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教えて! 夏休みの自由研究

~星みて、虫とり、虹を作って——大学の先生が子どものころにやってみたこと~

教えて! 夏休みの自由研究教えて! 夏休みの自由研究

ようこそ、研究ワールド「トウコウダイ」へ! 未来の科学者のみんな、君は何がすき? 集めたり、作ったり、分かいするのがすきだって!? いいね! 大学の先生も、小学生の夏休みはそういうことにむちゅうだったらしいぞ。どれどれ、少し話を聞いてみようか...。

夜空むちゅう
すきなこと、トコトンやろう。

夜空にむちゅう。すきなこと、トコトンやろう。夜空にむちゅう。すきなこと、トコトンやろう。
小学生のとき、どんな自由研究をしましたか?おかだ けんいち先生の場合

ぼくは子どものころ、星のかんさつがすきでした。しんせきのおじさんにぼう遠きょうで星を見せてもらい、星を見るのにむちゅうになって、それを自由研究にしました。たまにいなかに行くと、空気がきれいで、月の黒い所まで見えたりして、うれしかったなあ。
あとは、高学年のころ、家にこわれたテレビがおいてあったんです。それを分かいしてみたらとても楽しくて、電気工作がすきになりました。自分でゲームを作ったりもしましたよ。がんばって作ったラジオから、じょうずに音が出たりしてね、とても気持ちがもり上がりました。

自由研究のポイント

みなさんは何をするのがすきですか? 自由研究のテーマは、みなさんのすきなものをえらぶといいと思います。電車がすきなら電車や、おりょうり、ゲームなど、何でもいい。トコトンやりましょう! 研究って、自由なものだと思います。ポイントは、インターネットでけんさくする前に、自分で考えることかな(笑)。

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セミぬけがら
石さがしむちゅう

セミのぬけがら、石さがしにむちゅう。セミのぬけがら、石さがしにむちゅう。
小学生のとき、どんな自由研究をしましたか?たかはし ふみたけ先生の場合

夏休み、ぼくはセミのぬけがらをひたすら集めました。生きているセミよりも集めやすかったからでしょうね。ミンミンゼミ、アブラゼミ、オス、メス...、とにかくたくさん、100こは集めたと思います。すごい? いえ、意外にすぐ集められますよ。
これは夏休みだけじゃなかったけれど、ぼくの家のうら山では、水晶(すいしょう)がとれたんです。それを集めるのもすきでした。小さな入れ物とハンマーを持って行って、水晶を見つけたら、カチンとたたくと岩から外れてね。小さな水晶を集めて、工作する友達もいましたよ。冬はアケビのつるでリースを作ったりもしたなあ。とにかく、しぜんの中でいつも遊んでいたので、自由研究もそこにヒントがありました。

高橋先生が子どものころに集めた水晶。大きなものは岩からニョキニョキ生えていたそう。 高橋先生が子どものころに集めた水晶。大きなものは岩からニョキニョキ生えていたそう。

自由研究のポイント

ぼくだったら、何をしたかなあ。そうですね...家で飲み終わったペットボトルのフタをたくさん集めて、色んなルールで分けてみたりしたかな。何色が多いとか、ボトルの色と同じかどうかとか、お茶だったら緑色って決まってるのかとかね。集めてみたら色々見えてくる。もしくは、フタでめい路を作ったり、工作をしたかもしれません。とくべつなざいりょうがなくても、研究はできるんじゃないかな。

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にじすき。もっと知りたい!

光とにじがすき。もっと知りたい!光とにじがすき。もっと知りたい!
小学生のとき、どんな自由研究をしましたか?たくわ よしみ先生の場合

小学生のころから、お父さんの手つだいでよく科学教室についていって実けんをしていました。その中でむちゅうになったのが、光でにじを作る実けんでした。プリズムというガラスのぼうに光を通したり、DVDのひょう面に光を当てたり、ホースで水をまいたりして、たくさんの方法でにじを作りました。夏休みには、家の物おきを真っ暗にして、光を見るための実けん室にしていました。
光についての研究は、中学、高校でもつづけました。大学に入って、光が放出されたりきゅうしゅうされたりする仕組みを知った時には、何だか、「光を使ってモノ(原子)とお話しできるようになった」ような気持ちになりました。

多久和先生が光をにじに分けるための道具を使っているところ。箱の先には小さなあなが開けてあって、そこからさし込んでくる光をにじ色に分けています。 多久和先生が光をにじに分けるための道具を使っているところ。箱の先には小さなあなが開けてあって、そこからさし込んでくる光をにじ色に分けています。

自由研究のポイント

「自由研究」のテーマは、もしかしたらすでに誰かが研究していて、調べたらけっかがわかっちゃうかもしれません。そんなテーマでもよいと思います。新発見でなくても、正かいにたどりつけなくても、自分で実けんして、「わたしにはこう見えました」「わたしはこう考えました」と自分の絵や言葉で表げんしておくことが大切なんです。色分けするなら、どこからどこまでをこの色でぬろう、とか。世界をひっくり返すような発見をした科学者たちも、自分の手で絵をかいて、見たものをほうこくしてきたのですから。

多久和先生が中学生の時に取り組んだ自由研究 多久和先生が中学生の時に取り組んだ自由研究

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虫!虫!虫!

虫!虫!虫!虫!虫!虫!
小学生のとき、どんな自由研究をしましたか?ほんごう ゆういち先生の場合

ぼくは虫とよばれるものは、何でもすきでした。ようち園のころから、家のまわりにいる虫をつかまえては、かたっぱしから、かってみました。虫が少ない東京で育ちましたけど、都会だからこそレアな虫がすきになったのかも。近所にいるハサミムシ、ダンゴムシ、カマキリ、アリなんかをつかまえて、よくかんさつしていました。
色々とためすのも楽しかった。ハサミムシがおしりのハサミを手みたいに上手に使ってエサを食べるのを見た時は、びっくりしたなあ。こんなこと、図かんにはのっていなかったからね。そうそう、ミズカマキリなんて、羽があるのに水中にいて、ふしぎでしょ。とぶところを見たことがなかったから、わざととばすことにもトライしたりしました。何でこんな行動するのかな?とか、虫の気持ちを想ぞうしながらかんさつすると、とっても面白いよ。このエサ、おいしいかな? とかね。
虫は気持ち悪いって思う子もいるかもしれないね。虫が苦手な大学生のお兄さん、お姉さんも、けんびきょうでかんさつすると面白いって言ってくれるよ。みんなも虫メガネで大きくして体のつくりなんかを見てみたらどうかな。

自由研究のポイント

家のまわりには、それぞれの場所をこのむ虫がくらしています。しゅるいは少なくても、同じ虫をたくさん集めて一つの虫かごでかってみるなどしたら、何か意外な発見があるかも。じっくりかんさつしてみてくださいね。

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デコボコ! つぶつぶ!
リアル世界さがし

デコボコ! つぶつぶ! リアルな世界さがしデコボコ! つぶつぶ! リアルな世界さがし
小学生のとき、どんな自由研究をしましたか?やまざき しろう先生の場合

ぼくは自由研究が大すきでした。よくおぼえているのは、小学3年生の時。科学ざっしのプレゼントにおうぼしたら、小さなぼう遠きょうが当たったんです。とてもうれしくって、その夏は月を毎ばん見ていました。長さ20センチメートルくらいのぼう遠きょうから、月のひょう面が見えました。つるつるだと思っていたお月様が、デコボコしていて・・・「本物はカンペキじゃない。これがリアルな世界なんだな」って、思いました。
今度は、もっと身近で小さなモノも、ミニけんびきょうで見ました。まっ平らなつくえは空から見た山みたいに、でこぼこがあったし、いんさつされた写真は、小さなつぶつぶの集まりでした。自分の目でいつもは見えない世界を見ることに、どんどんむちゅうになっていきました。おかげで、けんびきょうの使い方が上手になって、理科のじゅ業ではヒーローになれましたよ(笑)。

夏休み、お気に入りの天体ぼう遠きょうを持ってキャンプに行く山﨑先生(左)
夏休み、お気に入りの天体ぼう遠きょう
を持ってキャンプに行く山﨑先生(左)

高学年のころに使っていた、ぼう遠きょう。土星のわっかが見えて感動!
高学年のころに使っていた、ぼう遠きょう。
土星のわっかが見えて感動!

自由研究のポイント

今はスマホがけんびきょうになるって、知っていますか? スマホに取りつけられるレンズがあって、けんびきょうの代わりになるんですよ。スマホだからそのまま写真や動画までとれちゃう。ぼくが子どものころは、けんびきょうで見た様子は、頭の中で覚えておくしかなかったけれど、今は、面白いものがあるなと思います。
ぼくが小学生だったら、ミジンコが泳ぐすがたなんかをかんさつして、アプリでエフェクトをくわえて、カッコよくします。SNSにもアップしますよ。世界中の人にも見てもらえるし、そのまま自由研究にも使えます。
むかしニュートンは、町じゅうで病気がはやった時に、長いこと大学をお休みしました。その間に、星と星が引っぱり合う力(万有引力/ばんゆういんりょく)があることを発見したと言われているよ。

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2020年7月掲載

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東京工業大学 総務部 広報課

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