社会連携

博物館探検

東工大の歴史的成果が集うミュージアム

2011年に開設された東京工業大学博物館。一般の方々にも自由に無料でご利用いただけるこの施設では、東工大で生み出された教育・研究の歴史と成果を感じていただけます。

個性豊かな6つの展示室

大岡山キャンパス百年記念館の2階と地下1階に、計6部屋の常設展示室があります。

本学地球史資料館所蔵の地質資料や地球史研究活動の成果が展示されています。

地球史

オススメ!

最古の岩石~アカスタ片麻岩~(40億年前:カナダ、アカスタ地域)

最古の岩石~アカスタ片麻岩~
(40億年前:カナダ、アカスタ地域)

岩石中の鉱物(ジルコン)の測定結果から、40億年前のものと推定。この片麻岩は地球最古の岩石とされており、太古の大陸の一部を構成していたと考えられています。

百年記念館/篠原一男

唯一のガラス張りの展示室には、百年記念館建設の経緯と、設計者である建築家・篠原一男の住宅作品を中心とした、精巧な模型やスケッチが並びます。

百年記念館/篠原一男

オススメ!

東京工業大学百年記念館模型

東京工業大学百年記念館模型

日本を代表する建築家・篠原一男(1925~2006)は、1970年代半ばより、現代都市東京のカオティックな状況に対する建築的な考察を進め、異種外形の接合法など新たな建築の形式を提案しました。百年記念館(1987年)は、その活動軌跡のひとつの到達点とみることができます。

東京職工学校創設~新制東工大の発展

1881年に設立された東京職工学校以来、東京工業学校(1890年)、東京高等工業学校(1901年)から大学昇格(1929年)後、現在に至る130年余の本学の沿革に関する資料や写真が展示されています。

東京職工学校創設~新制東工大の発展

電気~光/通信の先端研究史

東工大では1920年代末頃から今日にかけて、通信の先端技術研究が続けられています。壁面一杯に並ぶ真空管他、光通信技術の歴史的な成果が展示されています。

電気~光/通信の先端研究史

オススメ!

古賀式水晶時計第1号(KQ1)

古賀式水晶時計第1号(KQ1)

古賀一策(1899~1982)は、東工大助教授時代の1932年、世界に先駆けて、温度によってほとんど周波数が変化しない優れた水晶振動子を発明しRカット(R1、R2)と名付けました。その後この水晶振動子を使った時計を研究し、1936年第1号の水晶時計(KQ1)を完成させました。写真は、1937年のパリ万国博覧会に出品されたKQ1の表示部です。

地下1階展示室

特別展示室A

東工大の「ものつくり」のルーツには、窯業や染織などの技術に対する科学的なアプローチとそれによる産業育成がありました。そして東工大出身の3人の人間国宝(濱田庄司、芹沢銈介、島岡達三)他、日本を代表する工芸家達を輩出しています。

特別展示室A

オススメ!

柿釉赤絵丸紋壱對 作:濱田庄司(1916年卒)

柿釉赤絵丸紋壱對 作:濱田庄司(1916年卒)

濱田庄司(1894~1978)は、東京高等工業学校窯業科出身。思想家の柳宗悦や濱田と同じく本学出身の河井寛次郎と共に民芸運動を牽引したことで世界的に著名な芸術家です。英国で陶芸家としての活動を始め、帰国後、栃木県益子に移り住み生涯の作陶の地としました。益子の土と釉薬にこだわり、素朴な民窯の技術と沖縄の赤絵等を用いた力強い作品を数多く生み出しました。

特別展示室B

ロボット研究やホログラム技術をはじめとする各分野の歴史的な成果がパネルと展示物で紹介されています。

特別展示室B

オススメ!

GAWALK(ガウォーク)

GAWALK(ガウォーク)

大学で生まれた初の歩行ロボット。本学森政弘名誉教授が東大助教授時代(1968年)に学生と開発しました。モータの回転を対角線の位置にある1対の3つの回転体に伝え、その回転運動をパンタグラフ機構によって足先の動きに変換することで、6足で歩行します。

次の進化に向けて

2015年秋、博物館・百年記念館1階フロアがリニューアルし、学生や教職員が、学修やミーティング、イベントなど多様な活動を展開することの出来る「ラーニング・コモンズ」と、大学の最新情報を発信する「インフォメーション・コモンズ」の2つの機能を持った空間に生まれ変わりました。

テクノロジーとキャンパス・サービスを融合させた空間として、今回新たに設置された大型高精細ウォールビジョンや最新コミュニケーションツールをはじめ、オープンスペースをマルチに活用する工夫が数多く施されるなど、魅力ある機能を備えています。東工大博物館は、東工大と社会を結ぶ接点として、今後も百年記念館を舞台にその可能性を広げていきます。

  • 大型高精細ウォールビジョン

    大型高精細ウォールビジョン

  • コミュニケーションツール

    コミュニケーションツール

リニューアル後の新設設備

リニューアル後の新設設備

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2015年10月掲載

お問い合わせ先

東京工業大学 総務部 広報課

Email pr@jim.titech.ac.jp