東工大ニュース
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東京工業大学は、8月3日、日本語初心者の留学生を対象に開講している「日本語研修コース」2022年度前期の最終発表会と閉講式を大岡山キャンパス西1号館にて感染防止対策を講じ対面にて行いました。
本コースは4月より約4ヵ月間開講し、15名の留学生が集中的に日本語や日本文化を学びました。最終発表会では、各自が用意したポスターの内容について、日本語で説明をし、学習の成果を披露しました。ポスターは「母国・ふるさと」を題材に内容は多岐にわたり「コートジボワールの大きな教会の歴史」「ハイチのカーニバル」「インドの結婚式の衣装」など、それぞれについて留学生が出身地域の歴史や文化に関して発表しました。
発表会会場には、色紙やシールが用意され、観客から発表者に向けて自由に感想やコメントが寄せられました。
この後の閉講式は、日本語研修コースのコーディネーターを務める、リーダーシップ教育院・リベラルアーツ研究教育院の小松翠講師の進行により、神田学副学長(教育運営担当)から留学生へ祝辞が贈られるとともに証書が授与されました。リベラルアーツ研究教育院日本語セクションの山元啓史教授からは留学生一人一人に向けて、コース修了に際して、賛辞やねぎらいの言葉がかけられました。最後に、出席者全員で、西1号館前に並び集合写真を撮り、最終発表会と閉講式は和やかに締めくくられました。
年に2回開講する国費外国人留学生を対象とする日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は、学内から特別受講生を募集します。本コースは、来日直後の学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的としています。コース終了までに、やさしい日本語で口頭発表ができる程度の語学力が身につきます。また、異なる文化背景をもった留学生同士が、日本での生活についての情報交換や、心の寄りどころとなる「集いの場」や「学び合いの場」の機能を果たしています。
授業の中では、外部ボランティア団体によるオンライン鎌倉ツアーや東京国立博物館見学、洗足池小学校などとの交流、洗足池公園散策なども行い、留学生が日本文化に触れる機会も設けています。
今回の最終発表会では、エクアドル・コートジボワール・トルコ・ハイチ・マレーシア・バングラデシュ・リベリア・デンマーク・インド・アメリカ・フィリピン・ブラジル・スイスと計13か国出身の留学生が発表を行いました。日本語を勉強し始めたばかりの留学生にとって、出身地域の歴史や文化を語ることは決して簡単なことではなかったと思いますが、発表当日は日ごろの学習の成果を十分に発揮してくれました。学内の留学生支援に関わる多くの教職員や学生も当日は足を運んでくださり、留学生にとって、素晴らしい経験になったと思います。
リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。