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東工大附属高校のチームが「情熱・先端Mission-E」でプレゼンテーション賞を受賞

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公開日:2024.05.23

東京工業大学附属科学技術高等学校(以下、附属高校)建築デザイン分野の生徒らで構成されたチーム「小林組」が、3月24日に行われた日鉄エンジニアリング株式会社主催(株式会社リバネス企画)の「情熱・先端Mission-E(ミッションイー)『スペースアーキテクチャープロジェクト』」最終コンテストにおいてプレゼンテーション賞を受賞しました。附属高校のチームは2021年度に開催された前回コンテストで総合優勝と技術賞を受賞していて、今回で2回連続の入賞となりました。

完成した構造模型と「小林組」メンバー

完成した構造模型と「小林組」メンバー

情熱・先端Mission-Eとは
日鉄エンジニアリング株式会社が主催し、中高生が同社のエンジニアから必要な知識や考え方を学びながら、「エンジニアリング」手法で自ら課題解決していく体験型のSTEAM教育・次世代育成プログラムです。

「2030年冬季五輪競技場を建設せよ」

前回に続き、プロジェクトのテーマは「2030年冬季五輪競技場を建設せよ」でした。附属高校チームを含む5校のチームが参加し、冬季オリンピックのメイン会場を想定したアイススケートのダブルトラックが収まる競技場の設計、縮尺100分の1の構造模型の製作、最終コンテストに向けたプレゼンテーションの準備に取り組みました。附属高校のチームは、日鉄エンジニアリングの社員や、前回総合優勝したチーム「竹林組」メンバーである附属高校卒業生らのアドバイスを得ながら、2023年7月に行われた任命式を起点として幾多の困難を乗り越え、最終コンテストの日まで8ヵ月にわたって競技場の設計・製作に挑戦しました。

3Dソフトウェアを用いた設計
3Dソフトウェアを用いた設計

模型施工の効率化を目指したユニットの作製
模型施工の効率化を目指したユニットの作製

附属高校での日々の活動

附属高校での日々の活動

最終コンテストでは、設計したオリンピック競技場「ていねスターキャップアリーナ」の特徴や魅力、構造模型の製作方法、実際に建設する際の工事や環境配慮、またイベント後の活用プランに関するプレゼンテーションと、作製した大型構造模型の載荷試験等で成果を競い合いました。チーム「小林組」は、大型構造模型の耐荷重が30 kgf(キログラムフォース)となり、コストパフォーマンス(耐荷重/材料費)も1位でしたが、プレゼン・耐荷重・コストパフォーマンスの総合点で競う総合優勝にはあと一歩届かず、次点となりました。

プレゼンをする「小林組」メンバー
プレゼンをする「小林組」メンバー

載荷試験中の大型構造模型
載荷試験中の大型構造模型

最終コンテストの日は、チーム「竹林組」メンバーも「アルムナイ」として参加していて、前回のコンテスト時の取り組みや附属高校卒業後の活動についてプレゼンし、エンジニアやコンテスト審査員らとの交流を図りました。

プレゼンテーション賞の表彰
プレゼンテーション賞の表彰

アルムナイとして参加した卒業生(右) とコンテスト審査員の交流
アルムナイとして参加した卒業生(右) とコンテスト審査員の交流

附属高校は、国立唯一の工業系専門高校として東工大との高大連携教育を進めるとともに、理工系専門分野の早期教育に力を入れています。

卒業生、OB、OGを指す言葉。ダイバーシティの観点からジェンダーレスな表現であるアルムナイを使用するケースが増えている。

附属高校の参加チーム「小林組」メンバー

科学・技術科 建築デザイン分野 2年

  • 小林優希さん
  • 砂田奏宙さん
  • 武部穂空さん
  • 志村旺祐さん
  • 野口創世さん

科学・技術科 1年

  • 渡邊正悟さん
  • 中谷夏音さん
  • 飯野絢子さん
  • 城田悠輔さん
  • 栗田由都さん
  • 中川澄海さん

所属・学年は受賞当時

指導教員

附属高校 建築デザイン分野

  • 小林謙祐 教諭
  • 茂上香織 教諭

参加した生徒のコメント

チームリーダー 小林優希さん

8ヵ月にわたる本プロジェクトは、非常に大きな学びの場となりました。実際にお仕事をされている企業の方々と交流する機会が多く、将来を考える上でたくさん刺激をいただきました。活動においては、スケジュール管理やチーム内の連携強化が鍵を握るなど、課題解決に向け多面的な要素を包括して考える貴重な機会になったと感じます。僅差で逃した総合優勝が心残りですが、建築デザイン分野で学んだ知識やレーザー加工など附属高校の持ち味を存分に生かし、チーム一同ベストを尽くせたと思います。

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お問い合わせ先

附属科学技術高等学校 建築デザイン分野

Email smd-admin@hst.titech.ac.jp

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