派遣交換留学 モントリオール理工科大学 2025年8月25日~2025年12月20日

派遣交換留学 モントリオール理工科大学 2025年8月25日~2025年12月20日

留学時の学年:
修士課程1年
所属:
工学院 情報通信系 情報通信コース
留学先国:
カナダ
留学先大学:
モントリオール理工科大学
留学期間:
2025年8月25日~2025年12月20日
プログラム名:

留学先大学(機関)の概略

モントリオール理工科大学はカナダ・ケベック州に位置する工学系大学で、理工系分野を中心に教育・研究を行っている。主に使われているのはフランス語だが、大学院課程は英語開講の授業も多い。

留学前の準備

就職活動、修士・博士論文などとの兼ね合いを含め、修了までの計画をどう立てたか。

留学を考え始めたのは学士2年の頃である。ただ、修士の卒業年度は変えたくなかったので、早期卒業の制度を利用して学士課程を3年次で卒業することで、修士課程の間に留学に行きやすくした。修士の卒業時期についてはまだ最終決定はしていないが、今回半年近く留学したので卒業も同じくらい延ばすつもりである。

留学情報の入手方法、専門分野・語学の準備方法、留学先の研究室に所属した場合は、留学先大学の指導教員との準備、ビザ取得方法、住居の探し方など。

留学情報は科学大のホームページや留学フェア等で仕入れた。国際教育課の方からモントリオールから来た交換留学生を紹介してもらったので、彼からも現地の生活やおすすめの店についてアドバイスをもらっていた。モントリオール在住の日本人から成るFacebookグループがあり、ストライキの情報や季節のイベント情報などを得ていた。特にFacebookグループは速報性のあることをいち早く知れるので重宝した。

現地で話されるフランス語については、留学前から語学アプリで多少学んだ。学士2年生の時の第二外国語でもフランス語の初歩の初歩を履修していた。

今回の留学では研究室に所属せずに講義に集中した。カナダでは日本のパスポートではビザなしで最大6ヶ月間授業を受けることができたので、これを活用した。

住居に関しては派遣先大学の寮に空きがなかったので、Facebookの家探しグループでルームメイトを探し、2人でルームシェアをした。このグループの存在は先ほどの交換留学生に教えてもらった。ルームメイトは日本好きで、それもあってか家探しグループでは彼が私に声をかけてくれた。

留学中の勉学・研究

今回の留学では、現地の理工科大学で14単位(28 ECTS)の授業を登録した。履修科目は自身の研究テーマに関連する「Internet of Things Security」のほか、「Machine Learning」や「Reinforcement Learning」といった専門科目が中心である。現地の授業を受けてまず驚いたのは、1コマが3時間という長さだが、教員が適宜休憩を挟むことで受講者の集中力を維持する工夫がなされていた。授業は講義回と実践回に分かれており、課題の量は非常に多いものの、メンバーと協力して進める機会が多いため充実感があった。特に、実験科目に限らず理論寄りの科目でもペアやグループでの課題が頻繁に課される点に、日本の大学との大きな違いを感じた。

学習内容については、機械学習の授業でロジスティック回帰やSVMといった基礎モデルを理論と実装の両面から体系的に学び直せたことが大きな収穫となった。また、IoTセキュリティの授業では、セキュリティの視点から見た私の専門分野の有用性について学ぶことができ、自身の研究に対する視座が広がった。評価方法については、中間・期末試験に加えて、定期的なグループ課題やプロジェクトの配点が高いのが特徴である。ストライキの影響で筆記試験が急遽オンラインの口頭試験に変更されるといった現地ならではの経験もしたが、冷静に対応することができた。

Polytechnique Montreal
Polytechnique Montreal

Lecture
Lecture

留学中に行った勉学・研究以外の活動

留学中は、大学のサイバーセキュリティクラブに参加した。このクラブでは、Webサイトのセキュリティ上の問題を見つけるCTFと呼ばれるゲームの問題を作り合い、お互いの問題をプレイした。CTFをプレイするのは初めてだったが、クラブの活動はゲーム感覚で楽しめる要素が多く、毎週のミーティングが楽しみになっていった。

学期途中の休暇や学期終了後を利用して、カナダの他の都市(トロント、ケベックシティ)やアメリカ(ニューヨーク、フィラデルフィア)に行った。国内は他の交換留学生と一緒に旅行したが、アメリカではホステルで出会った人たちと観光し、自分にとって新しい旅行の楽しみ方を知れた。

Cyber Security Community

Cyber Security Community

New York Statue of Liberty
New York Statue of Liberty

Philadelphia Independence Hall
Philadelphia Independence Hall

留学を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

バイリンガル都市での生活を通して、言語で相手にリスペクトを示す方法を学んだ。現地では挨拶はフランス語で行うことが多く、これはモントリオールの文化になっていた。私は過去に旧東工大のGeorgia Tech Leadership Programで多様な文化的背景を持つ人たちの間でのコミュニケーションについて学んだことはあったが、今回の留学で「相手の母国語で挨拶する」というシンプルで行動が、信頼関係を築くための第一歩であると実感した。

Montreal Bagel
Montreal Bagel

アイスホッケー(NHL・Canadiens)の試合
アイスホッケー(NHL・Canadiens)の試合

留学費用

旅行費用を除いて、かかった費用は以下の通りである。

渡航費:28万円(エアカナダの成田-モントリオール直行便を往復で購入)
生活費(住居費を除く):ひと月あたり5万円程度
住居費:ひと月あたり700CAD(7-8万円)×5ヶ月分
保険料:5万円(科学大指定の保険のみ)

一方で、奨学金をいただくことができ、現地でかかった費用は渡航費を除きほぼカバーされた。

奨学金:月16万円×4ヶ月分 + 渡航一時金35万円

留学先での住居

現地ではルームシェアをしていた。ルームメイトはモントリオールで生まれ育っており、彼とその友達に隠れた名所やリンゴ狩りに連れて行ってもらった。他にも一緒にスキーをしたり、毎週末に和食を含め料理を作ったりしていた。

Apple picking with my roommate
Apple picking with my roommate

Made Udon from scrach with roommate
Made Udon from scrach with roommate

留学先での語学状況

モントリオールはフランス語圏のケベック州に位置しており、道路標識やスーパーマーケットの値札などはフランス語で書かれている。一方で、ほとんどの人々は英語も話し、一つの会話の中で混ぜて使うこともある。現地では、挨拶やお礼はフランス語でし、実際の会話は英語でさせてもらっていたので、フランス語で困ることはほとんどなかった。

英語についても、授業・生活ともに大きなトラブルはなかったが、Can't youやDon't youから始まる文の返答のYes/Noを逆にしてしまう癖がなかなか治らなかった。インドヨーロッパ語族圏以外から来た留学生との間でこの話が話題に上がったが、彼らもまた順応できずに諦めているとのことだった。

Quebec City

Quebec City

単位認定(互換)、在学期間

留学前にできる限り単位を取ったので、留学中に取得した単位を読み替える予定はない。ただ、修論の準備時間が不足するため、半年間卒業を延ばそうと思っている。

就職活動

留学中には就職活動は特に行なっていない。帰国後にインターンを含め就活を行なっていく予定である。それとは別に、この留学を通して博士課程に進学することも視野に入れるようになった。

留学先で困ったこと

極端に困ることはなかったが、モントリオールではストライキが多発していた。8月末のエアカナダのストライキに始まり、10月には地下鉄の整備員と理工科大学の学生によるストライキがそれぞれ起こった。また、11月には2回目の地下鉄ストライキと郵便配達のストライキが起こったが、いずれの際も在留日本人のFacebookグループでいち早く情報を得られたので、生活に支障をきたすことはなかった。地下鉄が止まったり授業がオンラインになったりと多少の不便はあったが、モントリオールはとても綺麗で過ごしやすい街だった。

留学を希望する後輩へアドバイス

実際に応募する前に、国際教育課の方や留学経験のある人に相談してみるとスケジュールの見通しが立って良いと思う。また、提出書類が多いので、早め早めに準備し、記入ミスをした時にはすぐに相談することが大切だと感じた。現地の生活面では、私の場合におけるFacebookの在留日本人グループのように、生活に関わるピンポイントなニュースを入手できる手段があると生活しやすくなると感じた。

New York The MET Museum
New York The MET Museum

Niagara Fall
Niagara Fall

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