Summer Exchange Research Program(SERP) マドリッド工科大学 2018年9~12月

Summer Exchange Research Program(SERP)  マドリッド工科大学 2018年9~12月

留学時の学年:
修士課程3年
東工大での所属:
環境・社会理工学院
留学先国:
スペイン
留学先大学:
マドリッド工科大学
留学期間:
2018年9~12月
プログラム名:

派遣大学の概要(所在地、創立、規模など)

マドリード工科大学は、スペイン・マドリードにある公立大学である。18世紀に開校した工学と建築学を専門とするふたつの技術学校が1971年に合併して開校した。2008-09年版スペインの公立大学ランキングでは、工科大学/工業大学の中では第1位、大学全体ではマドリード・コンプルテンセ大学に次ぐ第2位だった。ヨーロッパの主要な工科大学で構成されるT.I.M.Eの一員である。UPMの各教室はマドリード中に散らばっており、統一キャンパスは存在しない。

留学準備など

就職活動、修士・博士論文などとの兼ね合いを含め、修了までの計画をどう立てたか。留学先大学の指導教員/所属研究室の見つけ方、ビザ取得有無など

修士1年次から留学を考えており、留学に向けた準備を1年次の後期から2年次の8月頃まで進めていた。そのため就職活動を行うことはせず、留学から帰った後に行う予定であった。指導教員に関しては、インターネットからマドリード工科大学内の教員の中で自らの興味に最も近いと思われる方を探し、理由書を書き志望した。受け入れが決まった後にスペインビザの取得方法を調べ、必要書類は自ら作成するか工系国際連携室の方に紹介して頂いたコーディネーターの方に郵送して頂き揃える事ができた。

所属研究室での研究概要とその経過や成果、課題など

マドリード市内に点在する伝統的な集合住宅「Collara」に対し、実施調査や航空写真などから測定を行うことにより形態的な特徴と冬季および夏季における温熱環境と形態の対応関係を研究した。結果としては、3ヶ月で形態的特徴と温熱環境の調査を終えることは出来たが、それぞれに対応関係を見ることが難しく論じるまでには及ばなかった。しかし形態的特徴と建設された座標に対応関係が見られるなど、当初は想定していなかった関係を見ることができた。

所属研究室内外の活動・体験(日常生活・余暇に行ったこと等)

学内では定期的に建築家が行う講演会に参加し勉強したり、学内に展示されている学生の作品を見学するなどしてスペインにおける建築設計の手法を学んだ。また同研究室の方の調査に同行し、研究の進め方を見学し勉強した。余暇にはヨーロッパ各地に訪れかつて留学生として東京工業大学に在籍していた友人に会ったり、建築家による建築作品を訪問しスケッチや写真撮影などをした。





留学先での住居(寮、ホームステイ等)、探し方、申し込み方法、ルームメイトなど

マドリード工科大学には寮が無く自ら探さなくてはいけなかったが、コーディネーターの方がシェアハウスを紹介して下さったためそこに住むことにした。1ヶ月400€とマドリード市内では比較的安価であり、スーパーマーケットが目の前にあり個室の他広々としたリビングやキッチン、浴室が備わっていたため生活する上で困ることは無かった。ルームメイトは私以外に二人おり、皆学生であるものの年齢や専攻が違うためそれぞれの分野についての話を聞けたため楽しかった。

留学費用(渡航費、生活費、住居費、保険料)など

渡航費(往復20万円)

生活費(6万円)

住居費(5万円)

保険料(14万円)

今回の留学から得られたもの、後輩へのメッセージ、感想、意見、要望

異国で研究を行うことは言語や文化などの面で意思の疎通が困難である場合が往々にして起こるが、その分どのように説明すれば相手に伝わるのかと考える事にもなるので、明確に自らの意見を伝える能力が向上したと感じる。また、日本では気を使ったりプレッシャーを感じてうまく伝えられない事でも、スペインでは対等に議論する事ができたため自信を持って発言できるようになった。私が困った時には素直に周りの方々に相談すると殆どの場合快く相談に乗って頂けたので、すぐに環境に馴染むことができた。これからこのプログラムでの留学を考えている方々は不安な部分が多いかと思うが、関わる人々にオープンに接することさえできればあまり心配な事はないかと思う。

その他 留学先で困ったこと/帰国後の進路(就職・進学・長期留学)

学内や町中では英語が通じる場合が多いものの、ビザを取得のために行く警察署の方々や役所の方々に英語が通じず困ったことがあった。そのような事があるということを念頭に最低限のスペイン語を習得したり、翻訳アプリを使うなどしたら比較的生活しやすいのでは無いかと思う。

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