派遣交換留学 ソウル国立大学 2017年7月8日~2017年9月29日

派遣交換留学 ソウル国立大学 2017年7月8日~2017年9月29日

留学時の学年:
博士課程2年
東工大での所属:
物質理工学院 応用化学系 応用化学コース
留学先国:
大韓民国
留学先大学:
ソウル国立大学
留学期間:
2017年7月8日~2017年9月29日
プログラム名:

留学先(参加プログラム/受入れ機関)の概略

派遣交換留学、工系3 学院学生国際交流プログラムに参加し、ソウル国立大学に留学しました。受け入れ機関である化学専攻のSeung Bum Park研究室で、有機合成研究を行いました。

留学前の準備

始めに、留学先としてソウル国立大学のSeung Bum Park教授の研究室を選びました。その後、指導教員の田中浩士先生を通じて、Seung Bum Park教授と連絡を取り、3か月間留学することを快諾してもらいました。次に、留学の資金を得るために、工系3学院学生国際交流プログラムのC3-bに応募しました。ソウル国立大学は、東工大と交換留学の協定があるため、C3-bの応募となりました。同時に、交換留学生としてソウル国立大学に留学するために、東工大の派遣交換留学のプログラムに応募しました。交換留学生であれば、工系3学院学生国際交流プログラムの採択に有利であり、留学ビザ(D2)の取得も可能だったからです。工系3学院学生国際交流プログラムと派遣交換留学の応募には、語学要件が課されていたため、TOEFL‐iBTおよびTOEFL-ITPを受験しました。TOEFLのスコアと必要書類を提出した後、2017年1月に派遣交換留学の面接を受けました。面接は英語で行われ、約6人の教授から、東工大またはソウル国立大学での研究内容についてや、留学先の研究室でどのような貢献ができるのかなどについて質問を受けました。同月、工系3学院学生国際交流プログラムの面接も受けました。こちらの面接では、初めに5分ほど自己紹介や留学先での研究内容を英語でスピーチして、その後、約10人の教授から試問を受けました。数日後、両プログラムから合格の通知をいただきました。

3月末に、ソウル国立大学に、派遣交換留学の正式な応募書類を提出し(交換留学の事務の方に、郵送していただきました。)、6月上旬にソウル国立大学から留学許可書が郵送で届きました。それを受けて、アパートの契約、航空券の購入、海外旅行保険の加入、学生ビザの申し込みと取得を行いました。並びに、Seung Bum Park教授と連絡を取り、7月10日(月)から研究室に通うことが決まりました。

留学中の活動及び感想

研究は、Seung Bum Park教授(写真左:Seung Bum Park教授と私)とポストドクターのDr. Heejun Kimと随時 相談しながら進めました。留学1週目は、研究室の学生から、個々の研究内容を一人ずつ聞いて回りました。留学2週目から実験を開始しました(写真右:実験の様子)。8月からは、有機合成を行っている学生により構成されるサブグループミーティングに毎週参加し、研究の進捗状況を教授と他の学生に報告しました。また、土曜日の午前中には、全体のミーティングに参加しました。全体のミーティングでは、毎週3名の学生が自分の研究について発表、または関連する分野の論文を英語で抄録します。私も、9月17日と23日に、論文の抄録と日本での研究の発表をそれぞれ行いました。どちらの発表も周到に準備しましたが、質問に対して適切に答えられないこともあったので、今後語学とプレゼンテーション力を向上させる必要があると感じました。



留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

英語と韓国語で積極的にコミュニケーションを取ることで、研究室の学生と仲を深めることができました。彼らは、日本の食、お菓子、コミック、音楽などに精通していて、日本の文化に対して興味を示してくれたことは嬉しいことでした。一方で、私も韓国の食や音楽などに興味を抱き、文化に触れる機会が多くありました。これらの経験を通して、相互理解を深められたと考えています。また、これらの充実した経験は、すべて、3か月間共に過ごした研究室の友人が私に与えてくれたものであり、彼らと出会ったことが私の大きな財産です。

留学費用

  • 渡航費38,050円
  • 食費1,500円×83日=124,500円
  • 生活費(生活用品、衣服、交通、レクリエーション等)
  • 住居費55,000円×3か月=165,000円
  • 不動産仲介料10,000円
  • 保険料40,000円
  • 工系3学院学生国際交流プログラムの奨学金300,000円

留学先での住居

留学期間が7月から9月だったので、大学内の寮は申し込みを受け付けていないとのことでした。そこで、ソウル国立大学の事務から不動産の紹介を受け、不動産を通じて、マンションの家主と契約を行いました。マンションは、不動産のウェブページで、大学と駅へのアクセス、家電、家具付き、家賃等を考慮して選びました。日本で頭金を支払い、到着日に、残りの家賃とデポジットを現金で家主に支払いました。借りた部屋は、1DKの家電家具備え付きです。不自由はありませんでしたが、日当たりは悪かったです。

留学先での語学状況

留学期間中は、英語と韓国語を使用しました。研究室では、主に英語を使いましたが、日常生活では、韓国語を使いました。韓国語は、日本語と文の構成が同じため、親しみやすかったです。

単位認定(互換)

留学中は、研究を行っていたため、ソウル大学で単位は取得していません。

留学経験を今後、どのように活かしたいか

留学を通して、グローバルに活躍したいという思いが強くなりました。私は、異なる文化、人々、食、土地に触れるのが好きで、異文化に馴染みやすく、対応能力は高いと考えています。今回の留学では、英語だけではなく韓国語を必死に勉強し、研究室の学生と、打ち解けられるように努めました。将来も、この留学経験を活かし、異国で揉まれながら活躍するような人材になりたいと考えています。

留学先で困ったこと(もしあれば)

現金を引き出すためのグローバルATMを探すのに苦労しました。

留学を希望する後輩へアドバイス

後輩へのメッセージとして、アジア圏への留学を選択の一つとしておすすめします。アジア圏へ留学することは、将来、科学者または技術者として働くことを志望している学生には、よい選択だと思います。今後、科学技術を生かせる最大のフィールドは、世界最多の人口を有し、いまだ発展の途上にあるアジアにあると思うからです。留学を通して、その国の人と文化を知っておけば、その国で仕事もしやすいでしょう。また、地理的に近いため、留学で築いた交流関係は、仕事でもプライベートでも交流を続けることもできると思います。

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