TASTE 海外短期語学学習(英語)春派遣 デラサール大学 2019年2月26日~3月23日
留学時の学年: |
学士課程2年 |
---|---|
東工大での所属: |
工学院 経営工学系 |
留学先国: |
フィリピン共和国 |
留学先大学: |
デラサール大学 |
留学期間: |
2019年2月26日~3月23日 |
プログラム名: |
留学先(参加プログラム/受入れ機関)の概略
デラサール大学の語学学校CIESOL
留学先での授業内容
概要
授業は 1 日 6 時間×週 5 日×3 週間。
一日のタイムスケジュールは以下の通り。
08:00-10:00 1 時間目
10:15-12:15 2 時間目
12:15-13:15 昼休み
13:15-15:15 3 時間目
授業内容は、Pronunciation, Reading, Grammar, Conversationの4科目から3つ選択。ペーパーテストと20分くらいの面談の出来によってクラス分けがされます。ペーパーテストの内容は、特別難しいものではありませんでした。
それぞれの授業
私が受けた授業は各授業先生1人+学生(全員日本人)4-5人でした。
1時間目・Grammar
英語文法を「英語で」学ぶ講座。ただし文法の学習内容としては、中学2-3年の内容です。日本の英語教育とは異なったアプローチからの英語文法を学ぶことができました。新たな文法事項を学ぶことはできませんが、英語で英語を考える良い機会になりました。
2時間目・Reading
用意されたテキストをもとに問題演習、テキストに関する議論、スペリングのアクティビティを行いました。実際は、この授業がスピーキングの機会が一番多かったように感じます。Readingだからといって、ひたすら読解の問題をするというわけではありませんでした。担当する先生による差はあったかもしれません。
3時間目・Conversation
私のクラスは、LGBTに関するミニディベート、ソーシャルメディアに関する議論など、現代の諸問題に関して先生のレクチャーと学生のミニ発表を交えながら進めていくという授業でした。英語だけではなく、フィリピンや世界の文化、現代社会の問題に関して色々考えさせられるとても良い授業をしていただきました。
留学先での課外活動
概要
最初の1週間は、毎日何かしら手続きはあるものの、時間に余裕があります。最初の1週間は主に東工大の4人で行動しました。
週末は完全にフリーなので、安全を考慮しながらですが、行きたいところに行けました。授業開始後の平日も3時過ぎに授業は終わるので、外出できました。私は、平日のうち半分くらい放課後に外出しました。
移動手段
移動は、基本的にはGRABという配車アプリを使用しました。アカウント作成時に電話番号承認が必要なので、日本にいる間にアカウント登録を済ませておくことでスムーズに利用ができました。GRABで寮の目の前まで車を呼び、目的地まで連れて行ってもらいます。乗る前に金額が決まっていて、またクレジット決済にしていたので、料金に関するトラブルもなく安全に乗車できました。マニラの主要な地点には80~300ペソ(160円~600円)くらいで移動できます。街中にはジプニーという日本でいうバスのようなものが走っていますが、日本人だけでは怖くて(乗り方・行先がよく分からない、スリがあるらしい)乗れませんでした。また電車も路線は少ないですが走っています。私は、授業のフィールドワークや現地学生に連れていってもらうことで、2回ずつジプニーと電車に乗りました。
以下に挙げる行先のうち、タガイタイとCamayanBeachはマニラから離れているので、GRABでは行けません。私はどちらも用意してもらったバンに乗りました。
私が行った主な場所・観光地
- モールオブアジア(MOA):超巨大モールです。夕陽がとても綺麗です。
- Island SPA : ルスタンズというデパート内のフットマッサージです。
- Manila Ocean Park : 放課後に行けると思います。最後の噴水ショーが壮大でした。
- タガイタイ : 東工大超短期派遣のツアーに参加させていただきました。
- イントラムロス : 東工大超短期派遣のツアーに参加させていただきました。世界遺産。
- ロビンソンズ・プレイス : 大学から近いショッピングモールです。
- Harison Plaza : 大学から近い小さめのモールです。徒歩圏ですが、治安があまりよくなさそうな道なので、大体の場合は GRAB で行きました。
- Camayan Beach : 先生にバンとホテルを手配してもらって他大学の子たちと行きました。とてもきれいなビーチです。
- National Museum : 16:30 入場締め切りで、中には入れませんでした。放課後行く場合は、授業後すぐに GRAB を予約しないと間に合いません。
- ボードゲームカフェ : 日本より格安で楽しめました。
- Greenbelt などマカティのモール : 1 日では回り切れない大きさのデパート群。
- BGC : マニラで一番整備されている都市。治安もよさそうでした。
- Solaire Theatre : ちょうどマニラに来ていたミュージカル「オペラ座の怪人」を観劇。
留学から何を学び、それを今後どのように活かしたいか
私はこれまで、日本・アメリカ・台湾など主に先進国にしか行ったことがありませんでした。今回フィリピンに行って、驚いたことは主に3つです。
1.貧富の差
路上で生活している人々がたくさんいる地域がある一方で、空港近くのきらびやかなホテルやマカティ、BGCはとても近代的です。そして話を聞く限りデラサールの学生はとても裕福な家庭の出身です。その一方で、大学の近くのセブンイレブンにはいつもチップを求めてドアを開け閉めする子供がいて、車が信号待ちをすると洗剤を持った少年たちがチップを求めて窓掃除をしていました。日本にももちろん貧富の差はありますが、その比ではない街の様子に衝撃を受けました。
2.労働力が余っている
レストランなどに行くと、従業員数の多さに驚きました。従業員数がとても多い一方で、商品やサービスの値段は日本の半分程度です。フィリピンの平均日給は1,000円ほどであると授業で先生が言っていて初めは驚いたのですが、お店の様子を見て納得しました。
3.セキュリティ
バーガーキングなどのファストフードの店も含めて、ほぼすべての店に拳銃をもった警備員がいます。モールや大学に入る際は、荷物チェックを受け、電車に乗る際は、空港の保安検査場のような荷物検査を行います。また、モールの駐車場に車が入る際にはトランクの中身もチェックされます。日本は、このようなセキュリティのチェックをしなくても良いほど安全です。今私たち日本人は、世界的に見ると平和に慣れすぎているかもしれないと感じました。東京オリンピックでたくさんの外国人を受け入れる際、セキュリティをどれだけ高められるかが日本の課題であることを実感しました。
4.深刻な渋滞
一番悩まされたのは渋滞です。ラッシュ時には全く車が動きません。また、日本と比べると運転のマナーも悪く、強引な割込み、鳴り響くクラクションの音が印象的でした。渋滞でほぼ進まない車それぞれに乗っている人の時間のことを考えると、マニラにおける渋滞による経済損失は非常に大きいものだと感じました。
以上のように、発展途上国フィリピンの特徴や問題点を実際に目にし、国際開発の重要性を強く感じさせられた1か月間でした。また、フィリピンや英語の知識が増えただけでなく、「外国と比べた日本」についても考えさせられました。日本がいかに恵まれた環境であるか、そして外国人から見て日本はどういう国なのかなど、日本にいては気づくことのできない発見がありました。今後、海外で留学や仕事をするときは、このフィリピンでの経験をもとに、日本の良さと外国の良さをどちらも尊重することのできる人でありたいと思います。
留学前の準備
留学情報の入手方法
グローバル理工人のメール配信から。
航空券・ビザ取得方法
- 航空券:留学情報室の方に一括で取っていただきました。
- ビザ:短期だったの不要でした。ビザとは別に、SSP(Special Study Permit)というものを取得します。滞在第1週にパスポートを大学に預けて以降、最終週までパスポートを預けます。(カジノなどパスポートが必要な場所に行きたい人は注意が必要です。)
留学費用
(1 ペソ = 2.17~2.21 ペソ)
事前に支払ったもの
- 渡航費:往復 65,600 円
- 保険料:15,488 円
現地でペソで支払ったもの
- プログラム参加費:CIESOL 授業料 + SSP で 33,565 ペソ。
- 住居費:23,975 ペソ。
- 生活費:
食事は1食100~300ペソあれば大抵のものは食べられます。
洗濯は1回280ペソ。
その他
奨学金:70,000円支給あり。
渡航費と保険料以外は現地で現金支払いをしました。現地で200,000円をペソに両替して、結果3,000ペソ余って、クレジットカードは22,000円分使いました。
受け取った奨学金も計算に入れて、この留学の費用は、22万円でした。しかしこれは1万円の席でミュージカル「オペラ座の怪人」を観劇したり、個室のマッサージを受けたりした娯楽の費用もかなり入っています。
200,000円両替しましたが、実際はそんなに両替をする必要はなかったと思います。とりあえずはじめは、確実に必要な分(授業料など)+2-3万円くらいでよかったかもしれません。寮近くのスーパーと大きなモールでの買い物、交通費(GRAB)はクレジットカードが使えます。
留学先での住居(+生活)
東工大に手配してもらったWH TAFTという寮に滞在しました。「寮」と言っていますが、マンションの1室と言った方がイメージしやすいかもしれません。同時期に日本の3大学から同じ語学学校に来ていましたが、話を聞くと明らかに東工大の寮が一番快適だったようです。
基本:大学から徒歩3分、30階以上建ての9階、1人部屋。
セキュリティ:フロント常駐、エレベーター利用はカードが必要、滞在する9階にもフロント常駐、オートロック。
設備:大きなベッド、勉強机椅子、4人用ダイニング、キッチン、冷蔵庫、給湯ポット、クローゼット、金庫、テレビ、洗面台、シャワールーム、トイレ、トイレットペーパーホルダー。
備品:ドライヤー、電子レンジ、トースター、フライパン、鍋、湯沸かしポット、包丁、スプーン、フォーク、ナイフ、コップ、コーヒーカップ、食器、ハンドソープ、ハンガー(十分な量)、Wi-Fi
寮にランドリールームはないので、近所のランドリーサービスに一回280ペソで頼むことになります。毎日ゴミを回収しにお兄さんが来ます。ハウスキーピングは週に1度で、そのときにベッドのシーツやタオルを換えてくれます。
朝食は、私は基本的にはコーンフレーク+牛乳+マンゴーなどのフルーツ+フルーツジュースでした。近くのセブンイレブンのサンドウィッチを買って食べた日もありました。昼食は、大学近くの飲食店か、大学の学食です。夕食は、近くのレストランで人と食べるか、お店で買ったものを部屋で食べました。
留学先で困ったこと(もしあれば)
- 毎日ゴミが回収されます。それを知らなかった私は、ごみ袋の中に使おうと思っていた袋をまとめて入れていたら、ゴミと判断されて持っていかれました。
- 寮の部屋にゴキブリが4回、コオロギのような虫が1回出ました。初日にスーパーで殺虫剤(500円くらい)を買っておけばよかったと思いました。日本から持ってきていた部屋にワンプッシュするタイプの殺虫剤を毎日部屋にしていたら、ゴキブリ4匹のうちの2匹はすでに死んだ状態でいました。
- 深刻な体調不良はありませんでしたが、よくおなかが痛くなりました。
- このプログラム自体には、現地学生との交流の機会はありませんでした。しかし私たちは幸運にも、超短期派遣の東工大生とデラサール大学日本研究会の交流パーティーに参加させていただくことができて、そのときに現地学生の友達ができました。
- 最初の金曜日に、マニラオーシャンパークという水族館に行った際、夜7時に帰ろうと思いGRABを予約しようとしたのですが、全然車が捕まらず、30分間待つことになりました。パークの出口付近はあまり治安が良くないように感じたので、近くのホテルに避難しました。ラッシュの時間、そして特に金曜日は交通が全く機能しなくなるので、注意する必要がありました。
- 部屋が大通りに面しているので、9階とはいえ、初めは騒音で熟睡できませんでした。フィリピンではとにかくクラクションを鳴らしまくるので、常にその音が聞こえました。1週間もたてば騒音は慣れて気にならなくなりました。
留学を希望する後輩へアドバイス
- 大学と寮の部屋にWi-Fiがありますが、SIMカードまたはWi-Fiは必須です。移動手段はほぼGRABになるので、電波がないと移動できません。私はスマホのSIMロックを解除し、現地空港でSIMカードを購入しました。1,500ペソでデータ通信8GB+電話60分くらいがついていました。大学や寮にはWi-Fiがあるので、結局2GBくらいしか使いませんでした。電話は、マッサージの予約に1度使っただけです。
- 週末に行きたい場所はある程度目星をつけておくと、有意義に過ごせると思います。
- 電子辞書は必要です。大学のWi-Fiやモバイル通信は弱かったので、スマホを電子辞書代わりに使うのは難しいと思います。
以下、基本的な持ち物に加えてあるとよいもの、意外となくてもいいものを書きます。
持って行くと便利なもの
- ウェットティッシュ:どこの飲食店もお手拭きがでません。常に持ち歩きます。
- ポケットティッシュ:大学のトイレも含めて、フィリピンのトイレにはトイレットペーパーがないことが多いです。また、便器には紙は流してはいけません。常にポケットティッシュを携行するので、日本からたくさん持っていくと安心です。
- 小さな財布2つ:1つは少ない現金だけを入れたいつでも出せる財布、もう1つはクレジットカードや部屋のキー、大きな額の紙幣を入れる財布として使いました。
- ルームシューズ:部屋で過ごすとき用。
- ワンプッシュの部屋用虫よけ
- 身体用の虫よけ
- 食器用スポンジ(たぶん現地でも売ってるとは思いますが)
- お箸
- 目薬:乾燥しているのか、いつもより目が乾きました。
- 上着:教室の冷房はひどく強いです。毎日パーカーなど上着を着る羽目になるので、2-3 種類あれば毎日同じ格好をせずに済みます。
- ちゃんとした服 1 着:ワンピースを 1 着持っていったら、Camayan Beach とミュージカル観劇のときに役立ちました。
- サンダル:上記のちゃんとした服を着るときにも履ける靴だとよいと思います。ただし道が ガタガタなのでヒールはない方がいいです。
- 水着:もしかしたら使うかも。私は週末に行った Camayan Beach で使いました。
- 日本のお菓子:もし現地学生との関わりがあったら、お土産として渡せます。
- インスタント味噌汁:日本の味が恋しくなります。余ったらお土産にもできます。
- 水筒・タンブラーなど:大学には冷水器があります。水筒があればそこから水を取ることが できます。
- パソコン:日記を書いたり、授業の原稿を書いたりに使いました。
- A4の入る斜め掛けの鞄:安全面を考慮して、リュックは移動のときに前に抱えることになります。リュックを前に抱えるより、斜め掛けの方が楽かと思います。
- ビタミン剤:野菜を食べなくなるので、サプリメントで栄養補給できたら良いと思います。
意外と持って行かなくてもいいもの
- シャンプー・リンス・ボディーソープ:パンテーン・DOVEの商品は近所のスーパーに売っていました。こだわりのない人はそれで済みます。
- トイレットペーパー:現地で買えます。
寮の様子
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シーツの取り換えは週1度
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1人部屋なのに4人用ダイニング
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部屋はオートロック
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勉強机もあります
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9階なので窓からの景色は最高
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大学・学食
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最終日にみんなで記念撮影
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授業を受けるのは別のビルです
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大学のメインの建物
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学食のメニューはどれも
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150円~200円くらい
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タピオカも安くおいしく飲めておすすめ
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ハロハロ
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週3~4でマンゴー食べました
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フィリピン料理
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サンティアゴ要塞
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タガイタイ
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ヴェニスを模したモール@BGC
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マーケット!マーケット!
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マーケット!マーケット!内部
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夜のBGCハイストリート
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モールオブアジアからの夕陽
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CamayanBeachへ1泊の旅行
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CamayanBeach夕陽
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マカティ
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フィリピンらしい風景
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チャイナタウンの一部
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