東工大ニュース
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1月18日、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院は、日本語研修コースを受講する留学生と、日本語初級クラスを受講する融合理工学系国際人材育成プログラム(GSEP)学士課程1年の留学生の合同最終発表会を、大岡山キャンパス西9号館ディジタル多目的ホールとメディアホールにてポスター発表の形式で開催しました。
日本語研修コースの国費研究生2人と特別受講生(修士課程1年生)2人は週5日で約4ヵ月間、GSEPの学士課程1年生6人は週2日で1年間、日本語および日本文化を学び、合同最終発表会に参加しました。今回の留学生10人の出身国は、タイ(3人)、インド(2人)、韓国・トーゴ・フランス・ボリビア・ベトナム(各1人)の計7ヵ国です。
発表会では、各自が製作したポスターの内容を日本語で説明し、研修成果を披露しました。内容は留学生が自由に選んだもので、母国・故郷の言語・歴史・文化、伝統行事の紹介、日本と母国の食文化や学校制度の比較など多岐にわたりました。益一哉学長をはじめ、受け入れ教員、研究室の友人、前年度に発表を行った先輩留学生など、東工大の多くの教職員・学生が発表を聴きました。
また、留学生がこの発表会に先駆けて訪問した大田区立洗足池小学校から5・6年生と先生合わせて約130人、日本語研修コースの鎌倉フィールドツアーでガイドを担当された神奈川県のボランティアガイド団体KSGG(Kanagawa Systematized Goodwill Guide Club:神奈川善意通訳者の会)の会員4人が発表会を訪れ、留学生との交流を深めました。
発表会の終わりに益学長が小学生を歓迎する言葉を述べ、洗足池小学校の伊藤聡校長と小学生の代表者からは、発表会への招待に感謝する言葉がありました。
年に2回開講する国費外国人留学生を対象とする日本語の集中講座です。定員に余裕がある場合は、学内から特別受講生を募集します。本コースは、来日直後の学生に対する日本語初級レベルの能力養成を目的としており、コース終了までにやさしい日本語で口頭発表ができる程度の語学力が身につきます。また、異なる文化背景を持った留学生同士が、日本の生活についての情報交換や、心の寄りどころとなる「集いの場」や「学び合いの場」の機能を果たしています。
授業の中では、鎌倉ツアー、防災体験学習施設「そなエリア東京」での災害シミュレーション体験、洗足池小学校・清水窪小学校(両校共大田区)の児童との交流など、留学生が地域の人々や日本文化に触れる機会や留学生活を安心して送るためのサポートを提供しています。
GSEP(The Global Scientists and Engineers Program:融合理工学系国際人材育成プログラム)は、英語で学位が取得できる融合理工学系の学士課程教育プログラムです。GSEP留学生(学士課程1年生)向けの日本語科目(日本語第一 GSEP)では、日本語を初めて学ぶ学生や日本語初級レベルの学生を対象に、日本語運用能力の育成を目指しています。話す・聞くを中心とした学習で日本語のコミュニケーション能力を伸ばし、日本語が全く分からない学生が、日常生活で使う基本的な日本語を理解できるようにします。
リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。