TASTE 海外短期語学学習(フランス語)夏派遣 ストラスブール大学 2017年8月7日~2017年8月25日

留学時の学年:
修士課程1年
東工大での所属:
物質理工学院
留学先国:
フランス共和国
留学先大学:
ストラスブール大学
留学期間:
2017年8月7日~2017年8月25日
プログラム名:

留学先(参加プログラム/受入れ機関)の概略

ストラスブール大学の語学学校(Institut International d’Études Françaises、以下IIEF)にて3週間にわたってフランス語を学習する。語学力の強化と共にフランス文化、アルザス地方の文化や歴史についての見聞を広める狙いもある。

留学前の準備

ストラスブール大学IIEFのwebサイトにて詳細を確認後、IIEFにメールにて応募書類を提出した。東工大提供プログラムTASTEへの申し込みの際には応募書類を送付したメールを提出し、参加証明に代替していただいた。後日授業料の支払いを完了すると数日後にIIEFより参加登録完了の証明書がメール添付にて到着。さらに数日後にはその原本が自宅宛に郵送された。

航空券は旅行代理店webサイトにて購入。パリ・シャルルドゴール空港からストラスブールまでの特急列車TGV(往復)は旅行代理店への電話にて 購入。なお、ビザの取得は3カ月未満のため不要。

住居に関しては、IIEFホームページで提供されている宿泊先だけでなく、大学生協CROUSが提供している学生寮に申し込むことも可能。ただ、今回は3週間の寮への滞在はできないとのことで、IIEFのホームページにて提供されているホテルに宿泊した。(3週間以上の滞在が不許可であった理由はおそらく最終週の3週目からストラスブール大学に9月から入学する新留学生が入寮するためと考えられる。2週間の滞在は許可されていた模様。)

留学中の活動及び感想

初日にテストを受け、3つのクラスに分けられる。一番上のクラスはスペイン人の翻訳家の人がいるなど、かなりレベルの高いクラスであったようだ。一方一番下のクラスは完全に初心者向けであり、個人的には真ん中のクラスが最も有意義で学修効果が高いと考えられる。最初にどのクラスに配属されるかはテストの結果次第であるが、担当の先生と話し合ってクラスを移っている人もいたので、その辺りはフレキシブルに動くことができる。

月曜日は13:30~17:30の間授業で、火曜日から金曜日は9:00~13:00の間に 授業がある。さらに、火曜日と木曜日は14:30~16:30にフランス文化を学ぶ授業がある。

授業のない時間帯にはIIEFが課外アクティビティーを用意してくれているので、それを有効に活用することで、フランス語の運用機会は格段に増加する。例えば、フランス語のガイド付きの博物館見学、ストラスブールを流れるイル川のクルーズ体験、ワインカーヴの見学や近隣の街の城への訪問見学など、多くのプログラムが用意されている。すべてのプログラムがフランス語で行われることに加え、移動中などのプログラム中の会話も当然フランス語を使用するため、課外アクティビティーを有用に活用することで学習効果を向上させることができると期待できる。

また、私個人としてはストラスブール大学にて日本語を学んでいる学生と交流した。近くの小さな街の山の上にある城にのぼったり、大学近くのショッピングセンターで一緒に買い物をしたりと楽しい時間を過ごした。その際の会話を通して日本人学生はフランス語を学び、フランス人学生は日本語を学べるという点で非常に有意義な交流であった。

同じコースに所属している学生と共に夕食をとり観光をすることもできた。最終日にはお世話になった先生方やスタッフの方と一緒にバーへ行くなど、交流を積極的にとれる環境は整っているが自ら能動的に行動する必要があることは他の留学プログラムと相違ない。

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

授業初日には先生の話すスピードがとても速く聞き取りが非常に難しかったが、3,4日目程度から徐々に聞き取れるようになり、最終的には殆ど問題なく聞き取りが行えるようになった。このことは今回成長を最も実感した点である。また、closing ceremonyの際に3週間お世話になった先生とお話ししたところ、最初の頃よりかなり話せるようになったし発音も良くなったし、すごく成長したね、と直接お褒めの言葉を頂いたのは非常に印象的であった。

留学費用(概算)

  • 渡航費 :¥150000
  • プログラム参加費 : € 600
  • 生活費 : € 400
  • 住居費 : ¥80000
  • 保険料 : ¥10000
  • 奨学金 : ¥80000
  • 合計支出 : ¥300000

留学先での住居

「留学前の準備」参照

留学先での語学状況

留学期間中は主にフランス語を使用する。授業は全てフランス語で行われる。IIEF提供の課外活動中もフランス語でコミュニケーションをとる。ただ、クラスによっては全くのフランス語初心者もいるため、彼らとコミュニケーションをとる際には英語の方が円滑である場合もある。前述の通り、先生や現地学生の話すフランス語が早い場合があり、留学初期には聞き取りが難しい場合もあるが、時間と共に慣れると徐々に聞き取れるようになるためそれほど心配する必要はない。

単位認定(互換)

「フランス語文化演習1」「フランス語文化演習2」の単位、合計2単位を取得(予定)。

留学経験を今後、どのように活かしたいか

今回の留学のコンセプト・目標は「第2外国語の完全な修得」であった。その目標はある程度達成できたと考えられる。しかし、最終目標の「Trilingual」を見据えた際には、これからも継続してフランス語の学習を行っていく必要がある。日本にいながら多くの留学生と交流し、英語・フランス語の運用能力にさらなる磨きをかけていきたい。

留学先で困ったこと(もしあれば)

個人的には特にないが、同じプログラム参加者の声を掲載し、本項への回答に代えることとする。ホテルや寮ではWi-Fiがつながりにくいことも多く、現地で出会った学生などとの連絡手段に困ることがあった。そのため、レンタルWi-Fiルーターを持参することを推奨する(私は持参していたので特に問題なかった。)。また、キッチン付きの部屋に泊まる場合にはナイフや洗剤等を持参していると便利。ホテルや寮によってはシャンプー、石鹸、歯ブラシなどアメニティーが揃っていない場合があるので、ホームページを確認するか過去の参加者に聞くなどの事前準備を行うことを勧める。

留学を希望する後輩へアドバイス

本プログラムは東工大のグローバル理工人育成コースが提供している超短期派遣とは大きく異なり、全てを自分自身で手配する必要がある。また、おそらく本学においてはフランス語の語学留学であるストラスブール大学IIEFへの参加者が少ないことが予想され、一人でプログラムに参加することになる可能性があるため、現地で積極的に行動し自ら交友関係を広げていく意識を持つことで、より一層充実したプログラムにすることができるだろう。本プログラムでは、濃密な授業と充実した課外アクティビティーの中でフランス語の運用能力が格段に向上すると期待できる。先生方やスタッフの方々の人柄も非常に魅力的で、帰国後もこまめに連絡を取って関係を継続している。個人的には生涯忘れられない最高の3週間を過ごすことができたと実感している。私は修士1年での参加であったが、学年が若ければ若いほどその後のキャリアの幅が広がるので1年でも早く参加してほしい。様々な手配や申請書類の作成など煩わしいことも多いが、この3週間で人生は変わり、これまでとは全く違った 景色を見られるようになることをここに保証する。最初の一歩は重くてつらいが、その一歩目を踏み出しさえすれば、後はドミノ倒し的に進んでいくので、まず は勇気をもってその最初の一歩を踏み出してほしい。

連絡をいただければ体験談やアドバイス等いつでもお話しします。みなさんが明るく輝かしい未来を自ら切り拓いていかれることを心より願っています。

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