国際交流
国際交流
これまでに就任したTokyo Tech Alumni Ambassadorからのメッセージをご紹介します。
私はこれまでの人生で、多くの特別な想い出があります。そのいくつかは痛ましく、悲しく、また素晴らしく、幸せなものです。東工大における3年間は私に多くの忘れられない経験をさせてくれました。私は、JICAからの奨学金を得て博士号取得のため東工大で2008年から2011年まで過ごしました。私の指導教員は大学院理工学研究科機械制御システム専攻、現在は工学院機械系の井上裕嗣教授であり、私は井上先生から新しい知識だけではなく義務感と責任感についても教わりました。井上先生は昼間の時間はとても忙しく、研究の問題についての討論は真夜中近くになることもありました。
井上研究室の皆さんはとても友好的で、来日したばかりの私が言葉や文化に関する障壁を乗り越えるための助力を厭いませんでした。毎年、研究室旅行で東京近郊の様々なところを訪ねました。特に温泉や富士山ハイキングは印象に残っています。これらの研究室旅行で、私は研究室スタッフ、学生たちとの関係を深めることができました。さらに、東工大で私が接したことのある学生支援課、学生食堂、生協の皆さんも、優しく、心温かい人達でした。私が知る中で、東工大は間違いなく、最高の研究設備を持っています。特に、スーパーコンピュータTSUBAMEは、私の研究成果に大きく寄与しました。
また、東工大キャンパスの風景は四季を通じて美しく、とくに春の桜が満開の季節です。本館前の桜は東京の観光スポットとして紹介されていました。春だけでなく、秋の銀杏並木が黄色く色づいた通りは圧巻でした。
私は、留学は知識だけでなく文化も学ぶものだと信じています。休日には、日本中を旅しました。箱根、札幌、小樽などを訪れ、とくに各地の春夏のお祭りを楽しみました。
私は、2011年3月にホーチミン市工科大学に戻りました。現在、准教授として、教育・研究に打ち込んでいます。新たに留学生として東工大生になられた皆さま、心からお祝いします。そして、あなた方のすべての努力と情熱を、昼夜を問わず学び、研究することに注いでください。先生方の指示や指導に粘り強く付いていくことが重要です。もちろん、日本を旅することや、祭りに参加することも忘れないでください。私はあなた方の前に成功が待っていると確信しています。