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2020年版引用論文著者リストに細野秀雄栄誉教授、前田和彦准教授が選出

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公開日:2020.12.23

世界中で引用された論文が多い科学者を調べるクラリベイト・アナリティクス社の2020年版Highly Cited Researchers(高被引用論文著者)リストが11月18日発表され、東京工業大学から細野秀雄栄誉教授(選出分野:クロスフィールド(複合領域))と理学院 化学系の前田和彦准教授(選出分野:化学)の2人が選出されました。細野栄誉教授と前田准教授は2019年も同リストに選ばれています。

この他、本学関係者として工学院 経営工学系の増井利彦特定教授(国立研究開発法人 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 統合環境経済研究室室長、選出分野:クロスフィールド)もリストに選出されました。

クラリベイト・アナリティクス社によると、世界の全論文のうち引用された回数が上位1%に入る論文を発表し、後続の研究に大きな影響を与えている科学者が選出されます。2020年版は、2009年1月から2019年12月までの11年間に作成され引用回数が多い論文の著者について、科学と社会科学の21分野および複数の分野を合算した業績を評価するクロスフィールド(複合領域)カテゴリーで活躍する計6,167人が選ばれました。

リストによると、細野栄誉教授の出版件数は1,138件で引用総件数は66,210件、前田准教授の出版件数は227件、引用総件数は30,547件です。

細野栄誉教授のコメント

細野秀雄栄誉教授
細野秀雄栄誉教授

銅酸化物と並ぶ高温超伝導体の新大陸となった鉄系超伝導体、iPadや有機ELテレビの画面の駆動用に実用化されたIGZO半導体とその薄膜トランジスタに加え、今回は電子化物(エレクトライド)とそのアンモニア合成触媒への応用、そして新しい蛍光体に関する論文が対象になったようです。
共同研究者とスポンサーに厚く感謝いたします。

論文の被引用数は研究評価の一つの指標にすぎませんが、世界トップ10レベルの大学ではこのHighly Cited Researchersに50人程度がリストアップされているようです。参考になるデータかと思います。

前田准教授のコメント

前田和彦准教授
前田和彦准教授

3年連続で化学分野のHighly Cited Researcherに選出されたことを嬉しく思います。選出方法によれば、対象となった研究論文のほとんどはエネルギー変換型光触媒に関するものです。自身のライフワークとも言える光触媒の研究成果を、他の多くの研究者に引用してもらえていることを改めて誇りに感じています。研究にお力添えくださった国内外の共同研究者の皆様、日々頭を悩ませながら共に研究活動をしている学生諸氏に感謝いたします。

一方で、こうした実績の上に胡坐をかくことなく、常に新しい研究に挑戦して新領域を切り拓いていかねばと、気持ちを新たにしているところです。これからも志を同じくする仲間と力を合わせ、知恵を絞って研究を推進していきます。見て面白い化学、使って役に立つ化学をアピールすることで、この分野に新たに参入してくる若い世代も増やしていきたいと考えています。

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