派遣交換留学 スイス連邦工科大学チューリッヒ校 2017年9月2日~2018年2月9日

派遣交換留学 スイス連邦工科大学チューリッヒ校 2017年9月2日~2018年2月9日

留学時の学年:
修士課程1年
東工大での所属:
工学院 電気電子系 電気電子コース
留学先国:
スイス連邦
留学先大学:
スイス連邦工科大学チューリッヒ校
留学期間:
2017年9月2日~2018年2月9日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

スイス連邦工科大学チューリッヒ校 は、スイス連邦のチューリッヒ市にある、スイス連邦経済・教育・研究省配下の公立大学である。自然科学と工学を対象とした工科大学であり、1855年に創設され、これまでに21名のノーベル賞受賞者を輩出している。(Wikipediaより引用)

留学前の準備

私は、修士1年生の秋から半年間の留学でしたので、3月から本格化する就職活動には間に合わせることができました。また、留学前の8月と帰国直後2月のインターンに参加することができたので留学によって非常に後れをとることはないと思います。しかし、外資系の企業などを志望する人は、冬に選考を開始してしまう場合がありますので注意が必要だと思います。

学内要件を満たすための英語スコアにはTOEFL-ITPを使用しました。学内選考は、留学開始の約1年前と早いため、計画的に勉強された方が良いと思います。

留学中の勉学・研究

ETHの交換留学生は1セメスタの間に20単位以上を申請する必要があります。私は、授業履修を中心としたカリキュラムを組み、30単位近く申請しました。ETHの授業は、一般的な座学ではなくアクティブな授業が多かったように思います。私の取得した授業では、6人グループで決められたテーマに従って、それぞれ調査を行い、最終授業でプレゼンテーションを行ったり、専門の設計の授業では授業を通して学んだことを使って、自分でシミュレーションソフトやMATLABを用いて実際に設計を行う授業がありました。これらは、普段自分が受けてきた授業と異なったため最初は戸惑いを感じましたが、最終的に成長や達成感を感じることができたので非常に良かったと思います。

留学中に行った勉学・研究以外の活動

ETHではASVZというスポーツ組織と連携しているため、私はこれを用いて週に一回ほどテニスをしていました。テニス以外にも様々なスポーツをこの団体を通して行うことができるので非常におすすめです。

他にはタンデムという仕組みを使ってドイツ語を学んでいました。タンデムは2人一組となってお互いに母国語を教えあうというものです。半年の間に、ドイツ語を向上させるのは難しかったですが、実際に現地に住むスイス人と親しくなることができたのは良い経験だったと思います。というのも、ETHに通う学生の留学生の割合が非常に高く、スイス人と友達になるのは意外にも難しいように感じました。

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

ETHでの留学を通して、専門知識や英語といった力を伸ばすことができるのはもちろんですが、半年間の間、様々な国籍の人と話すことで、異なる文化、考え方を理解することができたのが大きいと思います。日本にいるときは気づかなかった海外から見た日本という新たな視点に気づくことで自分の視野を広げることができたと思います。また、丁度今後のキャリアを考える今、グローバルに働きたいという一つの軸につながったのも大きな気づきです。

また、大学の授業の一つにグループで決められた課題に対し、自分たちでアプローチを決め、プレゼンテーションを行うというものがありました。当初は、早いテンポで進む議論についていけず、自分の役割を見つけ出せず不安に感じることがありました。その中で、自分にできる仕事を自分で見つけ出し、メンバーのみんなと積極的に関わっていくことで信頼関係を築き、最終的に発表を成功させることができたときは、逆境の中でも自分でブレークスルーを見つけ出すことができたことに対し大きな自信になりました。

留学費用

渡航費往復17万円
寮費月額6万円程
食費4万円弱
海外留学保険7万円(半年間)

トビタテ留学JAPANから月額16万円と準備金25万円が支給されていました。私は、料理をするのが面倒であったので途中から大学にあるmensa という食堂を利用していました。一食650円程で済ませることができます。

スイスの物価は異常に高いので、経済面も考慮する必要があると思います。日本の2~3倍高いと考えていた方が良いです。私も含めてドイツまで買い出しに行っている人が多いと思います。

留学先での住居

寮はWOKOという斡旋会社が紹介してくれます。ETHへの留学申請が済むと基本的にメールに沿って手続きを行うだけですので心配いらないと思います。

私はMeierwiesenstrasseという寮でした。ここは、他の寮のフラットという制度と異なり、160人程の人が1つのキッチン、1つのコモンスペースを使うという少し特殊な寮です。はじめは、非常に多くの人が一つの設備を共有するということで不安もありましたが、結果としてはこの寮で良かったと思います。というのも、基本的に一つのコモンスペースを使ってみんなでご飯をたべたり、話をしたりするので友達をたくさん作りやすいです。トラムの駅も寮の目の前であり、鉄道の駅も徒歩5分の位置にあるので立地も良いと思います。

留学先での語学状況

私は、留学前に先輩が英語で苦労された話を聞いていたので、ある程度準備ができているつもりでした。しかし、実際に行ってみると最初の二か月はなかなか会話が難しく感じました。留学期間をフルに有意義に使いたい人はしっかり英語の勉強をしていくことをお薦めします。具体的には、身近に留学生がいる人は会話して練習するのが手っ取り早いと思いますが、海外ドラマを見るのは想像以上に効果があって良かったです。王道ではありますが”Friends”という海外ドラマがお薦めです。理由は、日常会話を学ぶことができる、比較的内容が簡単、内容が面白くて継続して勉強できるからです。全部で200話ほどありますが留学前に見ると本当に良い勉強になります。

単位認定(互換)、在学期間

単位互換は行いませんでした。留学で3Q,4Qで授業が取れないので、その分1Q,2Qで多く取りました。在学期間は延長しない予定です。

就職活動

就職活動は3月から本格化するのでこれから行っていく予定です。2月のインターンで参加したいものがあり、留学期間中にSkype面接で選考を行ってもらいました。オンライン面接してくれるかは企業のホームページに書いてあると思うのでチェックしとくと良いと思います。

留学先で困ったこと(もしあれば)留学先で困ったこと(もしあれば)

日本で留学保険に入っていても、スイスの保険に加入することをETHから薦められます。免除するためには、日本で入っている保険の署名など必要な書類があるので、日本にいる間に確認することをお勧めします。私は、スイスから両親に頼むなどかなり苦労しました。

留学を希望する後輩へアドバイス

私は研究室の先輩など身近に留学した方がいなかったので、非常に不安でした。しかし、この留学体験記や交流課が主催する派遣交換留学説明会で留学経験者の方のお話を聞き、留学を決断しました。実際に留学にいってみて、この決断は正解だったと心の底から思います。海外にいってみないと気づけないことは多くあると思います。また、一生の友人を作ることができたと思います。留学に行くメリットはここには書ききれませんが、少しでも行ってみたいという気持ちのある人はぜひ行ってもらいたいと思います。もし、わからないことがあれば交流課などを通して、先輩の話も聞くことができると思うので、行ってみると良いかもしれません。

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