Asia-Oceania Top University League on Engineering (AOTULE) 清華大学 2019年7月~9月

Asia-Oceania Top University League on Engineering (AOTULE) 清華大学 2019年7月~9月

留学時の学年:
修士課程1年
東工大での所属:
物質理工学院
留学先国:
中華人民共和国
留学先大学:
清華大学
留学期間:
2019年7月~9月
プログラム名:

派遣大学の概要(所在地、創立、規模など)

清華大学
所在地:北京市北東部(北4環外)
創立:1911年~
学生数:計47762人(学部15619、修士19062、博後13081)
20の学院と58の系を有する総合大学
2017-18年の大学ランキングでは30位

留学準備など

中国籍の材料系の学生の場合

  • 教授へのアクセプタンス願い
  • 工系国際連携室関連の各手続
  • 宿の手配 (清華大学の学生の連絡先を連携室に教えていただいて連絡を取りました。 その学生から学外の宿泊場所情報を入手)
  • 研究テーマの調整
  • 荷造り
  • 飛行機のチケット購入
  • 保険加入

渡航後

テーマ決め

所属研究室での研究概要とその経過や成果、課題など

非相溶のはずのPA/EPDM系ポリマーブレンドで、PAが海、EPDMが島になっている海島構造に、さらに島内にPAが包含するサラミ状構造が観察されたため、その原因を研究していました。初めは熱力学的影響に注目し、相溶性に着目した文献を読んでいましたが、ディスカッションを通じて動力学の影響が強いだろうと予想するようになりました。混練条件を変えて、包含を除去したサンプルを作製し、その条件の違いを比較したいと思い実験を続けましたが、包含除去までには至りませんでした。その過程で、280°C80rpmを5分混練したのちに30rpmでさらに5分混練を続けると、包含PAが樹枝状に延びた構造を形成することがわかりました。これについて私は、この興味深い形状ができた条件の近辺で、サラミ状構造になるか否かの分水嶺があったと考察しましたが、留学期間の時間切れでそこの特定には至りませんでした。

所属研究室内外の活動・体験(日常生活・余暇に行った事など)

私は学生以外の現地の人々も多く住むユースホステルのようなものに宿泊をしたため、ルームシェアにまつわる出来事から、そのホステルの活動まで、広い中国の各地の文化や生活様式、現代の流行に至るまでをたくさん体験しました。ルームシェアをしていたメンバーは料理上手が多かったため、よくホームパーティをしていました。

研究室ではよく外食に連れて行ってくれましたし、音楽や映画などたくさんの若者カルチャーを紹介してくれました。中華料理の豊富さと凄さの一部を体感できたと思います。ロバ肉が美味しいので清華大学に行ったら是非同級生に訊いてみてください。

△ロバ肉料理
△ロバ肉料理

△清華大学内の荷塘
△清華大学内の荷塘

他にも市内および学内の観光や、友達たちとドライブやウィンドウショッピングに出かけたりしました。
夜店というナイトクラブで経済成長の真っただ中である中国の景気の良さを思い知りました。

△ナイトクラブ13(公式Wechatより)

△ナイトクラブ13(公式Wechatより)

留学先での住居(寮、ホームステイ等)、申し込み方法、ルームメイトなど

706青年空間
WechatというSNSで連絡し、英語もしくは中国語で予約。ただし違法営業なこともあってトラブルなども非常に多かったため、中国語でかなり意思表示ができないと大変かもしれません。ここで経験したことは実に豊富で、常に人がいたためもあって語学力や相互理解にいい影響を与えてくれました。よく映画の上映会などに誘ってくれました。私は4人1部屋の3LDKに住みました。他の部屋だともう少しひと棟あたりの人数が多いみたいです。

留学費用(渡航費、生活費、住居費、保険料)など

渡航費:大韓航空ソウル経由(乗り継ぎ1回)往復6万円程度。(※期間中最安値)
交際費を除く食費:40元/日
住居費:7000元/3か月
保険料:計37980円(36860円(3か月)+1120円(1日))
衣服・日用品は日本より高いことがままある
学部生ならば観光地の多くは学割あります。
清華大学の中に住むのなら住居費は10分の1になるようですからもっと楽なのではないでしょうか。

今回の留学から得られたもの、後輩へのメッセージ、感想、意見、要望

急成長や革新と、安定した生活が共存する不思議な時期に、大国である中国の首都に中期間行き、現地の空気を肌で感じられたことは、私にとって非常にいい経験でした。特に私は今回学内ではなく街の中に住み、更に学外の同世代と3か月生活を共にしたことは、おそらくこのプログラムの長い歴史の中でもそう多くはないと思います。私は滞在中、研究室の内外問わず、きっと一期一会に終わるだろう人々とも積極的に交流を図りました。親の金銭的援助も受けられたこともあり、体験のためならと惜しみなくお金を使いました。こうしたからこそ自信をもって「肌で感じた」と言えるのだと思います。この留学プログラムは高々たった三か月であり、旅先の恥はかき捨てです。言語に自信ないなど不安がっている必要など一切ありませんでした(ネイティブ相手ならば2単語程度でコミュニケーションはとれる。)今後留学する学生さんには、現地の人が普段するようなことを一通りはもちろん、目を疑うような経験をして帰ってきて報告してもらえたら面白いと思います。

注意点ですが、学外の人とも深い話をしたいのなら現地の言葉がある程度使えることは必須だと思います。WechatとAlipayだけは使える状態にしておくのをおすすめします。短期滞在者にとって北京の交通の要となるシェアバイクをはじめ、ほぼあらゆるサービスが電子決済を取り入れています。

その他 留学先で困ったこと/帰国後の進路(就職・進学・長期留学)

留学先で困ったことはいくつかありましたが、ひるまず、研究室の学生に相談して解決を目指したので非常に苦労したというほどのことはあまり覚えていません。
帰国後は就職を考えています。長期留学も考えましたが、金銭的な事情もあるので優先的に就職を目指します。

この体験談の留学・国際経験プログラム情報

他の関連する体験談