Hisao & Hiroko Taki Plaza(Taki Plaza)
2020年11月、東京工業大学大岡山キャンパスに、学生のための国際交流拠点「Hisao & Hiroko Taki Plaza」が完成しました。
本学卒業生で株式会社ぐるなび取締役会長・創業者である滝久雄氏の寄附を受け、株式会社隈研吾建築都市設計事務所の設計のもと、構想から約4年の歳月を経て誕生しました。
DESIGN CONCEPT
東工大に息づく「丘」の文化
大岡山キャンパスは、「山」が付く名前の通り、起伏や自然豊かな地形が特徴です。例えば、呑川へと下る本館脇の芝生の斜面では、いつも学生や地域住民の憩いの場となっていることが伺えます。大学所蔵の古い写真では、斜面で学生がスキーを楽しむ姿もみられました。 Taki Plazaは、この大岡山キャンパスがもつ特徴的な起伏や斜面からインスピレーションを得て、大地と一体となった「丘」のような建築デザインとしました。
学生のための新しい地形
大岡山の新しい「地形」となるような建物を目指し、緑の芝生の斜面で行われていた、学生が学び、語らうなどの様々な活動を、建物の外部・内部両方で展開できるようにしました。権威的で背の高い建物ではなく、半分以上が地下に埋まったこの新しい緑の「地形」は、附属図書館の丘や周囲の並木と一体となり、大学のランドスケープの一部に溶け込みます。世界に対する視座をもつ大学の姿勢を象徴した、大学の新たな玄関口となります。
4層が一体につながるテラス状の吹き抜け空間
建物内部は、大地のようなステップ状の空間が拡がり、留学生との交流スペース、ワークショップ、学習スペース等の複数の活動がシームレスに展開されます。一つの大きな連続空間に、東工大生が考えた各フロアのコンセプトに沿った様々な活動が展開されることで、それぞれが視覚的にも体感的にもつながり、学生同士で多様な交流が生まれます。
大階段とイベントスペース
B1 階とB2 階をつなぐ階段は、室内を超えて外までつながっています。内外一体となって使用しながら、学生がくつろげる大きな階段としました。階段突き当りの壁の9 面マルチモニターを使用して、大階段やB2 階を客席として利用するような大きなイベントにも対応可能です。外部のサンクンガーデンは青空のもとイベントができるスペースとなり、附属図書館の閲覧室に光を導く役割も果たしています。
建物への多様なアプローチ
Taki Plazaでは、建物と一体となった外部階段を通して、すべての階へ直接アプローチができる計画としました。外部階段は、階段としてだけでなく、学生の活動を受け入れる斜面の芝生のように、座って語らえる場となっています。B1階には隣接する附属図書館と直接行き来できる接続通路も用意されています。あらゆる場所からアプローチでき、建物内外すべてが学生のための場所となっています。
学生主体の「つながる」場を実現
Taki Plazaは、学生自身が主体的に関わり、やりたいことを実現することが出来る場所となっています。Taki Plazaの管理を担当するTaki Plaza運営委員会直属の学生団体として、「Taki Plaza Gardener(TPG)」と「Attic Lab」が躍動し、様々な交流イベントを企画しています。
TPG主催のTaki Plaza のあらゆる場所を利用した新入生歓迎イベント【若葉祭】や、Attic Lab主催の、自身の研究を他者に分かりやすく提示し、質疑応答を通して他分野・他学年の人との交流を促すイベント【研究LT会】など、様々なイベントを活発に行っています。
お問い合わせ先
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東京工業大学学務部学生支援課支援企画グループ
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