東工大について

物質理工学院

物質理工学院 材料と化学の力で未来社会を創造する

東工大は、材料や応用化学の分野で世界トップレベルの研究陣容を誇り、これまでに素晴らしい実績を挙げてきました。物質理工学院では、新しい物質や社会に役立つ材料を創りだすことで、環境・資源・エネルギー・健康医療等の課題解決を図ると共に私たちの生活の質を向上させ、未来社会の構築に貢献します。とくに、持続可能な開発目標SDGsに重要なカーボンニュートラル社会の実現を目指します。本学院は、固体材料に基盤をおく材料系と分子・化学に基盤をおく応用化学系で構成され、扱う対象も原子・電子からデバイス・プラントまで広いスケールにわたります。また情報科学と融合させた革新的な物質開発も進めています。そしてこのような最先端の研究を通して、将来の物質・材料開発を主導できるグローバルな研究者・技術者を育成します。

物質理工学院で学ぶ魅力

その可能性を知ることで、物質の研究の面白さが味わえます。

その可能性を知ることで、物質の研究の面白さが味わえます。

大学の研究は基礎の部分でブレークスルーを狙うもの。そのため、まったく予想もできなかった材料や物質が見つかることがあります。面白い物質を見つけると、その研究がいかに面白く、しかも社会に与えるインパクトが大きいか、実感できるはずです。

好みに合う専門を見つけやすく、将来の選択肢も幅広い。

好みに合う専門を見つけやすく、将来の選択肢も幅広い。

物質・材料の研究は、理学に近いテーマから工学らしいテーマまで大きな多様性があります。ですから社会では、自動車、機械、電子機器、衣服、医療からエネルギーまで、ありとあらゆる分野で物質・材料のプロフェッショナルが必要とされています。

基幹産業とつながる分野なので、就職の心配はありません。

基幹産業とつながる分野なので、就職の心配はありません。

将来の選択肢が広いことに加えて、この分野は日本の産業を支えている基幹産業とつながっており、そこでは多くの先輩方が大活躍しています。「しっかりと勉強すれば、就職の心配はする必要はない」と言っていいでしょう。それも魅力の一つです。

物質理工学院の特色ある教育研究活動

国際連携

国際連携

大学教育においてもグローバル化が急速に進む中、工学院、物質理工学院、環境・社会理工学院では、国際的な研究ネットワークやプロジェクトへの参加促進、学生・教員・研究者間の交流の活性化などのサポートに注力しています。海外の世界トップレベル大学の部局と上記3学院との間で50件以上の部局間協定を締結しており、そのうちのいくつかの協定校と奨学金を伴う派遣交換留学プログラムを実施しているほか、EUのErasmus+の支援により国際交流協定を締結しているパートナー大学への留学支援も行っています。

The Asia-Oceania Top University League On Engineering (AOTULE)

The Asia-Oceania Top University League On Engineering (AOTULE)

アジア、オセアニア地域のトップレベルの工学系12大学間の多角的交流を促進する目的で設立された大学連盟AOTULE(The Asia-Oceania Top University League on Engineering)の活動には、国際学生会議、本学キャンパスで実施されるワークショップ、アジア・オセアニア地域で開催されるワークショップ等のほか、研究活動のための海外派遣等があります。

Summer Exchange Research Program (SERP)

Summer Exchange Research Program (SERP)

工系部局間交流協定の結ばれている大学(ウィスコンシン大学マディソン校、カリフォルニア大学サンタバーバラ校、ケンブリッジ大学、オックスフォード大学、ウォーリック大学、サウサンプトン大学、パリ第6大学、アーヘン工科大学、マドリッド工科大学等)へ2~3か月程度の留学支援を行っています。

学生メッセージ

窪田るりか

原子レベルから見えてくる「材料学」のおもしろさ

物質理工学院 材料系

窪田るりかさん(学士課程3年、2018年度)

はじめは漠然としていた固体という概念が、原子・分子レベルのスケールから学ぶことでその性質を理解することができ、材料開発の大きな可能性を感じました。また、時代とともに変化していった理論値の導出方法を学ぶことで、現在学んでいる分野が長い歴史の上にあることを実感でき、学習の大きなモチベーションとなりました。将来は既存の製造プロセスの改良や新たな材料開発の場で働きたいです。

森本有香

海外留学やリーダーシップ養成等、魅力に溢れる東工大

物質理工学院 材料系

森本有香さん(修士課程1年、2017年度)

私は物理が好きで理学部※1にあたる第1類※2に入学しました。しかし、理論を追及する理学部よりも、実践的なことを学べる工学部※1の方が良いと思い、物理寄りで環境・エネルギーも学べる第2類※2の無機材料工学科※1に転類しました。1年次のうちに、自分の選択した学科が自分に合っているかを見極め、比較的容易に2年次に上がる時に学科を変更できるのは、東工大の魅力の一つだと思います。無機材料工学科に入ってからは、電子材料、ガラス、金属、エネルギー、環境など身近な材料や仕組みなどについて楽しく学びました。研究ではコンデンサとして使われている材料の酸素を窒素に置き換えることによって、新しい物質を作製し、電気的特性を向上することを目指して研究しています。東工大は優しい人が多く、先生方も熱くサポートして下さいます。他にも、国際的に活躍できる人材教育に力を入れているところが東工大の魅力です。リーダーシップ力を養成する授業や、ネイティブの先生による英語の授業が充実しています。留学生と接する機会も多く、交流する場も沢山設けられています。

※1
2015年度以前の入学者の所属です。2016年度以降の教育体系については学院・系及びリベラルアーツ研究教育院outerのページをご覧ください。
※2
2018年度以前の入学者の所属です。2019年度以降の入学者は類ではなく学院で学修します。

関口雄大

CNF強化複合材料の補強機構の解明についての研究を行う

物質理工学院 材料系

関口雄大さん(修士課程2年、2017年度)

近年大きな注目を集め、環境問題解決に有効な材料として期待されているセルロースナノファイバー(CNF )強化複合材料。このCNF を含む樹脂と高速溶融紡糸で繊維を作成し、その構造分析や物性評価による補強機構の研究を行っています。繊維を作成することで、これまで困難だった複合材料のくわしい理論解析が可能となり、補強メカニズムを自らの手で解明できることに面白さを感じています。

田淵敦子

新しいものづくりで、人々のより良い暮らしに貢献したい

物質理工学院 応用化学系

田淵敦子さん(学士課程3年、2018年度)

高分子に特化した講義が多く取り入れられ、反応プロセスを学ぶことで高分子合成の規則性やその性質について理解することができ、日常で使っている高分子材料についての理解が深まるため非常に興味深いです。入学当初は「化学」について漠然としか捉えられていませんでしたが、さまざまな講義を受けるうちに興味のある分野に出会えました。基礎分野をさらに詳しく学び、最先端の研究に取り組みたいです。

栗林純平

高分子のミクロ構造を明らかにできるところが研究の面白さ

物質理工学院 応用化学系

栗林純平さん(修士課程1年、2017年度)

液晶性高分子を有する「ABA トリブロック共重合体」のミクロ相分離構造について研究しています。目に見えないミクロな構造がどのように形成されているのかを、高分子の特性やX 線などによる測定を通して明らかにできるところに面白さを感じています。規則的に並ぶことを好む液晶性物質の性質と、ランダムな状態を好む高分子の性質が競合し、今までにない構造が発現するところも興味深いと思います。

学生数・所属教員数

学生数 - 1,976名

所属教員数 - 164名

※学生数、所属教員数は2022年5月1日現在の人数です。

物質理工学院に所属する教員の一覧はこちらをご覧ください。

所属教員

取得できる教員免許状

学士課程

中学校教諭一種免許状(理科)

高等学校教諭一種免許状(理科・工業)

修士課程

中学校教諭専修免許状(理科)

高等学校教諭専修免許状(理科・工業)

情報公開

研究室紹介動画

広報誌

学院長メッセージ

学院長 関口 秀俊

物質理工学院は、その名の通り「物質」を研究・教育の対象とする学院です。その物質に対する取り組み方の違いが、本学院にある2つの系の特色です。材料系では、素材固有の特性の最適化を通して、求められる性質を持つ材料を創出します。応用化学系では、原料の特性を活かした化学反応やプロセスを通して、物質を創り出します。共に扱う対象は、原子・電子からデバイス・プラントまでと、ミクロからマクロのスケールにわたります。また最近では、情報科学と融合させた研究も数多く進められています。そして、本学院で行われている最先端の研究を通して、将来の物質・材料開発を主導できる研究者・技術者の育成を行っています。人類は物質に囲まれて生きています。言い換えると物質と共生しなければなりません。物質には、有益なもの、無害なもの、そして有害なものと様々です。そのため、物質を創り出す際には、その特性をしっかり把握し、確固たる倫理観をもって扱わなくてはなりません。この姿勢をもとに『材料と化学の力で未来社会を創造する』、これが物質理工学院のコンセプトです。 学院長 関口 秀俊

副学院長

  • 藤居 俊之(教育担当)
  • 山中 一郎(研究・人事・評価担当)
  • 石曽根 隆(施設・安全担当)
  • 北本 仁孝(企画・広報・国際担当)
  • 早川 晃鏡(財務・学院戦略担当)