派遣交換留学 ジョージア工科大学 2016年8月12日~2017年5月27日

派遣交換留学 ジョージア工科大学 2016年8月12日~2017年5月27日

留学時の学年:
修士課程2年
東工大での所属:
工学院 機械系 機械コース
留学先国:
アメリカ合衆国
留学先大学:
ジョージア工科大学
留学期間:
2016年8月12日~2017年5月27日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

ジョージア工科大学はジョージア州アトランタに位置する大学である.私の所属したAerospace EngineeringはMITに次いで大学ランキングが全米2位であり,航空宇宙の研究が盛んにおこなわれているため,本校を留学先に選んだ.

留学前の準備

私は修士1年に留学をしたため,帰国時は修士2年の夏になってしまい,就職活動に間に合わないことから,卒業を1年遅らせ修士を3年間行うことにした.また,留学中に行っていた研究内容も東工大で行っていた内容とは異なるものであったので,本研究室の活動と東工大での活動はそれぞれ別に行う形になった.

留学準備に関しては,指導教員の先生にメールで基本的に依頼したうえで,受け入れ許可をしてくださる先生を探した.また,その他,語学等留学に必要となる資格等に関してはおよそ留学開始の1年ほど前から準備を進めた形である.ビザや先方大学への入学手続き等はジョージアテックの留学生交流課にあたる事務の方の指示に従って,書類等の準備を行った.

留学中の勉学・研究

留学中は主に研究メインで行う予定であったが,航空宇宙が防衛関係と関りが深いため,非アメリカ人が研究に携わることが難しく,メインで取り組むことが難しかったため,授業も並行して取ることになった.およそ各学期に3つ程度の授業をとった.これは現地の修士の学生が履修する授業の数と等しい量である.研究に関しては,毎週ミーティングがあるため,その場での進捗報告するため5h/week程度の活動時間を割いて行っていた.基本的にはプロジェクトの一部のタスクを行う形で進めていたため,同じ研究室の修士および博士の学生と意思の疎通をとりながらタスクを進めていった形である.

授業の履修科目については,制御と最適化の授業を中心にとった.同じ授業をとる他の学生と比較するとまとめる能力,実際に応用する力など多くの点で劣る部分を感じモチベーションアップになったと考えている.

留学中に行った勉学・研究以外の活動

留学中は英語力特にスピーキングに関して大きく劣っていたので,OIE(Office ofInternational Education)が開催するイベントなどは積極的に参加した.また,普段は研究室のメンバーとの交流しかないので,それ以外にも友人に誘われてキリスト教関係の学生団体で友人を作ったりした.インターンシップは留学終了後,3か月間時間にゆとりがあったので,いくつか探していたが航空宇宙分野である関係上,結局応募した企業から受入許可をいただけなかった.そのほか,冬期休暇中はほかの留学生とニューヨークやワシントンを観光したり,週末にボランティアに参加,ジムでバスケや水泳を行ったりと授業以外で他のジョージアテックの学生と交流する機会に極力参加しようとした.

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

最も印象に残っている点として,授業のプロジェクトと現地学生との交流に関して述べる.基本的にアメリカの授業ではチームを組んだ上でプロジェクトを行うのだが,春学期の最後のプロジェクトでは合わせて3人の学生とプロジェクトを進めた際,内容のリードをした上,積極的に参加することができていた.秋学期にも同様の機会があったが,忙しかったこともあり,ついていくのがやっとで貢献度はチームメンバーで最も低かった.

また,研究室のメンバーはほとんどアメリカ人だったため,雑談についていくのが困難だった.ある程度,研究室に長く滞在するにつれて,研究やタスクをこなすようになり自然と会話も増えていったように感じる.特に最後,指導教員の先生と話した際,「いつでもきていい」「アメリカの大学院に進みたいならいつでも相談に乗るよ」と言ってくれたのは印象に残っている.

留学費用

奨学金はトビタテJAPANの給付をいただいていた.そのため,渡航費20万円分,毎月16万円をいただいたため,生活費は主にこちらからまかなっていた.なお,主に食費は200ドル程度,家賃が850ドル程度,300ドルで外食や旅行などに費やしていた.また,長期休暇中などの長期の旅行は別途自費でまかなった.

留学先での住居

滞在していたアパートはインターネットを通じて見つけた学生専用のアパートに毎月820ドルで滞在していた.申し込みのやり取りはすべてメールで行い,到着した初日に3か月分の家賃を支払う形で入居した.しかし,実際にアトランタに滞在してみると,より好条件のアパートがわかったので,口コミなどいろんな情報を頼りに綿密な事前調査をすることが好ましい.

留学先での語学状況

TOEFLは留学する1年ほど前に95点をiBTで取得する必要があったので,夏から秋にかけて英語の勉強をしていた.しかしながら,実際に現地で生活するとなるとこれらの能力は全く足りず,より高い表現力を求められるので,アメリカ滞在中も毎日ドラマを見たり,表現を覚えたりと現地でよく使われる英語の学習は行っていた.リスニングははじめこそ訛りなどで慣れないが2,3か月もすると耳が慣れるようになった.

単位認定(互換)、在学期間

在学期間は1年延長する予定.これは就活が間に合わないからということもあるが,自分の専門ではないがComputer Science分野が大変重要になりつつあることをアメリカで実感したため,副専攻をとってそちら方面の勉強をしたいという理由もある.単位認定はいくつかの授業でできればする予定である.ただ,在学期間が延びる以上十分な単位を東工大でとることも可能なので,特に必要があるわけではない.

就職活動

就職活動は主にインターンシップをアメリカでしたかったため,月に2,3回開かれるCareer Forumには参加していた.アメリカのインターンは基本的に有給で1労働力として期待されるため,日本のそれ以上に厳しく,取れなかったもののアメリカでの就職活動の大まかな流れを知ることができた.

留学先で困ったこと(もしあれば)

アメリカは車社会であるため,どこか遊びに出かけようと思っても足がなくいけない場合が多い.特にアトランタは交通機関が乏しいため不便を感じることは多かった.

留学を希望する後輩へアドバイス

海外に行きたい,いろんな人と交流したい,多くの国に旅行したい,といった理由から留学に申し込む場合,夏休みなどの長期休暇を利用して海外ボランティアなどをしたほうがよく,旅行と留学というのは似て全く非なるものであるということを実感した.ただ海外にあこがれるのもいいが,それ以外に留学で特に何をしたいか,目的を別にはっきり持って留学すると滞在中の行動が無駄にならず,今後の自分の将来にもつながってくると思う.

この体験談の留学・国際経験プログラム情報

他の関連する体験談