派遣交換留学 ミラノ工科大学 2019年2月14日-2020年2月11日

派遣交換留学 ミラノ工科大学 2019年2月14日-2020年2月11日

留学時の学年:
修士課程1年
東工大での所属:
環境・社会理工学院 土木・環境工学系 土木工学コース
留学先国:
イタリア共和国
留学先大学:
ミラノ工科大学
留学期間:
2019年2月14日-2020年2月11日
プログラム名:

留学先大学機関の概略

ミラノ工科大学(Politecnico di Milano)
イタリア,ミラノに本部を置く科学技術分野の国立大学.

留学前の準備

修士1年の2月から修士2年の2月までの1年間の留学であったため,在学期間については1年延長しました.
修士論文に関しては,大学院に進学してから留学前の10か月ほどの期間でも研究を進めてはいましたが研究テーマが変わる可能性もあると思ったので,帰国後に研究に集中できるよう,その期間は授業単位をなるべく多く取っておくようにしました.その結果,帰国後は授業履修することなく修了要件を満たすことができそうです.
就職活動に関しては,修士1 年の夏にインターンに行ったりはしていましたが,2 月中旬頃の帰国予定であったため,本格的な活動は帰国してからという形で考えていました.
自分の通う予定であったキャンパスはメインのキャンパスではなく小さなところで,そこに通っていた先輩なども見つからなかったので,授業登録など に関しては大学のホームページを読み込んで情報を集めました.
ビザの取得については, 必要な書類が多くあり 準備が大変でしたが 特に住居証明の書類の入手に手間取りました 結果的に Airbnb の家主さんに少し無理を言って書類にサインをしてもらいました.また家主さんの身分証明書の提出も必要だと大使館で言われ再度申請することになりました.

留学中の勉学・研究

授業は春・秋学期合わせて 8 科目履修しました.そのうち 6 科目で試験を受けました.所属していたコースは Civil Engineering for Risk Mitigation といって,土木工学の中でも「防災・減災」といったテーマに特化したものであり,かねてから自分の関心のある分野でした.授業内容は座学に加えてソフトウェア等を用いた 演習も多くあり,実用的な知識が身についたと感じています.また,グループワークで他のクラスメートとディスカッションする機会が多くあったり,フィールドワークで郊外に出かける機会もあったりと,貴重な経験をすることが出来ました.
試験の結果は以下の通りです.

試験の形式は教授と1対1での口頭試問で,はじめのうちは緊張もあり上手く受け答え出来なかったのですが,後半の試験では多少落ち着いて話すことが出来たと感じています.満点やそれに近い点数を取ることができた科目もあったので,結果としては満足しています.

留学中に行った勉学・研究以外の活動

普段授業がある期間はそれだけで手いっぱいだったので,夏季休暇や冬期休暇,イースター休みなどを利用して計10か国ほど旅行に行きました. 欧州の国々に対しては 今までどこか「ヨーロッパ」という大枠 で見てしまっていたのですが,各国によって雰囲気などが全く異なることが分かり,とても良い経験になりました.
5月にミラノで行われた大学主催のマラソン大会にも参加しました.1 0 km という初心者には少しハードな距離でしたが,友達と励まし合いながら なんとか完走することが出来ました.

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

留学初期は,自分の語学力に自信がなく,複数人の会話では他の人の話を聞いて理解するのに精一杯で,常に緊張していたような覚えがあるのですが,留学後半はそういったことを全く気にすることなく,自然に会話に参加していたことは,大きな成長だったと思います.英語の上達というのはもちろん主な理由かと思うのですが,完璧に話そうとしなくても良いんだ,というように,気持ちの余裕を持てるようになったことも 一つの大きな変化かと思います.

留学費用

渡航費:計約22 万円(夏休み中の一時帰国含む)
生活費:平均4 万円 月
住居費:約4 万 4 千円 月
保険料:約 18 万 4 千円
奨学金:20 万円 月 +準備金 30 万円

留学先での住居

留学先の大学のキャンパスが少しミラノからは離れた場所にあり,ネット上の情報だけでは安全なアパートを見つけて契約することが難しいと感じたので,最初はAirbnbで見つけた民泊に住むことにしました.その後大学のキャンパスの掲示板で学生が掲示しているルームメイト募集中の張り紙を見つけ,同じ大学に通うフランス人の女の子 2 人とシェアハウスすることになりました.

留学先での語学状況

留学前のTOEFLスコアは 68 点だったのですが,自分が所属していたコースでは,授業は全て英語で行われており,授業内容の理解という点では困ることはありませんでした ただ,
クラスメートとの会話においては,はじめのうちは緊張もあり,相手の話は理解できても自分の言いたいことが上手く言葉にできないといったことが何度かありました.1, 2 か月ほど経ったあたりから,あまり臆せずに会話することができるようになった気がします.
イタリア語に関しては留学前ほとんど勉強せずに行きましたが,数の数え方と日常生活の基本会話は生活していくうちに 覚えてい きました.また,ルームメイトがイタリア語を話すことができたので,近隣の方とのコミュニケーションやアパート退出の際の立ち合いといった場面では2人に助けてもらっていました.

単位認定(互換)、在学期間

1つの科目に関して 単位互換を行う予定でいます.
1年間の在学期間延長を行いました.

就職活動

留学先では情報収集に努め2月中旬の帰国後に本格的に活動を開始する予定です.
(今年は新型コロナウイルスの関係でほとんどの説明会が中止になってしまっているので,未だ模索中です)

留学先で困ったこと(もしあれば)

イタリアの電車は遅延,キャンセルがよくあるとは聞いていたのですが,3回ほど大きなストライキに遭い,旅行先の宿にたどり着けない,自分の家までたどり着けないといったことがあり,かなり不安になったの が印象深いです.最終的にはバスを 使ったり,気合で歩いたりしてなんとかなりました.事前にストライキ情報などが載っているサイトもあるので,そういったものを予めチェックしておくと良いと思いました.

留学を希望する後輩へアドバイス

自分は留学前の語学力に関しては決して十分とは言えない状態だったと思いますが,行ってみればなんとかなるものだと思うので, その点に関してはあまり不安を感じすぎなくても大丈夫だと思います.
留学先では,チャンスがあればとにかく色々なことに挑戦してみるのが良いと思います.ただ,長い留学 期間の中で常にそういったテンションでいることは大変かと思うので,ときどき何もしない一日があっても 全く問題ないと思います.

以下,少し細かな点について

  • 自分は所属コースを決める際に,キャンパスの場所も検討項目の一つであったのですが, 治安といった意味でも程良く中心部から離れた場所のほうが暮らしやすいのかなと感じました.
  • 自分は留学先のキャンパスにほとんど日本人がいなかったこともありますが,日本語ロス のような状態に時々なったので,小さい文庫本など を何冊か持って行くと多少心がやすら ぐと思います.

この体験談の留学・国際経験プログラム情報

他の関連する体験談