東工大ニュース
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東京工業大学ものつくり教育研究支援センターと学生支援センターは、12月14日と21日に「IoTセキュリティ体験セミナー」(2022年度秋季IoT導入教育セミナー第2弾)をTaki Plaza地下2階のワークショップスペースにて対面で開催しました。2日間のセミナーでは、IoTとサイバーセキュリティの体験をテーマに、ラズベリーパイ(Raspberry Pi)を使った温度計の実装や、サーバーへのサイバー攻撃体験などを行いました。参加者は17人(うち留学生3人)でした。
「IoT導入教育セミナー」は、IoT(Internet of Thingsの略、モノとインターネットをつなぐ技術)に欠かせない各種の技術をハンズオンで学ぶことを目的として、年に4回、東工大の卒業生が活躍している企業に協力を得て実施しています。今回は、2021年度に引き続き、IoT、プログラミング、セキュリティなどの知識・技術の初歩について、株式会社ソリトンシステムズ(以下ソリトンシステムズ)の協力により実践的に学びました。
ものつくり教育研究支援センターの齊藤卓志副センター長による開会のあいさつで始まり、講師のソリトンシステムズ竹澤一輝氏(東工大 情報理工学院 情報工学系 情報工学コース 2019年3月修了)の指導のもと、温度・湿度センサーをラズベリーパイに直接接続してプログラムを入力実行することで、現在の温度と湿度を測定できるかを試しました。また、測定した温湿度データを活用してグラフ化したり、測定した温湿度をサーバーに送信したりすることで、ラズベリーパイがIoTデバイスとなり、温湿度を表示するウェブページが制作できることを学習しました。
プログラムの入力課題での進度の違いに対応するため「チャレンジ課題」が設けられ、進度の早い学生はより多くの課題をこなすことができました。また、課題の合間には、「ウイルスとマルウェア」の説明と国内外の被害事例の紹介、ソリトンシステムズの講師陣の質問への丁寧な応答や、プログラムを実行する際に分からなくなってしまった参加者のサポートなどがあり、セキュリティに関して幅広く知識を学べる工夫がされました。
ヒドラ(Hydra)を用いてパスワード認証を行うシステムに「辞書攻撃」を実施し、簡単なパスワードを使用することの危険性を学びました。次に、Wi-Fi通信のセキュリティを評価するツール群AIRCRACK-NG(エアクラック・エヌジー)を使い、ラズベリーパイでWi-Fiの通信をモニタリングし、Wi-Fiのパスワード解析を行いました。また、サイバー攻撃をシミュレートするソフトウェアMetasploit(メタスプロイト)を使い、ウェブサーバーの脆弱性を突いてサーバー内に侵入し、公開されているコンテンツの内容を書き換える体験をしました。
最後に、ものつくり教育研究支援センターの齊藤卓志副センター長による閉会のあいさつで、2週にわたって行われた2日間のセミナーは締めくくられました。
プログラムを自分でも学んでみようと思った。
楽しいお話をありがとうございました。
初心者でも理解しやすいセミナーでした。ありがとうございました。
直近の講義で学習した httpの仕組みを新しい方向性から考える良い機会になりました。2日間ありがとうございました。
脆弱性のあるバージョンならサーバーにも侵入して内容を書き換えたり出来るのは意外だったし怖くもありました。よりセキュリティ関係が身近になったのでこれからも勉強したいと思いました!
IoTについて興味があったものの敷居が高くて今までで手を出せなかったが、loTに関連するソフト名などを知ることができ、簡単なプログラムも動かせたので今後自学に繋がりそうだと思いました。大変有意義でした、ありがとうございます。
進捗状況を逐次確認していただけて、サポートの手厚さがとても良かった。実際にラズパイを使ったり、プログラムを書いたりするのが楽しかった。
初学者でも理解しやすいセミナーでした。
当セミナーの実施にはEdCycleの助成を受けています。