研究

研究ハイライト

細胞の最も基本的な機能「オートファジー」研究

細胞の最も基本的な機能
「オートファジー」研究

オートファジー(自食作用)は細胞が自らの細胞内に持つタンパク質などを分解する機能で、飢餓時の栄養の確保や、細胞にとって不要なタンパク質やオルガネラと呼ばれる細胞内の大きな構造体を除去することで、正常な細胞を維持する仕組みです。オートファジーはがん細胞や老化の抑制など、さまざまな細胞の生理機能に関与しています。大隅良典栄誉教授(科学技術創成研究院)は、世界で初めてオートファジーを肉眼で確認。その過程に関わる遺伝子を次々と明らかにし、その機構の解明を進めてきました。大隅栄誉教授は生命科学分野での貢献を評価され、2013年には「トムソン・ロイター論文引用栄誉賞」、2016年には「ノーベル生理学・医学賞」を受賞しました。

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ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。

ノーベル生理学・医学賞2016 特設ページヘ

常識を覆した超電導材料を発見

常識を覆した
超電導材料を発見

細野秀雄教授(元素戦略研究センター)は、鉄は超電導にならないという常識を覆し、2008年に鉄系高温超電導体を発見。これを機に新たな超電導材料の研究が世界中で加速し、70以上の新超電導体が発見されています。細野論文は世界中から注目され引用回数は5,000回を超え、2013年に「トムソン・ロイター論文引用栄誉賞」、2016年には「日本国際賞」を受賞しました。材料科学研究の分野で東工大の元素戦略研究センターは世界をリードしています。

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全固体電池の実用化に向けて

全固体電池の実用化に向けて

従来のリチウム電池では、電流を流す役目を果たす「電解質」には液体が使われていましたが、菅野了次教授(物質理工学院)はその常識を覆し、電解質の固体材料化の可能性を示しました。固体化により可燃性が抑えられ、安定性が増します。また、低温から高温まで幅広い温度領域で作動し、電流も通りやすくパワフルになります。急速充放電も可能になり、電池として非常に多くのメリットが得られます。今後、さらなる実用化に向けて、コストダウン等に取り組む計画です。

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省エネ性能世界一スパコン「TSUBAME」

省エネ性能世界一スパコン
「TSUBAME」

「TSUBAME」は東工大の先端的研究教育を支える高性能スパコンシリーズで、松岡聡教授(学術国際情報センター)を中心に開発が進められてきました。TSUBAME2.0(2010年稼働)はスパコンランキングで2010年11月に世界4位を獲得。TSUBAME2.5(2013年稼働)は、単精度浮動小数点での理論演算性能は毎秒17.1ペタフロップスの処理能力を持ち、国内最速のスパコン「京」(11.4ペタフロップス)を上回りました。同シリーズでTSUBAME3.0のプロトタイプである「TSUBAME-KFC」は冷却システムに油浸を採用し、消費電力の大幅低減を実現、省エネ性能を競う世界ランキングGreen500で2013年11月、2014年6月と2期連続世界1位となりました。2017年には更に大幅に性能をアップした「TSUBAME3.0」が稼働。同じくGreen500で2017年6月に世界1位を獲得しました。TSUBAMEは進化し続けています。

※ペタフロップス:1秒間に1,000兆回の浮動小数点数演算(実数計算)

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安全安心な低炭素社会に向けたチャレンジ

安全安心な低炭素社会に
向けたチャレンジ

地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出を60%以上削減し、棟内で消費される電力をほぼ100%自給自足できるエネルギーシステムを有する世界でも類をみない環境エネルギーイノベーション棟(EEI棟)のデザインアーキテクトを担当しました。 竹内徹教授(環境・社会理工学院)は、「建物は自然災害に対してタフでなければならない。かつ美しいことが望ましい」というコンセプトのもと、立体トラス構造やテンション構造などの空間系鋼構造、制震・免震技術などの応答制御技術を中心に「華麗でタフな」建築構造を実現するための研究に取り組んでいます。 塚本由晴教授(環境・社会理工学院)は、「風土や暮らしに根差した先人の知恵を建築設計に生かしたい」という考え方に基づき、建築意匠の研究と設計を通じて、建築の構成、人々や自然の「ふるまい」、制度等の社会的枠組みの、より良い相互関係を探求しています。 伊原学教授(物質理工学院)は、EEI棟のエネルギーシステムの設計を担当し、キャンパス内の1.4MWの太陽電池、燃料電池、ガスエンジン、蓄電池を総合的に制御するスマートエネルギーシステム"エネスワロー"を開発・実証し、そのビッグデータを活用したシステム・シナリオ研究などにも取り組んでいます。

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