教育
教育
東工大では、科学・技術の面白さや奥深さ、あるいは、科学・技術には社会を変える力があるのだ、ということを感じ取りながら、自ら学び考える力、創造力や表現力等、将来の夢に向かって必要な力を育むカリキュラムを用意しています。
このカリキュラムにより、専門分野を究めることに加え、関連する分野やその社会的な背景や関連性も学修できます。そして、周囲と協調あるいは切磋琢磨しながら、リーダーとなる素養を持った大人に成長し、自信を持って社会・世界に羽ばたくことができます。
(1)科目を履修順序にナンバリングするため、学士から博士後期課程までの教育体系が明確で、課程をとおして履修計画が立てやすいことも、特徴のひとつです。
(2)上位課程の科目を先行学修
東工大は、「将来、科学・技術の力で世界に貢献するため、学生が自ら進んで学び、鍛練する“志”を育てる」ことができる大学として、独自の教育カリキュラムを構築しています。
特徴
学士課程と修士課程、修士課程と博士後期課程の教育カリキュラムが継ぎ目なく学修しやすく設計された「学修一貫・修博一貫」の教育体系です。(※)
この教育体系によって、学生は入学時から大学院までの出口を見通すことができるので、自らの興味・関心に基づく多様な選択・挑戦が可能になります。
くさび型教育とは
学士課程から博士後期課程まで、教養教育と専門教育を有機的に関連させ、知識や能力をスパイラルアップさせる教育です。入学直後から専門科目を教養科目と織り交ぜながら学修し、徐々に専門科目が増えますが、卒業・修了まで継続的に教養科目群(アントレプレナーシップ科目を含む)を履修します。
なぜくさび型教育か
高い見識と倫理観、確かな専門学力、自由な発想力や創造力、そしてこれらを統合し、実践する力が身につきます。最先端の理工系専門知識を修得し、理工系学問の社会的意義についての理解を深め、人間形成と幅広い価値観を涵養します。
(※)修士課程、及び博士後期課程には他大学からも入学することができます。また、学士課程から修士課程に進学するには入学試験に、修士課程から博士後期課程に進学するには進学の審査に合格する必要があります。卒業・修了した課程と違う分野に進むこともできます。
学士課程1年目は基礎知識を身につけながら、2年目に進む系を決めましょう。
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学士課程の教育プログラムです。専門分野の学修が本格的にスタートします。
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大学院課程の教育プログラムです。研究者の第1歩を踏み出します。
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学士課程入学から博士後期課程まで、最短で6年間(標準的な在学期間では9年間)で修了できます。
学士課程から博士後期課程までを7年間で修了する例
1年間を4つの期に分けて学修するクォーター制を導入しています。
学士課程3年目の第2クォーターは「必修科目」がないため、
第2クォーターと夏休みを利用して、留学しやすくなります。
一科目を短い期間で集中的に学ぶことで学修効果を高めることができます。
履修計画を柔軟に組むことができ、授業履修等に影響なく留学やインターンシップが実施可能となります。
複数のクォーターで同じ科目が開講される機会が増えるため、学生ごとの学修の速度に細やかに対応できます。
海外の多くの大学と学期の開始時期が共通となるため、留学生が本学に留学しやすくなったり、本学の学生が海外の大学へ留学しやすくなったりします。
「何をどれだけ学んだか」を評価し、達成度によってステップアップします。科目別達成度、学修達成度、及び最低基準を上回る取組みを評価し、確認する仕組みです。
また、東工大の教育ポリシー(養成する人材像、修得する能力)等を踏まえ、東工大の卒業・修了生として身に付けておくべき5つの力(“学生が身に付ける力”)を設定しています。各学生は、専門科目群や教養科目群における体系的な学修、そして、卒業・修了要件となる学士特定課題研究(学士課程学生)及び講究/研究論文の作成(大学院課程学生)を通じて、東工大を卒業・修了するまでにこの力を身に付けることができるようになっています。
学生がメリット・デメリットを理解した上で、達成度に応じて主体的に進路を選択します。アカデミック・アドバイザーが学修ポートフォリオ等の情報を基に助言します。
どのように学び、どのくらい達成しているかを自らチェックしながら学修していくことで、自己を見つめ直すことにもつながり、今後の目標や必要な修得知識の明確化を図ることができます。
意欲と能力があり、達成度がクリアできれば、先の学修へ進めます。
東工大が育成する「科学・技術の力で世界に貢献する人材」には、国際的な経験が必須であるため、「留学・国際経験」と「英語による教育」を重視しています。
学生には、修士課程修了までに留学または、国際経験を強く推奨しています。
留学先である協定大学を増やしたり、プログラムを増やしたり、語学の講義を必修したり、留学生と学ぶ機会を増やしたり、留学等に向けた支援体制を充実させています。
英語による授業の充実に取り組んでいます。2015年4月時点では、大学院課程の授業の30%以上は、英語で実施されています。2019年4月までに、大学院課程のすべての専門科目を英語で講義します。
(※一部例外あり)
教員がアカデミック・アドバイザーとして、学士課程入学時から卒業・修了まで学生一人一人を担当します。学生の成績や履修状況等を考慮しながら相談や指導を行い、学生が作成する東工大学修ポートフォリオを参照し、将来の夢や今後の学修計画の実現をきめ細かくサポートします。特に、大学生活に不慣れな学士課程入学1年目には、セミナー又は面談等を通して、高校と大学の違いを含め、大学における学修方法や大学生活に関してサポートします。
博士後期課程学生が修士課程学生を、修士課程学生が学士課程学生を教える、あるいは、同分野・異分野の学生同士が教え合う環境です。
教員がアカデミック・アドバイザーとして、学生一人一人を担当します。学生の成績や履修状況等を考慮しながら、相談や指導を行い、将来の夢や今後の学修計画の実現をきめ細かくサポートします。
充実した学生生活の基盤である心身の 健康管理をサポートします。
キャリアアドパイザーが、理工系である東工大生に合わせたキャリア形成の支援をします。
東工大の研究は、日本国内にとどまらず、世界で高く評価されています。
東工大では、世界的な研究を行っている先生から直接教育を受けられます。日々の授業はもちろんですが、研究室での教育は格別です。
研究室で行う科目を紹介します(※印 標準的な在学期間で卒業する場合に履修する時期)。
複数の研究室で研究体験を行う必修科目です。異なるキャンパス、もしくは異なる分野から研究室を選択します。それぞれの研究室の研究内容や個性を知り、研究室の教員や大学院生等に教えてもらいながら、研究体験します。自分がやりたい研究テーマはどこにあるのか、探すことができます。
研究室に所属して特定の課題を研究し、卒業論文を作成する必修科目(2クォーター期間)です。大学で研究していることを実感できるのが、この「学士特定課題研究」と言えるでしょう。研究室には、教員はもちろん、修士課程や博士後期課程の大学院生、留学生、ポストドクター等の若手研究者等、研究に秀でた多様な人材が集まっています。切磋琢磨しながらたくさん学び、充実した研究環境で研究課題を探究していく楽しさを味わってください。
「学士特定課題研究」を終えた後に受講する科目です。基本的には、「学士特定課題研究」を実施した研究室で、その研究課題を更に掘り下げたり、あるいは別の課題に取り組んでみたり、修士課程への進学が決まっている場合は修士課程での研究課題の準備をしたりするなど、研究を進化させ、幅を広げることができます。
(早期卒業する場合、この科目は履修する必要はありません。)
大学院課程では、講究科目を履修します。講究とは、物事を深く調べ、その意味や本質を解き明かすことです。そのため、講究科目は、分野や研究室によって様々な手法がとられます。指導教員による指導のもと、学生自身の研究に関して知見を養うため、論文を読んだり、ディスカッションを行ったりするのが一般的です。複数の教員から研究への示唆が得られたり、研究テーマが違う学生同士の議論から新しい視点を得られたりして、自分の研究が深まっていくことが醍醐味です。