TASTE 海外短期語学学習(英語)夏派遣 2025年8月18日~9月5日

TASTE 海外短期語学学習(英語)夏派遣 2025年8月18日~9月5日

留学時の学年:
B3
所属:
環境・社会理工学院 建築学系
留学先国:
アメリカ
留学先大学:
ワシントン大学
留学期間:
2025年8月18日~9月5日
プログラム名:

留学先の概要

ワシントン大学/University of Washington(通称:UW)のLanguage & Culture Short Term English Program(通称:STEP)に参加しました。申し込み時に提出した、指定された内容について自分が話す動画と英語スコアに基づいて5つにクラスが分けられました。現地でのクラス分けテストはありませんでした。授業は平日の午前中のみで、午後は基本的に自由活動で、週に二回UWの学生団体による市内観光アクティビティがありました。
プログラム参加者89人のうちほぼ全員が日本人で、それ以外では把握していた範囲だと台湾人6人、ブラジル人1人、韓国人1人、香港人1人が参加していました。西海岸に位置するシアトルは、夏は日差しが強いものの、温度と湿度は共に低くとても気持ちの良い、過ごしやすい気候でした。日中は最高で約28℃、朝夕は冷えて15℃でした。今回の滞在からは想像できませんでしたが、冬にはほぼ毎日雨が降り続くらしく、その恵みを受けて大きく育った針葉樹を中心とした美しい自然を楽しむことが出来ました。治安は想像していたほど悪くありませんでした。

ワシントン大学
ワシントン大学

クラスメイトと記念撮影
クラスメイトと記念撮影

留学先での授業内容

クラスごとに授業内容が異なりましたが、私のクラスでは一つの資料に沿って進めるというよりは、その日によって先生が気まぐれな内容の授業をするという形でした。” Language & Culture” とタイトルにあるように、日常での便利な表現やネイティブスピーカーが好んで使う表現の勉強、現地の新聞や雑誌を活用した授業、先住民の歴史やそれとの向き合い方についての授業など、現地の文化に関連する授業が印象的でした。また、学んだ単語を使って寸劇を作るなど、楽しみながら学習することが出来ました。その他にも、私たちのような英語中級話者がつまずきやすいような文法や発音についても学びました。普段の授業とは別に三人一組のグループで取り組んだプレゼン課題では、シアトルに関連するトピックを一つ決めたうえでプログラム中に現地の人々にインタビューをし、調査結果を最終日に発表しました。
幸運にも私のクラスには台湾人4人、ブラジル人1人が所属していたので、英語で会話する機会が他のクラスよりも恵まれていました。また日本人も含めて全体的にやる気の高い学生が多く、クラスメイトからは多くの刺激を受けました。

プレゼンの様子
プレゼンの様子

ワシントン大学
ワシントン大学

留学先での課外活動

UWアメフトチーム開幕戦
UWアメフトチーム開幕戦

平日午後は、前日の学生団体による週二回の観光を除いて基本的に自由活動でした。クラスメイト達と市内観光をしたりキャンパス内を探検したり、とても充実した時間を過ごしました。キャンパス内の施設は非常に充実しており、配布された学生証を使えば、それらのほぼ全てを利用することが出来ました。考えうる全てのスポーツに対応した運動施設や映画に登場しそうなくらいに美しい図書館、ボウリングやビリヤードができるHUBという学生施設のほかにも、キャンパスが湖に面しているためにカヌー施設もあるという充実ぶりでした。
大学・プロを含めてシアトルにはスポーツチームが多く、よく試合観戦に行きました。UWアメフトチームの開幕戦は地鳴りのようなものすごい盛り上がりで、エンタメ大国であるアメリカの本気を見たような気がしました。その他にも愛国心や愛校心、功労者に対する敬意など、アメリカ文化を構成する要素をいくつも観測することができ、忘れられない体験となりました。 ホームステイをしていたためホストファミリーとの外出も多く、多くの印象的な経験をしました。特にホストファミリーと映画館でコメディ映画を見た時には、映画の展開に沿って観客が大声で笑ったり手を叩いたりと、各々自由に映画を楽しんでいたのが印象的でした。地域図書館では無料の英会話クラスが開講されていたので何度か足を運び、英語勉強をしながら地域の方々との交流を楽しみました。

留学から何を学び、それを今後どのように活かしたいか

アメフト試合観戦にて
アメフト試合観戦にて

海外には何度か行ったことがありましたが、一週間以上の滞在は初めてでした。英語学習面での学びよりも、今後の人生のための教訓的な学びを多く得ることが出来ました。” You only live once. Just don’t waste the time, and make the dreams come true.” 自分が疑問や不安に思っていることについて学校内外で様々な人に質問をぶつけていたうちに出会った言葉です。平凡な言葉にも聞こえますが、アメリカの地で同時進行的に多くの印象的な経験を重ねていた自分にとっては、とても意義深い言葉でした。今この瞬間に自分が取り組んでいることが自分の夢や目標に繋がるのか、それ以前に自分なりの夢や目標を定められているのか。感覚的、突発的に生きてきた自分にとって、計画的に生きることの重要性を考えさせる言葉でした。
また、ホストファミリーに日本での悩みを相談していた時に”Why not express your feeling? ” と言われた時には肩がふっと軽くなった気がしました。シアトルで出会った人たちは、自分の感情やアイデンティティの表現に長けていて、周りの目ばかりを気にしていた私にとってとても輝いて見えました。日本人の美徳とされる「謙虚さ」と「協調性」の懸念点について実体験をもって考え直すことができました。
一方で、ただ単にアメリカの文化を称賛したいというわけではありません。滞在中に何人もの現地人に、日本人の規律性を褒められました。そのようなイメージを抱かれているということ自体も、日本人として生まれ、育ったことのメリットなのかもしれません。アメリカで貴重な経験をしたことで、日本人としての自分を見つめ直すことができたほか、自分の考え方や行動を目標と照らし合わせて適切に選ぶ過程での選択肢の幅を広げることができました。親をはじめとした全ての支えて頂いた方々への感謝を忘れずに、今後も精進していきます。
自分の英語力には少し自信がつきました。ネイティブスピーカーのスピードで話されると理解できない部分は多いですが、スピーキングも含めて、現地で生活しようと思えば生活できるくらいのレベルにはいることが分かりました。そして何よりも、英語で冗談を言って相手を笑わせるほどの英語力が自分にあることがわかったのが嬉しかったです。

留学前準備

締め切り直前に参加を決めたこともあって準備期間は短かったですが、科学大国際教育課の方々とUWのSTEP担当の方のおかげで特に不安なくプログラム初日を迎えることが出来ました。奨学金書類の提出とESTA申請、旅行保険加入は早めに済ませることをお勧めします。

留学費用

授業料:$1,953
ホームステイ登録・利用費:$475
ホームステイ代金:$882
保険料:¥8,410
eSIM料金:¥8,000
ESTA申請費用:¥3,100

食費:$650
娯楽予算:$700 (Mt.Rainierツアー:$200)
交通費:$200

JASSO奨学金:¥110,000

合計出費:¥650,000 (往復航空券を除く)

留学先での住居

なるべく英語と触れる時間を増やしたかったことに加えて、ホームステイの方が寮よりも料金が安かったのでホームステイを選びました。
UWのホームページに記載されていたABODEというホームステイ業者に、ホームページから自分で申し込みをしました。同じプログラムに参加していた人たちの中には、英語が話せないホストファミリーのもとにステイしたり、同時にステイしている学生が多すぎて生活が不便になっていたり、といったケースもありました。業者に提出する書類を細かく記入することや、そもそも書類を早めに提出することをお勧めします。 私のホストファミリーはフィリピン人で、家では両親のほかにフルタイムで働いている息子が2人暮らしていました。みな英語が堪能だったので日々の会話が英語の勉強になりました。両親はバスの運転手をしていてとても忙しかったですが、どうしても車がないと行けない場所に行きたいことを伝えると早めに仕事が終わった日につれていってくれたり、一緒にいる時間をなるべく増やそうと努力してくれたり、本当に優しくしてもらえました。ホストブラザーにも遊びに連れて行ってもらい、日本で再会することを約束しました。

留学先で困ったこと

街中にもっとトイレがあれば、もうシアトルに言う事は何もありません。基本的に駅にトイレはなく、街中ではミュージアムやレストラン以外にトイレがないので、トイレを見かけ次第利用することを強くお勧めします。食事の違いからかお腹の調子が悪い日本人も多くみられました。
カード決済限定の場所が多かったため、日本であらかじめ両替した現金を消費するのにやや困りました。交通系カードへのチャージと外食時の友達との割り勘以外には現金を使いませんでした。
アメリカは21歳以上でないとお酒が飲めません。日本で年齢確認を受けたことが無い私でも毎回身分証の提示を求められたので、現地でお酒を飲みたい人は参考にしてください。

留学を希望する後輩へアドバイス

美しい自然
美しい自然

自分なりの目的をもってプログラムに参加することをお勧めします。私はアメリカ文化を体験することと英語を学ぶことを目的としていたので、アメリカに来てまで日本人と日本語で会話する気になれませんでした。また、最終的に時間が足りずに有名観光地への訪問を諦める生徒もいました。計画的な観光プランを持つと良いでしょう。
早稲田大学の学生がなぜかプログラム開始前に時間割表を持っていたので訳を聞いてみたところ、早稲田大学のホームページではSTEPだけでなく他のプログラム分も、例年の時間割表が公開されているようです。どのプログラムに参加するか迷っている人には参考になると思います。

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