Asia-Oceania Top University League on Engineering (AOTULE) モラトゥワ大学 2019年12月~2020年3月
留学時の学年: |
修士課程3年 |
---|---|
東工大での所属: |
環境・社会理工学院 |
留学先国: |
スリランカ |
留学先大学: |
モラトゥワ大学 |
留学期間: |
2019年12月~2020年3月 |
プログラム名: |
モラトゥワ大学University of Moratuwa, Dept of Architecture
所在:Bandaranayake Mawatha, Moratuwa 10400 Sri Lanka
1972年創設。スリランカで唯一の建築学科がある大学。かつてはジェフェリー・バワもここで教鞭をとっていた。
(写真:モラトゥワ大学建築学科棟エントランス)
留学準備
修了計画
留学した分卒業を半年遅らせるという計画。具体的には修士2年目の12~3月に留学し、3年目の9月に卒業する予定。
大学、受け入れ教員探し
私はAOTULEというプログラムを選択したため、その中から建築分野において留学可能な大学を探した。工系国際連携室のほうからアポイントを取ってもらうことも可能だが、私は事前に受入れ希望先大学とコンタクトをとり、研究内容を明確にしておいた。
ビザ
基本、学生ビザが必要。しかし学生ビザは申請に時間がかかる、渡航の3カ月前から手続きを始めるのがよい。私は学生ビザ申請が間に合わなかったためビジネスビザで申請した。留学期間が6か月以内であれば観光ビザもしくはビジネスビザでいける。(2回延長申請が必要、大学が手続きを代行してくれた)。費用はどちらの場合も合計1~2万円。
研究活動
研究の進め方
指導教員と約2週間に一度のペースでミーティングを行うと取り決め、その都度研究の進捗を報告・指導を受ける。モラトゥワ大学には研究室制度がないため、製図室やリーディングルームで作業をすることになる。私の研究ではフィールドワークが多かったため、1週間ほどの調査旅行と大学での作業を交互に行っていた。かなり辺鄙な場所にも調査対象があったので、事前にしっかりとフィールドワークの計画を立て、現地で調査の取りこぼしがないよう最新の注意を払った。(写真:モラトゥワ大学製図室)
日常
1日
基本は朝から夕方前まで大学にて研究を行い、夕方は買い物に出たり近くの市民プールで運動するなどしていた。(写真:市民プール)
休日
コロンボの市街地やビーチエリアなどに出かけたりしていた、どちらも1時間ほどでアクセスできる。
宿舎
大学が所持しているシェアハウスのような建物に滞在していた。特別に申し込みの手続きなどはなく、空きがあれば入居できるという感じ。ただし建物が古く、日本人からするとかなり清潔感に欠ける。気に入らなかった場合は他の滞在先を探すことも可能。その場合大学側も手伝ってくれる。
留学費用
- 渡航費:約90,000円
- 保険料:約45,000円
- ビザ費用:約15,000円
- 住居費:月約5,000円×4
- 生活費:月約30,000円×4
合計:約300,000円(+現地での旅費など)
感想
私が留学を決意したのは修士課程も半分ほど過ぎたころで周りよりもかなり遅かったが、それでもおよそ半年ほどの準備期間を経て4カ月もの間留学することができた。まず留学をあきらめなかった自分と、それを可能にしてくれたAOTULEプログラム、手続きや審査を進めてくださった工系国際連携室や学院の教員の皆様へ心から感謝したい。
世界への視野・知見を広げたい、ということが私が留学を志した大きな理由のひとつであった。私が留学したのはスリランカだが、滞在先大学には世界中から学生が集まっており、彼らとコミュニケーションをとることで、スリランカにいながらにして世界中の様々な文化・習慣に触れることができた。私の目的の大部分は留学生コミュニティに参加することで達成されたように思う。また研究においても、指導教員や現地大学に客員教授として訪れている教員と接することで、その国での発達している研究分野や研究のスタンスの違いを知ることができた。
総じて、今回の留学で私は自分のやりたかったことのおよそすべてを達成できたように思う。加えて、留学によって世界における自分の位置をより正しく把握できるようになったと考える。今後修士研究に取り組むにあたって、今回の留学で得た世界への視座に基づき、自分の研究の向かう先を考えていきたい。
コロナによる影響について
コロナウイルスのニュースが全世界的に広がりだした2020年一月後半あたりからか、街へ出るとコロナと吐き捨てられるようになった。その回数はスリランカにおいて外出禁止令が出される3月半ばにかけて日を追うごとに増えていった。最初のうちは冗談交じりに感じたその言い方も、確かな嫌悪感を持った言い方に変わっていったように思う。ここまでくるともはや、コロナ扱いされることで感じるストレスが外国の街を探索する楽しさを完全に消し去ってしまい、外に出るのがためらわれるように感じた。しかし大学構内においてそのようなことは一切なく、教員・学生ともみな以前と同じ態度で接してくれた。残念ながら外出禁止令に伴って大学も封鎖されてしまったため、多くの人に別れの挨拶もできないまま出国することとなってしまった。しかし現地でともに学んだ学生とは今も連絡を取っていて長い自粛生活の励みになっている。一刻も早くコロナの混乱がおさまり、正しい正確な対策の下で学生の留学活動が再開することを祈ります。
この体験談の留学・国際経験プログラム情報
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