派遣交換留学 ワシントン大学 2017年9月13日~2018年6月29日

派遣交換留学 ワシントン大学 2017年9月13日~2018年6月29日

留学時の学年:
修士課程2年
東工大での所属:
生命理工学院 生命理工学系 生命工学コース
留学先国:
アメリカ合衆国
留学先大学:
ワシントン大学
留学期間:
2017年9月13日~2018年6月29日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

ワシントン大学は、世界の中でもトップの大学。広大な敷地のキャンパスは水辺のそばに立地する。 晴れている日には、キャンパスからはワシントン州で一番高いマウントレーニアも見える。図書館、各学科の建物、スポーツ施設等設備の充実度はとても高い。アジア系の学生は多いが、世界各国からきた学生が学んでいる。学部生は進級するにあたって専門分野を決めるシステムになっていて、人気の学科に所属することは上位の成績が求められる。シアトルに本社を置くMicrosoftやAmazonがあることもあり、Computer Scienceの人気は非常に高い。また、大学病院もキャンパス内にあり、がん研究に特化した研究施設があるなど、生命系、治療に向けた研究や医療関係のプログラムはとても充実している。

留学前の準備

留学前に修論研究を頑張って進めた。留学当初は在学期間を延ばすかどうか決めていなかったが、就職活動が不可能ではないことがわかったため、単位の取りこぼしがないように留学中にも履修登録をした。

その他

留学情報は、東工大のパンフレット、交流課にある過去の学生の終了報告書などをもとに得た。また、知り合いの先輩にワシントン大学に留学していた方を紹介していただき、連絡をとった。留学経験のある先輩方にわからないことを聞くのが一番よいと思う。

英語は自学でTOEFLの勉強を行ったが、研究活動と並行して行うのはかなり大変だった。通学時間、帰宅後に勉強した。

留学先の研究室は、派遣交換留学の提携校のホームページをひたすらにあさって興味のあるところをリストアップし、指導教員に相談した。また、その研究室から出ている論文を読んでみてから、アポイントメールを(自分の成績書とCVを添付)を3か所に出し、運よく、その中で興味のあるテーマの研究ができ、受け入れてくださるところが見つかった。その後、間隔は空いたが、何度かメールのやりとりをして準備として読んでおくといい論文を教えて頂いた。

ワシントン大学への交換留学のオンラインでのApplicationはややこしく、所属したいBiochemistryの枠が設けられていなかったため、わざわざ作ってもらった。

留学中の勉学・研究

[Independent Study and research]という、研究活動にあたる授業を登録。通年、literature reviewを受講した。これは、先生方が交代で毎週の課題にあたる論文を選んできて、授業では、論文の図やグラフを分担して発表、みんなでディスカッションするというもの。秋クォーターはBiochemistryの土台となる知識を得るために多くの授業をとったが、課題が多く、内容も盛りだくさんで、内容理解度は決して高くなかった。しかし、研究活動において、文献を読む際には受けていてよかったと思える講義ばかりであった。

留学中に行った勉学・研究以外の活動

スポーツ

バドミントンを通じて仲の良い友だちに出会えた。また、10 km, 20 kmランに初めて挑戦した。冬にはスキーに二度、夏にはアウトドアのロッククライミングをした。

旅行

カリフォルニア旅行(サンフランシスコ、ロサンゼルス等)

図書館主催のプレゼンテーションイベントへの参加

メインテーマがあり、そのテーマに沿った研究活動を学生がほかの分野の人にもわかるように1枚15秒のスライドでプレゼンを行うというイベント。応募したら、審査に通り、イベント後には聞きに来た方々からのコメントももらうことができた。

FIUTSによるイベントの参加

Mt. Rainier hiking, boat cruising, ice skating, BBQ, American summer camp, 現地校の奨学生とのpen pal...etc.

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

初めて出会った人とのコミュニケーション能力があがったと思う。初めての土地で友だちもいない中で始まった留学も、帰国するのがとても寂しく感じるほど素敵な人たちとの出会いに恵まれた。留学当初は、何かに誘われたらなるだけ断らないように心がけていた。そして、そのうちに、みんなから何かしてもらうだけでなくて、自分もみんなに何かしてあげたいと思うようになった。友だちに声をかけて何かイベントを企画できるようになり、それでみんなと楽しい時間を過ごせるのがとても嬉しかった。

苦労したことは、研究室でのみんなの生活スタイルや考え方を理解することだった。東工大で所属していた研究室とは異なり、先生と、Researcher、technician、学部生が2人という小さな研究室だった。いつもそばに同期がいた環境とは異なり、少し寂しく思うこともあった。また、一人一人がそれぞれの研究テーマを持つのではなく、チームで進めていくスタイルだったという違いもあった。当初は、教えてもらうばかりで自ら考えて何かをするということがほとんどなく物足りなさがあった。研究の背景を理解するために論文を読む作業も時間がかかった。しかし、実験が本格的になってくるにあたって、地道に論文を読んだり、今まで教えていただいたことがあるからこそ、実験や研究の方針への理解度が深まっていることに気づき楽しくなった。国際学会で、ポスター発表を行い、銀賞をもらうことも出来た。

留学費用

奨学金(トビタテ留学JAPAN)の支給があったが、大半を住居費にあてた。

留学先での住居

寮はキャンセル待ちをしていたが、入れそうもなく諦め、Zillowという住居探しのサイトでキャンパスに近いシェアハウスを探した。facebookのワシントン大のhousingグループでルームメイトを募集している人とも連絡をとったりしたが、不安がどうしても除けずにやめた。最終的に決めた場所はシェアハウスがたくさん入っているアパートで共通スペースも多く、綺麗で家具もついていて不自由がなかった。家賃は高かったが、ほかの場所は安全な場所かどうかが見極め難しかった 。ルームメイトは現地で初めて会った。

留学先での語学状況

ワシントン大の院に留学するために求められるTOEFLスコアをぎりぎりでクリアしたが、ディスカッションのクラスでの内容理解は大変だった。1対1の会話は問題ないが、グループの中での会話には苦労することが多かった。次第に耳は慣れたが、発言するのにはいつも勇気が必要だった。

単位認定(互換)、在学期間

留学前に必要な単位はほとんど取得していたため、単位互換の必要性はあまりないが、帰国後に必修科目の足りない部分を受講する予定。在学期間の延長は行わない予定。

就職活動

ボストンキャリアフォーラム(金、土、日)への参加。
参加前:ESの提出、Skype面接参加中、参加後の面接を通して内々定を得た。

留学先で困ったこと(もしあれば)

車が使えないとかなり行動範囲が狭まること。特に冬は日照時間が短く、夜一人で外を歩いても安全な日本とは活動時間が制限されること。特に怖い目には合わなかったが。

留学を希望する後輩へアドバイス

予定をたてることも準備をすることも、行く先見えず不安も大きく、大変だったけど、留学してよかった、と確信できる経験となった。興味があるなら絶対に行くべきだし、将来何がしたいのか考えるいい機会になると思う。

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