教育

系の選択どうしよう… 教えて先輩!

2019年4月以降の入学を目指す方へ

2019年4月以降の入学を目指す方へ
平成31(2019)年4月入学以降の学士課程入学試験が変わります。
詳細は、下記ページから「入学者選抜要項」をご覧ください。

募集要項 | 入学案内(学士課程)outer

学院 | 東工大で学ぶouter

本ページは、2018年4月入学を目指す方向けの説明になります。2019年4月以降の入学を目指す場合には、「学士課程(1年目)」の所属先が「類」ではなく「学院」に変更となりますので、ご留意ください。

自分の未来を見定める“系”の選択

東工大では学士課程入学時にまず、学問分野を大きく分類した7つの“類”から1つを選んでスタートします。その後、1年間の学びの中で自分の興味・関心に基づきさらに学びを深めたい分野を定め、2年目で“系”を選択します。

たとえば第1類に所属した場合、2年目以降に「数学」「物理学」「化学」「地球惑星科学」(以上は理学院)および「数理・計算科学」(情報理工学院)の5つの系から1つを選ぶことができます。系では多くの教員と関わりながら幅広い専門分野を学修し、自分が将来所属する研究室の決定に向けてじっくりと専門分野を絞っていきます。
系の選択は東工大生が自身の専門分野を定めていく最初のステップであり、自分の未来につながる大切な決断と言えます。

学修コンシェルジュが系選択をアドバイス

学修コンシェルジュが系選択をアドバイスイメージ

2016年度末、1年生(新2年生)が学院・系体制になって初めての系選択を行いました。

そこで2016年9月28日と10月5日の2回、大岡山キャンパス百年記念館1階にて「系の選択どうしよう…教えて先輩!」と題した学内イベントを開催しました。

このイベントでは、学修コンシェルジュ6名による講演と、在学生の学生サポーター(ピアサポーター)も含めたパネルディスカッションが行われました。学修コンシェルジュとは、学生が入学当初に抱く疑問や、学修上困っている問題の解決に向けて支援を行う、元東工大キャリアアドバイザーや東工大卒の先輩方によって構成される相談相手です。自らの学生時代と仕事の経歴を振り返りながら、系選択のヒントとなるお話をしていただきました。

パネリスト紹介(敬称略)

大嶋顕世

大嶋顕世(おおしま あきよ)

1967年 建築学科卒業

元三菱地所株式会社
(建築意匠設計・都市計画・建築技術研究等)
また、在職中MIT留学、
三菱商事出向

大和田政孝

大和田政孝(おおわだ まさたか)

1975年 機械物理学科卒業
1977年 原子力工学専攻(修士課程)修了

株式会社日立製作所
現在、新エネルギーソリューション本部技術参事

浜辺順彦

浜辺順彦(はまべ よしひこ)

1969年 制御工学科卒業

元日本軽金属株式会社
常勤監査役
イハラニッケイ化学工業株式会社
技術・開発顧問

佐野泰久

佐野泰久(さの やすひさ)

1970年 応用物理学科卒業
1972年 応用物理学専攻
(修士課程)修了
1994年 博士(理学)取得

元富士フイルム株式会社(基礎研究、商品開発等)

竹山幸成

竹山幸成(たけやま こうせい)

1970年 機械工学科卒業

元東芝機械株式会社
代表取締役専務取締役
元東工大非常勤講師
(メカノマイクロ専攻・
「機械設計製図第2」を担当)

三好泰介

三好泰介(みよし たいすけ)

1973年 応用物理学科卒業
1975年 応用物理学専攻
(修士課程)修了

元セイコーインスツル株式会社
経営監査室部長

伊東幸子

司会:伊東幸子(いとう さちこ)

2015年 一橋大学商学研究科卒業博士(商学)

元日本アイ・ビー・エム株式会社
起業を経て2006年~2015年東工大キャリアアドバイザー
現東工大学生支援センター特任教授

また学修コンシェルジュによる講演の後には、在学生の先輩も加わって、履修や専門分野、研究室の選択から大学生活一般まで「1年生のさまざまなギモン」にパネル・ディスカッション形式で答えました。

系・専門分野の選択に関するアドバイス

佐野

佐野

系の選択はスタートラインを決めるということ。決してゴールラインではありません。

ピアサポーター

ピアサポーター

いろいろな授業に出て手応えを感じた授業が、系選択の大きなヒントになるはずです。

ピアサポーター

ピアサポーター

研究室の選択には、その研究室の雰囲気や相性も重要なポイントです。実験の授業を担当している先生の様子や、気になる研究室に見学に行くなどして、自分との相性を見きわめることをお勧めします。

ピアサポーター

ピアサポーター

系の人気度や倍率の情報収集も大切です。1年目の成績によって行きたい系に行けるかどうか分かれ目になることもあるので、1年生は特に勉強に真面目に取り組むことをお勧めします。

大嶋

大嶋

好きこそ物の上手なれ。好きなこと、面白いと思うことをとことんやれる道を選んでほしいですね。

ピアサポーター

ピアサポーター

実際に学んでみて自分の適性が見えてくることもあります。僕はプログラミングに興味があり計算工学分野に進みましたが、実際に入ってみると、入学前からプログラミングを勉強してきた人達との間に大きな差を感じました。現在、情報通信系への軌道修正を検討中です。

浜辺

浜辺

系の選択に“正解”はないと思う。なぜ東工大に進学したかを問い直し、自分が本当にやりたいことを選ぶといい。

ピアサポーター

ピアサポーター

好きなことをベースに就職や社会情勢をみつつ決めると良いと思います。またその系を出た人が、どこでどのように働いているかも参考になります。キャリアアドバイザールームで情報公開しているので、調べてみると良いですよ。

1年生のさまざまなギモンに答える

Q.グローバルに活躍するために必要なことは?

大和田

大和田

まず語学力。私は高校時代から英語の修得に力を入れていたので、会社員となってから米国、欧州、ロシアなどとスムーズに海外との仕事を進めることができました。

三好

三好

在学中に米国で45日間のスタディツアーに参加した経験が大きかったですね。英語でプレゼンテーションする度胸が身につきました。

Q.社会にでて、大学で学んだ専門分野以外の仕事ができるのか不安です...

大和田

大和田

大丈夫です!東工大で広い技術の知識を修得したおかげで、会社に入ってから多様な事業分野に抵抗なく取り組めました。

三好

三好

科学技術の基礎知識や研究力(経験)を身につければ、たとえ会社で初めて経験する分野の研究にも十分対応できます。

大嶋

大嶋

社会が認める東工大生の“実力”とやる気があれば大丈夫です。あとは、その実力をアピールするコミュニケーション力やディスカッション力を身につけることが大切ですね。

Q.将来につながる充実した大学生活を送るコツは?

竹山

竹山

学会の講演会、インターンシップ、工場見学、国内外の旅行、留学、ボランティアなどを経験して幅広く世界を見る目を養ってください。蔵前工業会主催の講演会は学生でも参加できますので、ぜひいらしてください!

大嶋

大嶋

社会の大きな流れに関心を持ち、現代社会の課題の本質を考えてみてください。科学・技術だけでなく、「人」への関心を持ちましょう!世界の古典に親しみ、歴史や哲学、文学、芸術など深く広い関心を持って素養と品性を磨きましょう!

先輩の声で考える「系の選択こうしよう!」

系の選択にあたっては、どのOB、在学生も自分自身が本当に何をやりたいのかをじっくり考えることをアドバイスしていました。自分が本当にやりたいことに取り組めば、「好きこそ物の上手なれ!」で科学技術の素養がよりスムーズに身につくでしょう。

先輩の声で考える「系の選択こうしよう!

また「系の選択はスタートラインを決めるということ。決してゴールラインではありません」とのアドバイスがあるように、系の選択で将来のすべてが決まってしまうわけではないということも強調していました。むしろ系は従来の学科に比べて大きな枠組みなので、これまでより分野の変更や軌道修正もしやすくなっています。自分の専門分野を決めるというのは、大学生活においてもっとも大きな仕事の1つです。教育改革後の新体制で1年間を過ごした学生達が、どんな系を選択し、どのような成長を遂げていくのか楽しみです。

学修コンシェルジュは、学生支援センターの修学支援部門の所属です。今回の記事は東工大学生支援センター修学支援部門:1年生向けイベント「系の選択どうしよう…教えて先輩!」をもとに制作したものです。

学生支援センター 修学支援部門
学修コンシェルジュ 窓口
大岡山キャンパス80年記念館1階
Email:concierge.info@jim.titech.ac.jp

SPECIAL TOPICS

スペシャルトピックスでは本学の教育研究の取組や人物、ニュース、イベントなど旬な話題を定期的な読み物としてピックアップしています。

SPECIAL TOPICS GALLERY から過去のすべての記事をご覧いただけます。

2017年2月掲載

お問い合わせ先

東京工業大学 総務部 広報課

Email pr@jim.titech.ac.jp