派遣交換留学 カセサート大学 2022年8月8日~2022年12月14日

派遣交換留学 カセサート大学 2022年8月8日~2022年12月14日

留学時の学年:
修士1年
東工大での所属:
土木・環境工学系 土木工学コース
留学先国:
タイ
留学先大学:
カセサート大学
留学期間:
2022年8月8日~2022年12月14日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

カセサート大学/Kasetsart University (KU)
カセサート大学(KU)は、タイ有数の国立総合大学の一つであり、学生数が5万人を超える規模の大きな大学である。首都バンコクにあるメインキャンパスの他にタイ国内に幾つかのキャンパスを持ち、数ある学部の中でも大学名の「カセサート」が意味する農学系に強みを持つ。いわゆる“大学ランキング”では、タイ国内でTOP5に入るほどであり、私の経験上、タイ人で「KUを知らない」という人がいなかったほど、タイ国内での知名度は高いと思われる。

構内には多くのカフェが存在
構内には多くのカフェが存在

オオトカゲも住んでいる(穏やか)
オオトカゲも住んでいる(穏やか)

留学前の準備

留学プログラム・渡航先に関して

私が留学を本格的に考え始めたのは学部3年の頃で、学部就職するか大学院進学するかを迷っていた中、留学を経験した先輩の話や自分の将来を踏まえた上で、きっと貴重な体験になると考えて、中長期留学を含めて大学院に進学することを決意した。しかし、留学先や期間に関しては多くの大学やプログラムの中から一つに絞ることが難しく、留学コンシェルジュや留学促進団体FLAP、留学説明会などを通して多くの方に話を伺いつつ、自分の留学目的と照らし合わせて、あらゆる選択肢を検討した。最終的には、「自分自身の興味」「研究分野との関連性」「現地の住環境」「コロナの状況」など様々な判断基準を置いて、渡航先、留学期間、プログラム、派遣大学を一つずつ絞り、結果として「タイのカセサート大学へ授業履修のみでの半年間の派遣交換留学」をすることに決断した。留学プログラムを決める過程で多くの方に意見をもらい、じっくり検討したため、結果として自分に適した渡航先、派遣大学を選ぶことができたと自負している。しかしその一方、ゆっくり考えすぎた結果、通常出発1年前までに募集が締め切られる派遣交換留学の本募集や一部の奨学金を逃し、後述する留学要件で引っかかってしまった点については、自身の行動と決断の遅さが仇になったと反省している。

語学・留学要件に関して

まず、学部の頃から留学とは関係なく英語力を伸ばしたいと考えていたため、グローバル理工人の単位を取ったり定期的にTOEICを受けたりしていたが、学部4年の冬に留学へ行くことが決まってからは、特にスピーキングを実践的に強化したいと考え、4カ国の大学から学生が集う「CAMPUS Asia Plus」 や留学生に囲まれて大学院の演習授業に参加するなど、学士研究と並行しながらも語学力の強化に努めた。その成果もあってか学部2年生で600点台だったTOEIC L&Rを学部卒業時には820点まで上げることができたが、留学先で言語面で困りたくなかったため、出発までの半年間は週3,4程度のペースでオンライン英会話を続けた。結果として、ある程度は英語力が伸びたと信じたいが、留学先で多くの留学生と意思疎通する中で自身の圧倒的な英語力の足りなさを痛感したため、これからより一層精進していく必要があると感じている。ちなみに、タイの公用語であるタイ語に関しては、ほぼ無知の状態で渡航した。
それ以上に、語学に関して一番問題だったのが、留学申し込み前の準備不足である。というのも、先述したように私はギリギリまで留学プログラムを悩んでいたため、必要な語学試験や留学要件が不明確であった。また、私は高い英語力が求められる英語圏への留学は考えていなかったため、私が当時取っていた一定のTOEICとTOEFL ITPの点数(それぞれ申し込み時点で750点と517点)があれば、基本的に大丈夫だろうと考えていた。実際、東南アジアの複数の大学は、この条件で渡航が可能だったのだが、自分が希望していたタイの大学の中で唯一、国内トップ大学のチュラロンコン大学だけTOEFL iBTで比較的高い点数が求められていた。正直なところ、せっかくならばトップのチュラロンコン大学でよりレベルの高い環境に身を置きたいという思いもあったが、初めて受けるTOEFL iBTを短期間で要件を満たす点数を取ることは当時の英語力からは現実的でなかったこと、それ以上に試験結果が募集の締め切りのギリギリに出るため書類が間に合わない可能性があることから、当時持っていたTOEFL ITPの点数で要件を満たすカセサート大学を第一希望として申し込むことに決めた。留学を経験した先輩から幾度も「TOEFLだけは早めに準備しておくように」と助言をいただいていたにも関わらず、希望の留学先が見つかって必要な点数が分かるまでやはりモチベーションが上がらず、完全に後回しにしていたことが仇となった。結果論でしかないが、周りの住環境や大学の雰囲気などを実際に現地で見て暮らした身として、カセサート大学に通えたことは非常に満足しているが、事前準備を徹底して早めに準備しておけば、また違った留学生活になっていただろう。短期間で伸ばすことが難しい語学面に関しては特に、事前の下調べと準備の重要さを身を持って痛感した。

卒業要件(単位・研究)に関して

元々、学部就職を考えていたこともあり留学に伴って在学期間を延長したくなかったため、出来るだけ半年間の留学が負担にならないように学部の頃から計画的に授業履修を進めた。具体的には、学部4年の時点で大学院の講義を8単位、修士1年前期にも取れるだけ単位を予め取って、留学先の講義分を単位互換することで出来るだけ卒業要件に近づけるように工夫した。修士研究との両立という点では、事前に研究室の教授と相談して研究に支障がない期間であること、留学中は現地でのプログラムに集中して構わないということを擦り合わせていたため、今のところは問題ない。
また、そもそも留学に関して指導教員の理解や協力を得るために、事前に何度も担当の教授と相談を重ねた。まず申し込みの時点では、留学目的や位置付け、今後の計画などをまとめた留学計画書を独自に作成して当時の指導教員の方に提出してご理解いただいた上で承認のサインをもらった。また、私は大学院に進学するタイミングで所属研究室を変えることになっていたため、大学院でお世話になる指導教員の元も何度か訪れて、学部の時点で留学先や修士での研究計画を含めて様々な相談をさせていただいた。先述したように、大学院進学を決めた時点で留学を検討していたため、留学に関して理解と知見のある先生の研究室を希望して進んだのが、留学を積極的にサポートしてくださる先生がいてくださったことは結果的に大きな心の支えになったため、非常に感謝している。

手続き・事前準備(VISA、滞在先など)に関して

出発前の手続きに関しては、基本的に事前に配られたオリエンテーション資料に沿って進めた。特に、コロナ関係に関しては逐一状況が変化するため、こまめに大使館やネットの情報を確認して慎重に手続きを進めた。航空券に関しては、Skyscannerという比較サイトで検索して、最終的にタイ国際航空の公式サイトから出発1ヶ月前程度に予約したが、下の「困ったこと」で述べるようにVISA関係でトラブルがあったため、最終的に直前に変更して出発が2週間遅れた。
現地での滞在先は、KUから事前に配布されたパンフレットに載っていた学生寮の一覧の中から、最終的にキャンパス内の学生寮に決めてコンタクトを取った。現地での生活に関しては、タイを始めとした東南アジアに何度も訪れたことがあったため特段の不安はなかったが、長期間の滞在は初めてだったためバンコク在住の日本人によるブログなどを参照して、必要なものや気をつけるべきことを把握した。特筆することでもないかもしれないが、海外の歯ブラシは大きくて硬いと聞いたため歯ブラシを複数本、現地で料理に当たった時のための正露丸とビオフェルミン、日本食が恋しくなった時のためのインスタント味噌汁などを持って行った。結果、バンコクには日本製品、日本食がありふれており何でも手に入ることが分かったため、バンコクに行く人は心配しなくて良いと思われる。但し、当然日本で買うよりは割高である。

留学中の勉学・研究

授業履修の思わぬギャップ

現地では「Sustainable Energy and Resources Engineering (SERE)」という修士プログラムに参加して、1セメスターで全5講義12単位を取った。講義内容は主に2種類で、処理プロセスやバイオ燃料に関する化学系の内容が2講義6単位と、SDGsやエコデザインに関する環境系の内容が3講義6単位であった。実は、これらの授業に関して、現地に行って初めて知らされたことが二つあった。
一つは、このプログラムがKUと東工大とタマサート大学(タイ)の3大学による合同プログラムであるということだ。私は正式に派遣交換学生としてKUに申し込み、KUに所属していることには変わりないが、その応募先コースであるSEREが実は偶然にも東工大を含めた3大学による修士2年間プログラム「TAIST」であり、私は1セメスターのみの留学生として所属することになっていたのだ。これは、私だけでなく東工大の留学担当も把握していなかったことであり、現地でプログラムに関する書類を見て初めて気が付いたことである。結果、5講義のうち2つが東工大の先生による講義、2つがKU、1つがタマサートの先生による講義ということが判明した。当然、東工大の先生による講義はオンラインであり、さらに週1度は1時間半かけてバンコク郊外のタマサート大学のキャンパスまで通う必要があったなど、プログラムの講義形式が予想外であった。
さらに二つ目に想定外だったことは、プログラムで履修できる授業が5つに限られており、全く選択できなかったということだ。当初、申し込みの時点でKUの公式HPからプログラムで開講される全講義と概要が載ったシラバスを見つけ、その中に関心のある講義があったため、このプログラムを希望してKUへの留学に応募した。しかし、現地に着いてから履修登録しようとすると、現地の担当教員から「受講できる講義は限られており、指定の講義以外を履修することはできない」という旨のことを伝えられた。これらの中に私が受講を想定していた講義は無く、どうやらそれらは違うセメスターに開講されるようだったため、少し拍子抜けしてしまった。
このように、留学前の想定とは異なる形でプログラムがスタートしたが、これらのギャップに関しては、渡航前にインターネットから入手できる情報には限界があったと考える。もっと徹底的にリサーチしてれば…と思う反面、シラバスにもそのような記述がなかったため申し込み時点で全てを知ることは不可能に近く、特に東南アジアに留学する場合には想定外の出来事を覚悟しておいた方がいいかもしれない。

積極的な学生とインタラクティブな講義

プログラムに参加している学生のうち半数がミャンマーから、残りがタイ、インドネシア、カンボジアからの学生で構成されており、そこに私ともう一人フランスからの学生が1セメスターだけ交換学生として参加しているという状況だった。東工大の先生による講義はオンラインということもあり基本的に聴講だったが、KUの先生による対面授業では、学生の意見や発表を積極的に促すインタラクティブな授業を展開する先生が印象的だった。再生可能エネルギーがテーマの講義では、レクチャーや資料を元にグループで最も有効だと考えられる再生可能エネルギーをひとつ決めてディベートしたのだが、出身国の状況や考え方を踏まえた様々な意見が飛び交って議論が白熱し、堂々と意見を述べる周りの学生に非常に刺激を受けた。また、エコデザインに関する講義では、毎週のようにグループ発表があり、出身の異なる学生が集まって自国のプロダクトやアイデアをシェアし合い、プレゼンをおこなったことで非常に学びの多い時間となった。上述したように、予定とは異なる講義を受けることになったものの、当初は関心が低かったが興味を持つようになった分野やインタラクティブな講義による学びがあったことも事実である。
また、本プログラムとは別で、タイ文化について学ぶ授業に参加させていただく機会があり、タイ料理のグリーンカレーやソムタムを作ったり、伝統スポーツであるムエタイを体験したりと、タイ文化を現地で身を持って体験できた貴重な機会となった。

  • グループ発表の様子

    グループ発表の様子

  • タマサート大学へミニバン通学

    タマサート大学へミニバン通学

  • 同じプログラムの学生と共に

    同じプログラムの学生と共に

  • フルーツのタイ語はバッチリ習得

    フルーツのタイ語はバッチリ習得

  • タイ料理の調理実習

    タイ料理の調理実習

  • ムエタイ初挑戦(右が私)

    ムエタイ初挑戦(右が私)

巨大ターミナル駅の現地視察

主に東南アジアの交通が専門である研究室に所属していることもあり、近年急速に発達してきている「東南アジアの交通事情を体感する」ことも今回の留学の一つの目的であった。そのため、滞在中には出来るだけ多くの交通機関を利用してバンコクにおける交通の現状を知ることに努めた。さらに、私の研究室の教授がタイ出張にいらっしゃった際、タイでお仕事されている運輸総合研究所(JTTRI)の方との大規模インフラの視察に同行させていただいた。視察ではバンコクの国内線を主に担うドンムアン空港と直結する新路線SRT、そして今後バンコクの大規模ターミナルとしての機能を担うことになる開業したばかりのBang Sue駅を訪れた。現地でインフラに関わるお仕事をされているJTTRI社員の方や教授のお話を伺いながら見学したことで、現地に滞在する学生としてだけでなく専門家としての目線からも、興味深くインフラの現状を知ることができた。参加プログラムでは交通に関する講義が無かったこともあり、今回の現地視察に参加させていただけことは、バンコクの交通、引いては東南アジアの交通について学び、考える貴重な機会となった。

  • ドンムアン空港の設備視察

    ドンムアン空港の設備視察

  • 開通したばかりの新線に乗車

    開通したばかりの新線に乗車

  • 空港のように巨大なBang Sue駅

    空港のように巨大なBang Sue駅

履修登録した科目

1. Principle of Sustainable Environmental Engineering and Management
「持続可能な発展」をテーマに基本的な考え方や先端技術、解決すべき社会課題などを学ぶ講義であったが、講義の半分近くが学生によるグループワークとプレゼンテーションであった。タイ人とフランス人の留学生とグループになり、2週に一度ずつほどでお題に沿って議論して15分ほどのプレゼンテーションにまとめて発表した。その中で、近年の社会課題に関して各出身国の現状や情報を共有し合い、比較して発表する形式を取ったことで他の学生や先生から高評価を受けた。特に、先進国である日本とフランスの学生が同じグループに所属していたことによって、東南アジア出身の学生が興味深く発表を聞いてくれていたのかもしれない。

2. Sustainable Process Engineering
持続可能な社会を実現するために必要な反応プロセスや処理プロセス、またそれらの原理となる基本的な物理、化学の専門知識に関する東工大の先生による講義であった。東工大でいう応用化学系などにあたり、私にとっては専門と大きく異なる内容だったが、他の学生も様々なバックグラウンドを持つため多くの学生が苦戦しているようだった。

3. Economic and Ecological Design and Life Cycle Assessment
「ライフサイクルアセスメント(LCA)」という持続可能を実現する上で欠かせない近年重要とされている考え方、製品の評価方法をベースとしたKUの先生による講義であった。私にとって全く新しい概念ではあったが、丁寧な説明と演習を交えたインタラクティブな講義であったため非常に興味深く学ことができた。最終プレゼンテーションでは、LCAを取り入れた既往研究を一人一本選び、要約して発表するというものであり、実際にどのようにLCAが使われているのかも含めて理解を深めることができた。

4. Biofuels and Biorefinery
バイオ燃料や代替エネルギーに関する講義であり、先生が非常に熱心で学生とのインタラクティブな講義をモットーにしていたため、とても楽しく受講することができた。毎回の講義で、グループワークと発表、討論が行われた。ある回では、バイオ燃料に関する論文を読んでグループで意見を出し合って発表し、別の回では、最も有効だと思われる再生可能エネルギーをひとつ取り上げ、グループ間で討論し合った。

5. Sustainable Engineering Research Methodology
東工大の先生による、研究や論文執筆を進める上で最重要となる倫理的な問題やルール、また方法論についての講義であった。正直、私にとっては学部時代の研究を通して理解しており、復習の要素が多かったが、修士研究に取り組むにあたって改めて理解しておくという点では重要であった。中には論文を書いたことがない学生や基本ルールを知らずに進めてきたと思われる学生もいたため、彼らにとっても有意義な講義だったのではないだろうか。

留学中に行った勉学・研究以外の活動

一人で飛び込んだKUダンスサークル

留学前から、プログラムとは別にKUの中で新たなコミュニティに所属したいという思いがあったが、「留学中の勉学・研究」でも述べたようにプログラムの講義形式がオンラインとタマサート大学開催とイレギュラーだったこともあり、留学中にその思いがより強まった。そこで、私の趣味であるストリートダンスを通して仲間を作りたいと考え、「KU dance club」などと検索して出てきた「Kasetsart Dance Club」、通称KDCというダンスサークルのSNSアカウントに直接メッセージを送ってみた。すると、サークルの活動に来るように快く招待してくれ、一人で現地のサークルに飛び込み参加してみた。サークルには留学生が一人もおらず、突然やって来た身にも関わらず、メンバーが非常に温かく迎え入れて大歓迎してくれた。私にとってほぼ初めて現地のタイ学生と知り合えて非常に嬉しく、それから週に1度ほどの頻度でメンバーと一緒にダンスの練習をするようになった。
さらには、KUのイベントで披露するダンスパフォーマンスに参加しないかと声をかけてくれ、メンバーと共に振り付けして作り上げるショーに出演することになった。ちょうどプログラムの終盤でほとんど講義がない期間だったこともあり、イベントの直前には毎日昼ご飯をメンバーと一緒に食べ、長時間練習して夜ご飯も共にするという生活を送っていた。一緒にダンスを楽しめたこと以上に、生活を共にしてたくさん話して多くの時間を一緒に過ごしたことで、メンバーとの仲がグッと深まり、国籍を超えて固い友情が結ばれたように感じる。当然、メンバー同士はタイ語を話すが、私と話すために英語を使ってくれたり、中には日本に興味があり日本語を覚えてくるメンバーもいたりと、言語の壁を超えて留学生の私を温かく受け入れてくれたKDCメンバーに心から感謝している。KDCで本当に素敵な仲間に恵まれ、思い切って現地のサークルに飛び込んで良かったと噛み締めている。

  • イベントに出演したKDCの仲間たち

    イベントに出演したKDCの仲間たち

  • KDCの友人と国内旅行も

    KDCの友人と国内旅行も

  • 空港にお見送りに来てくれた

    空港にお見送りに来てくれた

5か国からの留学生で巡ったチェンマイ

プログラムや寮の繋がりで知り合った留学生6人と共に、バンコクを飛び出してタイ北部の観光都市チェンマイとチェンライへ1週間ほど旅に出た。出身はイギリス、フランス、ドイツ、香港と様々であり、私を含めて5か国からの学生からなる多国籍なメンバー構成だった。現地では3階建の部屋をAirbnbでレンタルして7人で1週間の共同生活をすることになっており、文化や習慣が異なる留学生と生活することに一定の不安もあったが、いい経験になると思って非常に楽しみでもあった。チェンマイでは寺院巡りやタイ最高峰でのトレッキング、さらには象の保護を行う施設での象への餌やりや泥水浴びなど、タイならではの貴重な体験をした。そして何と言ってもチェンマイに来た最大の目的である「ロイクラトン祭り」では、華やかな灯籠に火を灯して川に流すという儀式にも参加することができた。チェンマイからの1dayツアーではチェンライの色鮮やかな寺院に加え、タイ、ミャンマー、ラオスの3か国の国境が接する「ゴールデントライアングル」という名所にも訪れた。結果的に、生活面も含めて異なる文化圏の学生と1週間共に過ごしたことで学んだことも多く、非常に充実した有意義な旅となった。

  • 象に囲まれての集合写真

    象に囲まれての集合写真

  • 白く輝く寺院inチェンライ

    白く輝く寺院inチェンライ

  • タイ最高地点の気温は11℃

    タイ最高地点の気温は11℃

タイのあらゆる交通機関を制覇

「東南アジアの交通事情を体感する」という留学目的のひとつを達成するために、できる限りバンコクやタイ国内のあらゆる場所にあらゆる交通手段で訪れるように意識した。結果的に、タイ全土を走る国鉄、バンコク内を走る地下鉄2路線、高架鉄道3路線には乗車し、さらには難易度が高いと言われているバンコクの市内バスや乗合バス、都市間を結ぶ長距離バス、配車アプリや現地の友達に頼りながらのタクシーやバイク、チャオプラヤ川を渡るフェリーやボート、そして観光名物のトゥクトゥクなど、タイで見かけるあらゆる交通手段を制覇したと思われる。特に、上述した現地視察に代表されるようにバンコク市内の鉄道網に注目し、終着駅まで乗車してみたり、建設途中の駅施設を見に行ったりと、利用状況や課題といった現状を目で見て体感するように心がけた。結果として、想像していたよりも発展している部分とまだ改善の余地がありそうな部分に気が付くことができ、修士研究に直結するかは別としても自分にとって興味深い学びになったことも多い。また、乗り物という幅広い意味で言えば、バンコク市内の公園では自転車、ジャングルの中でカヌー、テーマパークではソリ、そして何と言ってもタイならではの象にも乗った。

市内を走る高架鉄道(BTS)
市内を走る高架鉄道(BTS)

タイでは象も立派な交通手段
タイでは象も立派な交通手段

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

新たな文化・価値観との出会いと自分自身の変化

私はこれまで20カ国以上を旅してきたが、これまでの旅と留学の大きな違いは、異なる文化圏で新たなコミュニティに属して長期間生活をするかどうかである。その点で、様々な国から来た学生やとりわけ現地のタイ人の学生に囲まれて日常を過ごしたことで、新たな発見、学びが多くあった。私は以前にタイに訪れたことはあったが、今回の留学を通して初めてタイ人の文化、風習、特徴を生活の中で目の当たりにして理解することができた。例えば私が感じた範囲だと、タイ人は「とても世話好きで、友達や周りの人に尽くしてくれる」ことや「食べ物はとても辛いものかとても甘いかの二択で、極端な味付けのものが好き」なこと、「時間に対する意識が強くなく、非常に時間にルーズである」ことなどである。一つ目に関しては、「どうしてここまでしてくれるんだ…」と感動してしまうくらいに私に対して非常に良くしてくれ、日々強く感じた。その一方、三つ目の時間感覚に関しては、「集合時間に全員が揃うことは決して無い」「KUバスに時刻表がなく永遠に待たされる」など、最初は少しびっくりしてストレスを感じざるを得なかったが、タイの暑い気候のせいか、みんながそうだったからか、次第にあまり気にしなくなってきた。(あまりいい傾向ではないが、タイでは私自身も時間にルーズになってしまっていた。)時間感覚だけでなく日々の中で大小問わず驚くこともあったが、これは文化の違いであり、もっと言えば「いろんな人がいる」と思うようになり、日本では比較的細かなことに気にしがちだった私が、あまり気にしなくなった。いわゆる「マイペンライ」精神、タイ人がよく口にする「大丈夫」「気にしない」「なんとかなる」といった寛容さや心の広さを表す状態に少し染まった気がする。但し、日常の中で文化の違いや発見に出会った時に理解することを放棄するのではなく、出来るだけ受け入れて自分なりに理解しようと努めた。例えば、日常の中のあらゆるトピックや出会った光景について気になったことは常に「これってタイでは一般的なの?」などと友人に聞き、特に親しくなった友人とはジェンダーに対する考え方、仏教に対する認識、タブー、教育水準など、少し深いところまでよく話して、お互いに理解を深めた。
さらに、日本について様々聞かれたことで、日本という国や文化、そして自分が日本人であるというアイデンティティを再認識し、日本の誇らしい部分が分かった一方、日本が変わるべきだと感じることもあった。例えば、前者で言うと日本のアニメや音楽がとにかく大好きで日本語を勉強していて日本への留学を目指しているという学生から、日本の尊敬する部分や素敵だと思うところ、さらには私がよく知らなかった日本の文化まで教えてもらった。一方、後者に関してはタイで衝撃を受けたことでもあるが、日本とは比べ物にならないほどジェンダーや宗教などの多様性を認め合う精神が特に若者の間では浸透しているように感じた。留学期間を通しても私の周りには多様なジェンダーの学生がいて、私も最初は驚いて困惑してしまった。そこで一度、親しくなったタイ人の友達に「ジェンダーについてどう思う?」「彼らとどう接すればいい?」と聞いたのだが、すると「何も特別なことはなくて、ありのまま接すればいい。大事なことは、その人が“どのジェンダーに属するか”でなく、その人が“どういう人か”だよ。」というようなことを言われ、ハッとした。何かと分類しようとした自分の根本的な考え方、常識が打ち砕かれた。一概に言えることではないことが前提だが、私で経験した限りでタイ人の若者は多様性に非常に寛容でオープンで、ジェンダーに関わらず誰もが自分らしく生きられる環境があるように見え、果たして日本ではどうだろうかと日本を見つめ直す機会になった。たったの4か月ではまだまだ理解しきれていない部分も多いが、日本人コミュニティに留まることなく多くの学生と交流し現地のコミュニティに積極的に入り込んだことで、日本とは異なる文化や風習を知り、それ以上に自分の価値観が大きく揺さぶられる出会いや発見があったことは、留学を通して得た大きな収穫である。

語学力・コミュニケーション力の向上と見えた課題

当然、留学中は英語を使ってのコミュニケーションがほとんどだったため、必然的に英語でコミュニケーションを取ることに対してのハードルが下がり、日常的な会話ではほとんど不自由なく意思疎通することができた。また、プログラム内の講義やプレゼンテーションなどを通して、専門的な言葉を学んだり英語の発表に対して自信を付けたりすることができた。しかし一方で、留学を通して「ネイティブレベルの英会話についていけない」「インプット量が足りず、表現の幅が少ない」といった自分の課題も見えた。前者に関しては、留学先が英語圏ではない環境だったことから、ネイティブスピーカーと接する機会がほとんどなく、留学生の中でもでもイギリス人が数名いたものの、アメリカから来た学生には一度も出会わなかった。その点で、英語が母国語ではないが流暢に話せる学生、あるいは私と同じ程度で英語を話せる学生に囲まれていたため、いわゆるネイティブレベルのスピードや発音で英会話を経験することがほとんどなかった。私に合ったレベルで話せる学生と仲良くなれたのは良かったが、たまにネイティブの学生に囲まれたり込み入った話題が繰り広げられたりすると、ついていけずに置いていかれることがあった。また、後者のインプット不足に関しては、留学中は確かに英語を使うアウトプットの場面は圧倒的に増えたものの、定期的に英語を勉強するインプットの時間を私がほとんど取らず、講義の中で知らない単語を調べる程度だった。そのため、アウトプットに対するインプットの量が足りず、留学前後で目に見えるように語彙力や表現の幅が広がったとは断言はできない。その点は反省している点であり自分の課題としても浮き彫りになったため、留学をより意味のあるものとするため、成長を感じた点は認めつつ今後頑張って伸ばしていきたいところである。

  • 気まぐれで来る学内シャトルバス

    気まぐれで来る学内シャトルバス

  • バンコク最大の日本博覧会

    バンコク最大の日本博覧会

  • タイの大学生は制服着用

    タイの大学生は制服着用

留学費用

  • タイ航空の機内食はタイ料理

    タイ航空の機内食はタイ料理

  • 学食は一皿150円程で美味しい

    学食は一皿150円程で美味しい

  • マンゴー1個が破格の70円

    マンゴー1個が破格の70円

  • 毎月通ったバンコクのスシロー

    毎月通ったバンコクのスシロー

  • タイ式焼肉”ムーガタ”は絶品

    タイ式焼肉”ムーガタ”は絶品

  • 寮のランドリーが地味に高い

    寮のランドリーが地味に高い

留学先での住居

寮の立地・環境

留学中はずっとKUキャンパス内の学生寮に滞在していた。正確に言うと、キャンパスの敷地の外ではあるが、寮からキャンパスへの無料シャトルバスが運行しており、5分ほどで大学に通うことができる。但し、バスは時刻表がなく気まぐれでやって来るので、時には30分以上待つこともあった(この場合、25分ほど歩いたほうが早いのだが、暑すぎてとても歩けない)。BTSと呼ばれる高架鉄道の駅も歩いて5分ほどで着くため、寮から中心部へのアクセスも非常に良く、近くの大型ショッピングモールには最短15分ほどで行くことができる。
この寮は、事前にKUから配られた資料の中から見つけ、直接担当者にメールをして連絡を取った。他にもいくつか提示された寮やアパートはあったが、ここがキャンパスに最も近くて滞在している学生数が最も多い寮のようだった。また、私が滞在していた留学生専用の国際寮の他に、周囲にはタイ人のKU学生用の寮が5つほど隣接しており、敷地が囲まれた団地のような環境であった。敷地の目の前には、セブンイレブン、小さなスーパーがある上、時間帯によっては屋台が多く立ち並び、ご飯や日用品には全く困らなかった。

設備とセキュリティ

当初は留学生とのルームシェアを希望していたが、最適なルームメイトが見つからず結局最後まで一人で滞在した。部屋は全て二人分のベッドや棚が完備されており、人数に関わらず部屋代が固定のため、もし二人で滞在した場合には半分の金額で済むことになる。しかし、部屋の中にプライベート空間が全くないこともあってか、周りの寮生を見たところルームシェアをしている人の割合は少ない印象だった。部屋には机、ベッド、エアコンやバスルームなどがあり、たまに故障している友達も見かけたが、基本的にはお湯も出て問題なく作動していたため、非常に快適だった。
また、寮の敷地内やエントランスにはセキュリティスタッフが24時間365日常駐しており、建物内部や各階へはカードキーがないと入れないため、セキュリティ面に関しては非常にしっかりしていると言える。一階の共有スペースには、コインランドリー、キッチン、ウォーターサーバーなどがあり、さらにはエアコンが効いたスタディルームを自由に使用することができた。ちなみに体感値で言うと、この寮に住む学生の4分の1ほどが日本人学生であったことは非常に驚きであった。

  • 7階建ての立派な国際寮

    7階建ての立派な国際寮

  • よく学生が集う共有スペース

    よく学生が集う共有スペース

  • 部屋からは緑がよく見える

    部屋からは緑がよく見える

留学先での語学状況

授業面

本プログラム内の授業は全て英語で行われ、参加している学生もほとんど東南アジア出身で英語を母国語とする人はいないながらも非常に英語が堪能な人が多かった。そのため、普段の会話で困ることはほぼ無かったが、その分授業中の白熱した議論の中では自分の英語力が追いつかない場面も多々あった。タイ人の先生の中には、タイ語訛りの独特な英語を話される方もいたため最初は聞き取りに苦労したが、最終的にはタイ人に囲まれたこともあってタイ訛りの英語が移ってしまうくらいには慣れたと思われる。ちなみにタイ訛りの英語は、全ての語尾が上がったり、文末に「ナカー」というタイ語ならではの音が付いたりする英語である。また、上述したように東工大の先生による講義も多かったため、その点では普段の大学院の講義と何ら変わりはなかった。むしろ、周囲の学生の高い英語力に圧倒され、自信を持って議論に参加できない場面があった点で、刺激を受けたし反省する部分も多い。

生活面

普段の生活において、英語で乗り切れないことはないが、やはり母国語のタイ語を少しでも知っているに越したことはないと言い切れる。現地では、駅やホテルなどでは英語を話せるタイ人も多いというが、学生の生活圏内であるコンビニ、屋台、バス、タクシーなどでは通じないことが多く、最低限のタイ語を知っておくと非常に便利である。かく言う私も現地に行くまでほとんどタイ語を知らなかった身であるが、それでも現地に着いてから必要性を痛感して、基本的な単語や文字、フレーズを身に付けてあまり困らないようになった。気合いを入れて勉強するまでいかなくとも「これはタイ語で何て言うのだろう?」と常にアンテナを張ったり、タイ人の友達に教えてもらったりと、日々少しずつ使いながら覚えていくことで、日常で使える最低限のタイ語は身に付けることができる。私の場合は、日本語を学んでいるタイ人の学生と仲良くなって、タンデムのような形で定期的に会って遊びながら互いに言語を教え合えたため、より使えるタイ語を知ることができ本当に有り難かった。特に、バンコク以外の地方ではほとんど英語が通じないため、友達に教えてもらったフレーズをタイ国内の旅行先で使いこなせた際には、タイ語を教えてもらって良かったと感じた。それ以上に、やはり現地語を少しでも使えると現地の人から好感を持ってもらえ、心の距離がグッと縮まった感覚があり、現地語の重要性を改めて痛感した。周りの留学生でタイ語を話せる人はほとんどおらず、タイ語を知らなくても乗り切れるだろうから、現地に行って必要だと感じたら使いながら覚えていく程度でいいと思う。とは言え、話せるに越したことはなく、私も流暢に会話ができるわけでもないため、これを機にもっと勉強したいと思う。知っている現地の言葉が増えると、街を歩いているだけでも楽しく、もっとその国を知りたいという思いも増してくるものである。

単位認定(互換)、在学期間

当初受講を予定していた講義と実際に受けた講義が異なるため、帰国後に東工大でのシラバスと照らし合わせて単位認定を申し込むことになった。プログラムで単位取得した5講義のうち、2講義分を読み替たいと思っているが、内容の合致性などの判断から認定されるかは未定である。また、「留学前の準備」でも述べたが、私は在学期間を延ばさないよう留学を計画したため、通常通り修士2年間で卒業する予定である。

就職活動

私が参加する留学プログラムが修士1年夏から始まり、夏季インターンシップには参加できないことが分かっていたため、大学院入学の時点からコンタクトを取れる企業や説明会には予め参加していた。ただ、その時点では志望業界が明確にあったわけではなく、その時期からイベントなどを行う企業も多くはないため、あまり業界を絞らずに少しでも興味のある企業の説明会などに幅広く応募した程度である。また、夏季インターンに関しても、関心のある企業の中からオンラインかつ短期間で、留学先からでも参加できそうなインターンに申し込み、結果的に複数のイベントやインターンシップにもオンラインで参加した。その他、インターン選考やOB訪問、就活アドバイザーとの面談など、プログラムに支障をきたさない程度で留学先からも並行しておこなった。確かに、日本で就活を進める学生よりは不自由で遅れを取っているかもしれないが、留学中は割り切ってプログラムに集中するようにした。
帰国後は遅れを取り戻すべく本腰を入れて就職活動に取り組んでいくが、本選考や冬のイベントなどにも間に合う期間で帰国したため、他の学生と同様に進めていくつもりである。

留学先で困ったこと

・学校
留学先ではないが、出発前にVISAを申請するために必要な入学許可証の原本がなかなかKUから届かず、航空券を変更して予定していた出発日を2週間ほど延期することになった。何度も留学交流課の方にお願いしてKUの担当者に早く許可証を郵送するよう催促してもらったが、返信が遅く結局お願いしてから1ヶ月近く経って受け取った。さらに、大使館の予約も埋まっていて手続きが順調に進むとも限らないため、なるべく早く担当者とコンタクトを取り、余裕を持って手続きや出発の計画を立てることを強く薦める。
上述したように、現地に到着してから講義がオンライン開講であることを知り、さらに同じプログラムの学生とはかなり離れたところに暮らしていたため、仲を深める機会が極端に少なかった。その分、自分からコミュニティを探して飛び込んだり、学内イベントに出来るだけ参加したりして、多くの人と繋がる機会を積極的に増やした。

・日常生活
到着後に日用品を買い揃えたり、寮費を現金で払わなければならなかったりと、現金を一気に使ったため、手持ちの現金不足に陥った。当初は2枚のクレジットカードの利用とキャッシング機能で引き出せると思っていたため日本円の現金はあまり持っていかなかったが、キャッシング利用金額の制限にかかり、さらにもう一つのクレジットカードにはキャッシング機能がないことが現地に着いてから発覚した。結局、現地で銀行口座を作って日本から海外送金してもらったことで事なきを得たが、予め出発前にクレジットカードの利用額、及びキャッシング機能の有無を確認しなかったのは大失態であった。ちなみに、タイではQR決済が日本以上に普及しているため、銀行口座を作ってしまえば現金を利用することはほとんどなかった。
タイ、引いては東南アジアで暮らす上で一番厄介なことの一つが、虫である。部屋には網戸があったが、どこからともなく蚊が侵入してきて基本的に常に同棲していた。常に虫除けスプレーは持ち歩いていたが、日本製品のものがタイの蚊に効いていたかは不明である。また、部屋の中であってもお菓子や食品を少しでもこぼすと一瞬にしてアリが集まってくれるので、落としたら3秒以内に拾うように心がけており、違う意味で“3秒ルール”であった。お菓子の袋はもちろんのこと、食品は二重に包むか冷蔵庫で保管するかなどして、出来るだけ虫が寄ってくる要因を排除することが、タイでの生活で最も重要なことかもしれない。
もはやタイに住む上で避けられないことが、雨季のスコールと頻繁に起こる洪水・冠水である。雨季のシーズンはほぼ毎日夕方頃、突然強烈な猛雨が降り、たちまちあらゆる場所が冠水する。街中で排水設備が機能していないため、量の周りや大学内、幹線道路までもが雨水で溢れ、時にはまるで街が海に沈んだかのようになる。これらは自然現象なので個人レベルで防ぎようがないが、出来るだけ被害に遭わないために、雨が降ってきた瞬間に建物に逃げ込む、雨が強い時には外出を控える、そして究極は慣れる、である。

  • 学内イベントでの素敵な出会い

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  • 浸水した大学を裸足で歩く学生

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  • 通学路もまるで運河のように

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留学を希望する後輩へアドバイス

もし少しでも留学に興味があるならば、思い切って飛び込んでみましょう。想像しているハードルは想像の範疇を超えないので、行動してみると意外と大したことがないかもしれません。まずは、説明会に参加するもよし、留学コンシェルジュや先輩に相談するもよし、もはや海外で暮らす人のInstagramを覗いて海外生活を妄想するもよし、興味のあるところや小さなところから始めてみるといいと思います。そして、もし留学に行くことを具体的に考えている段階ならば、沢山情報を集めて沢山悩みましょう。この大学には贅沢なほどに留学プログラムや支援制度が充実しており、それらを活用しない手はありません。実際、私も留学促進団体FLAPの先輩や教授など、多くの方にお話を伺って情報を集めました。結果、悩みすぎて色々逃してしまった部分もあるので、ある程度で割り切って決断することですね。私が留学を通して学んだ大事なことは、「思い立ったらとりあえず動いてみる」「遠慮せず人に頼る」です。一緒にがんばりましょう!

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