TASTE 海外短期語学学習(英語)夏派遣 2022年8月22日~9月9日

TASTE 海外短期語学学習(英語)夏派遣 2022年8月22日~9月9日

留学時の学年:
B3
東工大での所属:
理学院物理学系
留学先国:
米国
留学先大学:
ワシントン大学 (Academic Skills STEP)
留学期間:
2022年8月22日~9月9日
プログラム名:

留学先の概略

ワシントン大学ではSTEP(Short Term English Program)という語学研修プログラムが開催されており、自分はSTEPのうちのAcademic Skillsというクラスを受講した。これは米国の大学への進学を考えている人に向けた、学術的なスキルを学ぶことができるクラスである。内容はかなり有益であったため、米国の大学進学を視野に入れている人に限らず多くの人にとっておすすめできる授業である。このクラスに応募するにはTOEIC等の外部テストの語学要件を満たす必要がある。自分のクラスでは日本人が6人、台湾人が4人、タイ人が1人という構成であった。

留学先での授業内容

授業は3週間あり、毎日8:30~11:50の午前中のみで終わる授業であった。初回授業の時に教科書が一冊配られ、それをもとに授業が進んでいった。このクラスはAcademic Skillsという名前であったが、授業内容としてはAcademic writingに関するものであった。つまり、これから先学術的な文章を英語で書くにあたって、どのように文章を書き進めればよいかについて主に学んだのだ。全体を通して大きく二つのことを教わり、まず前半で教わったのは文章の構成方法である。文章の構成を大きく3つに分けると、序論、本文、結論という風に分けられることは多くの人が知っているであろうが、序論や本文の中身をさらに細かく分類した際の構成をここでは教わることができた。またそれらをもとに、まずアウトラインを書き、下書きを書き、それらを訂正したりなどといった文章作成のプロセスについても学ぶことができた。実際に授業では自らテーマを決め、文章を書いてみるなど実践的な活動もあった。後半で学んだのは剽窃の定義と回避方法である。学術的文章を書く上で避けては通れないのが剽窃に関する問題である。剽窃といえば単に他人の物を勝手にコピーせずに、引用さえすれば避けることができるのではないかと自分も考えていたが、この引用方法にも実は細かな決まりがあり、それらを守らないと自分では剽窃のつもりはなくても、剽窃になり得てしまうことがある。剽窃は非常に重要な概念であり、それを学ぶことができたのはとても有益であった。
 宿題は教科書から毎日出され、その翌日に皆で答え合わせをしながら前述の内容を学んでいくのが主な方針であったが、ライティングに関すること以外にも、プロジェクターにYoutubeの動画を映してそれを見ながらリスニングの練習をしたり、バラバラの文を並び替えて正しい文章を完成させるパズルのような遊びをしたりなど、英語力を鍛える様々なエクササイズも授業に取り込まれていた。それらはとても楽しく、気分転換にもなったため、非常に良い試みであったと感じる。

留学先での課外活動

授業は主に教室で行われていたが、一度だけキャンパス内にある博物館にいき、好きな展示物を一つだけ選んで紹介のプレゼンテーションをするという活動があった。プレゼンテーションは当然英語なので、それを作成することはとてもためになったといえる。また、他人の発表を聞くのも楽しく、いろいろなものを吸収することができた。
 授業とは別に、毎週2回午後にクラス全員で観光に出かけるというアクティビティもあった。シアトルの様々な観光名所を回ることができ、またネイティブスピーカーの生徒が引率してくれたため、彼らとのコミュニケーションも取ることができた。

留学から何を学び、それを今後どのように生かしたいか

今回の留学で学んだことは大きく分けて3つある。まず一つめに、英語力の不足についてである。これまでの人生である程度英語は勉強してきたが、実際にアメリカに行って、自分の英語力はまだまだだなと強く実感した。英語で自分の伝えたいことを言うのは想像以上に難しく、またネイティブスピーカーが何を言っているのか全く理解できない場面も多々あった。しかしこの経験を通して、海外で生活し英会話をする上でなにが必要であるかに気づくことができた。それは、英語の基礎力の徹底である。英文法は英語学習の一番初めの段階で学んだが、かなり忘れてしまっている部分が多かった。英会話をする上で、英文法は文章構築の要であると実感したため、文法を今一度復習する必要があると悟った。また語彙力についても、ただ意味が分かるだけでなく、話したり書いたりするうえで使いこなせる語彙を増やす必要があると思った。そしてもう一つ重要な要素が、発音である。正直、今までの英語学習で発音は多少蔑ろになってしまっていた部分があったが、発音こそ英語力を支える重要な基礎であると気づいた。なぜなら、文法が完璧で、語彙も豊富であったとしても、発音が無茶苦茶であれば絶対に相手に伝わらないからである。実際、発音を正しくできなかったせいで相手にうまく使わらなかったことも留学中にあった。また、正しい発音を学ぶことでリスニング力の向上も期待できる。これらの基礎をきちんと仕上げたうえで、4技能を勉強してくことが重要であるとわかった。これらのことは日本で英語を勉強するだけでは気づくことはできなかっただろうし、留学を通してとても良い学びとなった。
 二つ目は、日本人以外の人とコミュニケーションをとることの楽しさである。授業では台湾人と英語で話したり、ホームステイ先ではホストファミリーやインドネシアの学生と英語で会話したりなど、とにかく日本人以外とコミュニケーションをとる機会が多かった。自分にとって、これが非常に楽しかった。本来、日本人は日本語のみをしゃべるため日本人としか意思疎通をすることができないが、英語を用いれば世界中の人たちと会話をすることができる。留学中では台湾人の友達も作ることができ、英語ができればかなり世界が広がるなと実感した。さらに自分は英語に限らず、ほかの言語に対する興味も抱くことができた。このように、留学を通して英語学習のモチベーションを大きく高めることができた。
 三つめは、海外生活の感触を知れたことである。自分は以前より、派遣交換留学などの長期の留学に興味があったが、海外生活というものがあまりよく想像できず、本当に自分にできるものなのかと不安になることがしばしばあった。しかし今回の3週間の留学を通して、海外生活はいったいどのような感じなのか、海外の雰囲気はどうなのか、英語でしゃべるのはどのような調子なのか、などといったことを体験することができ、かなり自分に自信をつけることができた。以前は長期留学もぼんやりとした目標だったが、留学後ではかなりはっきりとした目標としてとらえることができた。

留学前の準備と費用

アメリカに渡航する際にESTAという電子ビザの申請をする必要があったため、それらの申し込みをした。語学の勉強に関しては、英会話の本を買ってそれを読んでいた。また、Youtube上にも英語学習に役立つ動画が豊富にあるため、それらを用いて勉強していた。
費用:ホームステイ:約10万円 授業料:約20万円 生活費:約10万円 航空券:約20万円

留学先での住居

ホームステイと寮から選べるが、ホームステイは3食付きでコスパが良かったので自分はホームステイを選択した。大学のホームページにホームステイ手配会社の一覧が載っており、そこに片っ端から連絡をしてホストファミリーを探し出した。ホームステイではホストファミリーと英語でコミュニケーションをとったり、もう一人の生徒と英語で会話したりとかなりためになった。

留学を希望する後輩へのアドバイス

英語の勉強は留学前にある程度した方がいいです。留学は学んだ英語を実践的に試す場所であり、留学中に英語を勉強するのでは少し遅いと思います。留学はお金の問題等あるでしょうが、個人的にとても良い経験となったのでいきたいという気持ちがあればぜひ挑戦してみることをお勧めします。

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