社会連携
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「あなたは新大学の1日学長に任命されました。何がしたいですか?」
東京工業大学のオープンキャンパスに集った高校生・受験生にそんな質問を投げかけたのは、東京工業大学未来社会DESIGN機構(DLab)。
DLabでは、人々が望む未来社会について社会とともに対話し、考え、デザインしています。若者や企業、公的機関の方々なども含めた多様な人々とともに、「ありたい未来」を考える取り組みを行っています。
1日学長になれたらこうしたいという「ありたい大学」について、未来の大学生がグループワークを通して考えました。
2023年夏、4年ぶりに対面開催となったオープンキャンパスは、多くの来場者でにぎわいました。リアルな東工大を体験し、それぞれに発見があったことでしょう。
東工大は、2024年度中を目途に東京医科歯科大学と統合し、東京科学大学(仮称)に生まれ変わります。来場者が大学生になる頃には、新大学になっているかもしれません。
両大学は今まさに、新しい大学を創り上げるべく、さまざまな場面で対話と熟議を重ねています。そんな中、未来の大学生にも、一緒に新大学を創り上げることの一端を体験してもらおうと企画されたのが、「1日学長宣言」です。
イベントは、DLabの構成員である、リベラルアーツ研究教育院の高尾隆教授のファシリテートのもと進められました。参加者は、少人数のグループに分かれ、新大学の1日学長になったら何をしたいか、自由に発想を膨らませ、手元の付箋に各々の意見を書き出しました。会場には東工大の益一哉学長と東京医科歯科大の田中雄二郎学長も訪れ、参加者の意見に熱心に耳を傾けました。参加者は、両学長やグループメンバーとの対話を通じ、考えを深めていきました。
参加者は、それぞれの考えを書いた付箋を「1日学長宣言」ボードに貼り、掲示しました。また、グループでの相談を通じて意見を絞り、グループごとに発表しました。
四大学連合を全て統合して最強の総合大学を作りたい
東京工業大学 益一哉学長
さまざまなアイデアが寄せられました。これらが実現できるかどうか、今はまだわかりません。ただ、思わないことには何も実現しないため、まずは今日、皆さんが「思った」ということが大事です。
東工大は今、「ありたい未来」―自分たちがどうしたいか―ということを一番大切にしています。だから今日皆さんが、1日学長になったらどうしたいかをお話しいただけたこと、大変うれしく思います。また、それを考え続けることが次の未来を作るのだと思いました。
東京医科歯科大学 田中雄二郎学長
皆さんの意見を聞いていて、大体実現できそうだという感想を抱きました。皆さんの柔らかい頭・柔らかい発想で新大学に馴染み、ともに創り上げた新しいものによって、社会もまた新大学に馴染んでいくとうれしく思います。
東工大は東京医科歯科大と統合し、これまでにない大学を創り上げることを目指しています。そのためには、未来の大学生が「どういう大学でありたい」のかという思いを真摯に受け止めていくことが大事だと考えています。新大学に入学した参加者が、キャンパスで再び出会い、それぞれの志の上に立ち、ありたい未来の実現に向けて力を合わせていくことを願っています。
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2023年10月掲載