TAIST-Tokyo Tech Student Exchange Program in Thailand (A2TE) タイ国立科学技術開発庁 (NSTDA) 2022

TAIST-Tokyo Tech Student Exchange Program in Thailand (A2TE) タイ国立科学技術開発庁 (NSTDA) 2022

留学時の学年:
博士課程2年
東工大での所属:
物質理工学院
留学先国:
タイ王国
留学先大学:
タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)
留学期間:
2023年1月18日~2023年2月26日
プログラム名:

留学先(参加プログラムおよび受入れ機関)の概略

私は、TAIST-Tokyo Tech Student Exchange Program in Thailand (A2TE)に参加して、1/19~2/24の約1ヶ月、タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)の研究室にてインターンシップに取り組みました。NSTDAは、タイの研究機関であり、生物、金属材料、ナノ材料、情報などを研究する機関に分けられていますが、今回の留学では、金属材料を研究するMTECに配属されました。

留学前の準備

留学前の準備として、タイで行う研究が自分の研究と少し異なる分野であったので、インターネットでその研究分野について調べていました。また、研究内容について詳細には知らなかったので、タイの研究室の先生に自分がどのようなことを行うかをメールで質問しました。住むところについては、今回参加したプログラムの中で準備されており、研究室からかなり近いホテルに住んでいました。また、短期間の留学でかつちょうどビザ申請免除の期間が延びている時期だったので、ビザ申請を行う必要がありませんでした。タイの留学情報については、インターネットで調べていましたが、特に変圧器などの電化製品については、近くの家電量販店に伺いました。

留学中の勉学・研究

今回の留学での研究は、ニッケル濃度が異なる原料から粉末冶金によって成形された金属試料の摩耗メカニズムについて調査を行いました。今回の留学は、短期間であったので、私が摩耗試験や摩耗試験後の試験片の分析などは行わず、見学のみとなってしまいましたが、研究パートナーとの英語でのディスカッションや自分の研究でも用いている機械学習について教えました。粉末冶金の研究は、機械学習の利用が進められており、機械学習とかなり高い親和性があると思ったので、私が作成した機械学習についての資料をもとに、研究パートナーに伝えました。私自身も機械学習の専門家ではないのと英語での伝達だったので、かなり苦労したところではありましたが、研究パートナーが納得してくれたので、とてもほっとしました。



また、留学中にタイのアユタヤというところに連れて行ってもらえました。アユタヤは、タイの旧首都であったところで、古い寺院が多く残る都市です。寺院に残る仏像を見るととても穏やかな気持ちになり、歴史ロマンを感じられるとても印象に残る経験となりました。



留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

成長できたところは、自分の考えを英語で伝えることができたことです。今回の留学では、機械学習について研究パートナーに教える機会がありました。英語での伝達なので、相手に理解してもらえるか不安でしたが、事前にわかりやすく資料を準備して、どのようなことを伝えるのかを事前に考えておいたので、相手もしっかり理解していただけました。英語での生活をしていく中で、自分の気持ちを伝えることや、疑問に思うことを質問するということを積極的に行ってきたことも今回の機会学習に関する伝達もうまくできたのだと思います。また、東南アジアの人たちは仏教を信じる人たちが多く、留学前に輪廻転生を信じる人たちが多いことを知っていたので、タイの学生に輪廻転生を信じるか聞くと、あまり信じている人がいませんでした。この経験から、インターネットで得られる知識だけでなく、実際に現地に行って得た情報も重要であることを実感しました。

留学費用

渡航費:購入が少し遅れてしまい、約14万円かかりました。
生活費:一日の食事代としては多くても1,000円で済ませることができると思います。また、日用品も安くそろえることができると思いますが、私は日本からかなり持って行ったので、そこまで現地で買う必要はなかったです。
住居費:今回は寮を準備してくださったので、住居費はありませんでした。
奨学金:殻を破るぞ!越境型理工系博士人材育成プロジェクト 学外研鑽プラス 193,080円
→このプログラムでは、学外研鑽と呼ばれる学外活動を行うことを必須としており、海外留学にかかる費用を学外研鑽プラスとして出していただけます。従って、今回の留学で必要な渡航費、生活費、保険料などに困ることはありませんでした。また、タイは物価も安いので、おいしい食べ物を安く買うことができるのもタイの魅力です。

留学先での住居

今回の留学では、研究室からとても近い宿泊施設を準備していただけました。また、とても広い部屋を一人で使うことができてとても快適でした。しかし、タイのトイレは、日本のトイレとかなり違っていたので、それに慣れるまで少し時間がかかりました。また、水道水の水をあまり口に入れないようにしました。水道水の水を飲まないに加え、歯磨きした後に口をゆすぐときもコンビニで買った水でゆすいでいました。

留学先での語学状況

留学先では、英語を使ってコミュニケーションを取っていましたが、英語だけの生活で最初の数日は頭を使いすぎて、知恵熱が出てしまいました。しかし、日がたつにつれ、英語でのコミュニケーションに慣れていきました。また、研究室を離れバンコクや近くのショッピングモールに行く際は、英語に慣れていない人が多いため、翻訳ツールなどを使うことをお勧めします。

単位認定(互換)

「応用化学派遣プロジェクト第二」(2単位)を申請しました。

留学経験を今後、どのように活かしたいか

今回の留学で、タイに存在する多くの問題を見ることができました。タイの治安やインフラ整備、光化学スモッグの問題など多くの問題がありました。私はこれらの問題を解決する人材になりたいと思いました。

留学先で困ったこと

バンコクの地下鉄に乗っているときに、スリを目撃しました。おいしい食べ物や多くの観光スポットがある反面このような治安の悪さもあることを知り、いい勉強になったとともに常に警戒心を持たなければいけないというしんどさもありました。また、タイでは光化学スモッグがひどく、のどの痛みが治らなかったです。

留学を希望する後輩へアドバイス

留学先として人気なのは、欧米、北米などがあげられると思いますが、私がタイを選んだ理由は、あまりに文化や生活が離れているところに身を置くのではなく、日本人と密接に関係を持つ国に行くことが今後の将来のためになると思ったからです。東南アジアのいい部分を見られた反面、まだまだ改善していかなければならないことも多く残っています。そこで、今後海外で活躍する人材になるためには、東南アジアを含むアジア圏の実情を知ることが必要なのではないかと思います。また、タイの方は、親しみやすい方たちばかりです。留学で困ったことなどを気軽に相談できるので、留学先としてとてもおすすめだと思います。

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