派遣交換留学 ミラノ工科大学 2023年9月5日~2024年8月16日

派遣交換留学 ミラノ工科大学 2023年9月5日~2024年8月16日

留学時の学年:
修士課程2年
所属:
環境・社会理工学院 建築学系・都市・環境学コース
留学先国:
イタリア共和国
留学先大学:
ミラノ工科大学
留学期間:
2023年9月5日~2024年8月16日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

ミラノ工科大学Politecnico di Milanoはミラノ、レッコ、コモの3つのキャンパスに所在し、工学、建築、デザインの3部門からなるイタリアの国立大学。英語で行われる授業とイタリア語で行われている授業に分かれており、英語開講の授業は3/4以上が他の国からの留学生であり多国籍な印象だった。



留学前の準備

就職活動、修士・博士論文などとの兼ね合いを含め、修了までの計画をどう立てたか。

修士2年の9月から修士3年の8月までの1年間の留学であったため、在学期間を2年延長した。

修士論文については、留学前にある程度のテーマは決め研究を進めてはいたが、帰国後に最終的なテーマを決定し、研究に集中できるように修士1年で修了に必要な単位を取得しておいた。帰国後の半年は休学し、就職活動の時間に充て、その後修士4年の春に復学して修士論文に取り組む予定。

留学情報の入手方法

留学する前年の秋ごろに募集があるため、その数ヶ月前に国際教育課にメールを送り面談していただいた。

専門分野・語学の準備方法

それぞれの大学によって必要な英語の点数が異なる。ミラノ工科大の当時の語学要件を満たすため、TOEICを併用することに決めた。IELTSの勉強を数ヶ月行っていたため、特別なTOEIC対策は必要なかった。

ビザ取得方法

インターネットを通した事前申請と多くの必要書類が必要だった。7、8月は大使館の予約が取りにくくなるためなるべく早く書類を揃えたい。学部の卒業証明書と成績証明書を提出したところ、外務省からのアポスティーユが必要(公証役場の公証人証明では不可)と言われ、取得までに数日かかった。その後、それらを郵送した後1-2週間ほどでビザ付きパスポートが返送されたが、渡航後の滞在許可証に必要な受入承諾書が同封されていなかったため再度大使館へその旨を書いた文書を返却用封筒とともに郵送した(メールをしても返信が遅いため封筒を直接送った方が早い)。ビザ申請の予約からビザ取得、その後のやり取りなどを含めると数ヶ月かかるため、早めの行動をお勧めする。

留学中の勉学・研究

Architecture- Building Architectureに所属し、コース内のスタジオと選択科目をいくつか履修した。

1st semester: Architecture Preservation Studio(建築保存設計スタジオ)

ミラノ郊外Civateという小さな町にある古い建築物を保存・修繕し、ホステル・アパート・パブリックスペースへと改築するスタジオ。分析調査、設計のためレーザースキャナーを用いた建物全体のデータ化、素材や腐敗の名前やその修繕方法など、実務に近いスタジオだった。また設計でも大規模な改築ではなく必要最小限の補強するという感じでミラノと日本のリノベーションに対する違いを感じた。このスタジオでは、設計のプレゼンテーションに加えて、構造・レーザースキャン等の技術・腐敗とその修繕方法に関する3つの筆記テストがあったため苦労した。

2nd semester: Architectural Design Studio for Complex Constructions 1

高層ビルを設計するスタジオ。授業は週3日あり、デザイン、構造、BIMの先生がそれぞれ担当し、講義・エスキースが行われた。私たちのグループは2026年冬季オリンピックの選手村の開発案を再考し、住宅・駐車場不足といったミラノの深刻な問題を解消するための提案を行なった。突飛なコンセプトやアイディアよりも敷地の地形や背景から設計を行い、実際の現実世界に建設できるかどうかが重要視されている印象であった。そのため構造に関する提案の比重も大きく、構造計算から柱・梁などの部材指定までを行う必要があった。この点は今まで日本で行ったスタジオと大きく異なる点であり、苦労した点でもあったが実務により近い設計を3ヶ月かけて行えたことは良い経験になった。



留学中に行った勉学・研究以外の活動

留学中はヨーロッパにある多くの都市や建築を見てまわりたかったため、月1回は旅行した。また、毎年4月にあるミラノデザインウィークでは町中で展示会が開かれる。それらのほとんどが無料なため友人たちと毎日別の展覧会に行ったことは良い経験になった。





留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

留学当初は英語、特に聞き取りに苦労した。特にイタリア人やスペイン人は訛りが強く理解するのに精一杯だった。またグループでの作業でも初めは発言できなかったり、会話についていけなかったりしていたが、1-2ヶ月ほどで慣れることができ自然に会話できるようになった。また、建築ではスケッチでアイディアを伝えることができたので、とりあえずなんでもいいから描いたり、話したりして伝えようという意識を持てたのは良かった。



留学費用

渡航費:約22万円
生活費:400-600€/月(旅行費含む)
住居費:636€/月(光熱費、ガス、水道代含む)
携帯代:10€/月
旅行費:100-300€/月
奨学金:JASSO 8万円/月

留学先での住居

大学の寮は学生に対するベッド数が少なく、予約時期も遅かったため大学のHPに載っていた不動産サイトから探した。8人で1つのキッチンと3つのバスルームを共有、ベッドルームは1人で使えるシェアフラットに入居した。夏は日本と同じくらい暑くなるが、私の家にはエアコンがなく、大変だった。窓を寝るときも開けっぱなしにしていたため蚊に噛まれる毎日だった(網戸もなかった)。住居を探す際はエアコンの有無を確認するといい。

留学先での語学状況

授業は英語開講が多いため、英語で履修できた。また、大学内も留学生が多く全員が英語を話せるため特に困ることはなかった。ミラノ中心部や観光地では英語を話せる人も多くいるが、スーパーなどではイタリア語が必要だった。



単位認定(互換)、在学期間

留学中に取得した単位を互換する予定。在学期間の延長も行う。

就職活動

留学中、就職活動は特に行っていない。帰国後半年間は休学するので、その間に就活する予定。

留学先で困ったこと

イタリアでは3ヶ月以上滞在する場合、滞在許可証が必要である。入国から8日以内にKITと呼ばれる申請書類キットを郵便局で入手、提出する必要があるが、留学生が多くなる8、9月はどの郵便局も品切れしている場合が多く、私自身も4つの郵便局を回ったが手に入らなかった。結局、大学のウェルカムウィークでのオリエンテーションでもらうことができた。全参加者(200人ほど)に配れるくらい数があったため、不安な人は入国日から8日以内にオリエンテーションでKITを入手できるように調整しておくと入国後すぐの不安を軽減できる。

留学を希望する後輩へアドバイス

初めは大変なことや苦労することもあると思いますが、それも含めてとても良い経験になると思います。新しい人と出会ったり、新しい場所で遊んだり、専門分野を学ぶ以外にも自分に良い影響を与えてくれることが多くあるので、それほど気負うことなく楽しんで過ごしてほしいと思います。

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